勉強嫌いの発達障害の小学生が自ら勉強をするようになる2つの秘訣

 

発達障害の小学生の勉強嫌いで悩んでいませんか?無理に教科書の学習をさせることは逆効果です。勉強を拒否し、教科書を開かなくなった子が自ら勉強するようになる秘訣をお伝えします。
 

【目次】

 

1.小学生が自分を否定する言葉を言うようになったら危険です

 
 
発達障害の小学生が、勉強ができないことに対して、「どうせバカだから…」自分を否定する言葉を使うようになったことはありませんか?
 
 
「どうせ〇〇だから…」
 
 
自分を否定する言葉を口にするようになったら要注意です。
 
 
なぜなら、自分を否定する言葉は、自信低下のサインだからです。
 
 
 
 
放っておくと暴力的になったり、心に不調をきたす二次障害になる可能性があります。
 
 
二次障害は親や周囲の環境によって生じる弊害です。兆候があった時、すぐに対応すれば防ぐことができます。
 
 
二次障害にさせないためにも、気づいたら、即対応が鉄則です。
 
 

2.嫌いな発達障害の小学生に無理に勉強させることは逆効果

 
 
境界知能で注意欠陥多動症(ADHD)の息子は、元々勉強が苦手で嫌いでした。
 
 
小学校3年生になり、勉強が難しくなってくると、ついていけなくなりました。
 
 
 
 
そして自分と周りを比べるようになり、「どうせ俺は、バカだから」と口にするようになりました。
 
 
このままでは、勉強が遅れてしまうと思った私は、家で勉強をする時間をとりました。するとますます、勉強が嫌いになっていったのです。
 
 
学校では、授業中立ち歩いたり、大声を出して授業を妨害したり、問題行動が増えていきました。宿題も全くやりませんでした。無理矢理やらせようとすると怒り出して、暴れるのです。
 
 
とうとう、学校でも、家でも全く勉強をしなくなりました。
 
 
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3.勉強ができないことを指摘されることで自信が失われていった

 
 
息子が学校で問題行動が増えたのは、学校の環境も原因でした。3年生になり、クラス全体が落ち着かない様子になりました。
 
 
さらに担任の先生が途中で変わり、厳しい先生になりました。できていない子を片っ端から注意する。できないことを指摘する。息子は、先生に反抗するようになりました。
 
 
みんなと同じようにできないことに苦しんでいたところへさらに注意されたことで、自己肯定感が下がり、自信がなくなり、怒りっぽさが加速していきました。
 
 
 
 
2年生までは、座って授業を受けていた息子が、授業を受けることができなくなっていきました。教科書も一切触らず、ノートは白紙のままでした。
 
 
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4.自ら勉強するようになるまでに実践した、たった2つのこと

 
 
勉強を完全に拒否するようになった息子。私が息子に対して実践したたった2つのことを紹介します。
 
 

◆①勉強させることをやめました

 
 
息子の症状が悪化したことで、私は、思い切って、勉強させることをやめました。
 
 
学校の先生とも相談して、宿題はやらないと決めました。
 
 
学校でのことは、お願いはしましたが、私が口を出すことはできないので、家では自分から言わない限りは、勉強は一切させないと決めました。
 
 
好きなことからを発達させるということをベースにお家での時間を過ごしました。
 
 
息子は、サッカーが大好きなので、サッカーの本や雑誌、漫画を買って読むようになりました。
 
 
国語の教科書は一切開かない息子ですが、サッカーの本なら読みます。わからない漢字や意味も聞いてきます。
 
 
文字を書くことも嫌いですが、サッカーの対戦表や選手の名前なら進んで書いてくれました。
 
 
教科書ではなく、好きなことから文字の読み書きをしてもらう工夫をしていました。
 
 

◆②自信をつける肯定的な関わりをとことん追求しました

 
 
「どうせ俺は、バカだから」という自分を否定する言葉。これは、自己肯定感の低下からくる言葉です。
 
 
「そんなことないよ。」と一言いうだけで、解決するものではありません。時間をかけてでも肯定していく必要があります。
 
 
私は、徹底的に肯定していくということを繰り返していきました。できていることを褒める。否定することは言わない。
 
 
繰り返していくうちに、息子は、少しずつですが自信を取り戻していきました。
 
 
 
 
学校で嫌なことがあるとまた、少し下がることはあっても、徐々に徐々に自己肯定感が上がっていきました。
 
 

5.勉強嫌いな発達障害の小学生に勉強させないという非常識な方法をとった結果

 
 
私が対応を変えてから約1年が経過したころ、息子がついに、自分から勉強をはじめました。
 
 
 
 
現在は、支援級で授業を受けている息子。先生も理解のある先生で、息子の体調に合わせて、少しずつ学習をさせてくれていました。
 
 
はじめは、少しレベルアップしたものを見せるとイライラしていたそうですが、最近は、自分から、難しいものにもチャレンジするようになったと報告を受けました。
 
 
テストも受けていなかったのですが、自分から受けるようになったと先生もびっくりしていました。
 
 
一度下がってしまった自己肯定感は、引き上げるのは大変です。
 
 
ですが、好きなことをさせて、脳の発達を促しながら、繰り返し肯定してあげることで、自ら動き出す時が必ずきます。
 
 
お子さんの可能性を諦めず肯定する言葉をかけ続けてください。
 
 
 
 
 
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執筆者:高井智代
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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