不登校・引きこもりがちな小学生と外出ができたら…と願うパパ・ママに知ってほしい!不登校で外出できない小学生が笑顔で外出できる、意外な3つの対応法をお伝えします。
【目次】
1.不登校で引きこもりがちな小学生が外出できない!
2.どうして不登校になると外出ができないの?
3.不登校で引きこもりがちな小学生が安心して外出できる3つの対応
①外出先は「安心感」で選ぶ
②引きこもりの小学生が外出したくなる「好奇心」
③外出が好きになる「成功体験」
1.不登校で引きこもりがちな小学生が外出できない!
わが家には小学4年生で不登校の娘がいます。
不登校になった当初は家に引きこもり勉強もせずゲームばかりだった娘ですが、今は行きたい所・挑戦したい目標があります。
不登校にもかかわらず外出ができるポイントは、「安心できる環境を作る」ということです。
不登校になると気力がなくなり、学校へ行かないばかりか、家に引きこもり外出自体しなくなってしまいます。
最近よく耳にする、「旅育(旅を通じて学びを得る育児)」など、不登校の小学生に旅行が良いと聞いたこともあるのではないでしょうか。
旅行は、新しい環境に触れることで好奇心を刺激し、学習意欲を引き出す可能性があると言われます。
特に不登校になると外出する機会が減り、家に引きこもりがちな生活になります。
そんな小学生にとって旅行という非日常的な体験が大きな刺激となり、自信や成長を促すことが期待されるためです。
ところが、実際には「子どもが動かない」という問題に直面する親御さんも多いですよね。
家に引きこもって外出せず、ゲームや動画をみてばかりの子ども。
実はわが家の娘も旅行どころか病院にも、近くの公園にも行くことが難しい時期がありました。
きょうだいはお出かけがしたいのに、不登校の娘は家から一歩も出ない。
外食にも行きたくないので、本人だけでなく家族みんなが疲弊していきました。
ではなぜ不登校で引きこもりがちの小学生は外出ができなくなるのでしょうか。
2.どうして不登校になると外出できないの?
不登校になると、一番安全で安心な場所=おうちで、自分の心と身体を安定させようとして引きこもり、外出できなくなります。
なぜ不登校になった小学生が、おうちで心と身体を安定させなければ、外出できないのかというと、
・がんばりすぎてエネルギー切れになっている
・外出という高い壁にチャレンジするだけの元気が足りない
・外の世界が「未知」で「危険」な場所に感じ、家から出るのが不安
などがあります。
元気な人にとっての外出は「ちょっとそこまでお出かけ」。
不登校で引きこもりがちな子にとっての外出は「海外旅行に出かける」くらいの覚悟が必要になっているのです。
大げさだと思うかもしれませんが、不登校になった最初の頃はエネルギーが切れて、少しも頑張れない状態です。
エネルギーが切れているので外の世界に興味がなくなり、元々持っていた「好奇心」のアンテナはまったく働きません。
ですが、しっかり休むことで子どものエネルギーは徐々に溜まり、家の中では元気に過ごせるようになります。
しかし今度は外出できない期間があったことで、外出すること自体が高い壁になってしまいます。
クラスの誰かに会ったらどうしよう。
近所の人に何て思われるかな?
などあらゆることが心配になり、外出するためのたった1歩の勇気が出ません。
また、常に守られている「安全な家」から出るというだけで、なんだか不安、どうしたらいいのか分からない…。
こんなふうに、不登校の子どもの外出のハードルをさらに上げてしまうのです。
それだけでなく、家の中に引きこもってばかりいると、体力がなくなりすぐに疲れてしまいますよね。
体力がないからさらに体を動かさないという悪循環に。
見守る親としては心配ですよね。
ではどうすれば、引きこもりの小学生が外出の不安を乗り越え、楽しくお出かけすることができるのでしょう。
次章では引きこもりの小学生が楽しい旅行を実現できた誘い方をお伝えします。
3.不登校で引きこもりがちな小学生が、安心して外出できる3つの対応
不登校で引きこもりがちな小学生が、おうちで元気に過ごせるようになったら、上手に外出に誘って楽しい時間を増やしたいですよね。
不登校の小学生から「外出してよかった!」という言葉を引き出すコツは「安心感、好奇心、成功体験」です。
◆①外出先は「安心感」で選ぶ
引きこもりがちな小学生との外出や旅行先を選ぶときは、「行ったことのある場所」を選ぶことが、子どもの安心感につながります。
なぜなら、引きこもりがちな子にとって「はじめての場所」はストレスになることがあるからです。
わが家では、行ったことのある公園やお菓子屋さん、ショッピングモールで短時間過ごすことから始めました。
身近な場所へ外出する回数が増えてくると、娘から「前に泊ったあのホテルにまた行きたい!」と言われました。
あの時食べたコロッケをもう一度食べたい。
閉まっていて行けなかったお店に今度こそ行ってみたい。
楽しい思い出がある、すでに知っている場所だということ。車で2時間以内で行けることが「行きたい!」につながりました。
娘には今、以前の旅行先で挑戦した「空中アスレチック」に、次は自分ひとりで挑戦したいという目標があります。
同じ場所、同じ体験だからこそ、ハードルを少し上げて挑戦ができるのです。
◆②引きこもりの小学生が外出したくなる「好奇心」
もしも行ったことのない場所に誘うときは、言葉だけではなく場所の様子がわかる写真や動画も見せましょう。
引きこもりがちで外出が不安な小学生でも、好奇心をくすぐることで「行ってみたい」という気持ちを引き出すことができます。
きれいな星空が見える場所なら、その写真と一緒にわくわくできる誘い方をしてくださいね。
「晴れたら天の川が見えるかもしれないよ。運が良ければ流れ星も見えるかも!そしたらどんなお願い事をする?」
こんなふうに、具体的に子どもが想像できる言葉で誘うのがコツです。
特に我が子の好奇心をくすぐる言葉を知っていると、旅行先でのわくわく体験にも誘いやすくなります。
例えば、娘を気球体験に誘ったとき、最初は「乗らない」と言っていました。
そこで、普段から鳥のように飛んでみたい、と言っている娘に「鳥の目線になれるね!」と誘うと、好奇心から一緒に乗ることができました。
◆③外出が好きになる「成功体験」
不登校で引きこもりがちな小学生が「行ってみたい!」と思えたら、是非その外出を成功体験にしてくださいね。
理由は、やってみてよかった!という体験が次の挑戦につながるからです。
成功体験にするには事前準備が大切です。
お出かけで起こりそうな問題を把握して、対策を考えることができるからです。
例えばわが家の場合は、近くのお出かけでも旅行でも、移動時間がいつもネックになります。
そこでかばんに飴を忍ばせておいたり、途中でコンビニに寄って飲み物を買う約束をして出かけます。
旅行の時は子どもと相談して、好きなDVDをたくさん持って行くことにしました。
たとえ渋滞になってもこれで大丈夫!
子どもがそう思えたことが、本人の安心感につながりました。
そして、この旅行で楽しみにしていることを宣言し合い、書き留めておきます。
「気球に乗る」
「大好きなぶどうをいっぱい食べる」
「温泉に2回入る」
これらの目的がひとつでも達成できていれば、大きな花丸をつけて視覚的に達成感を味わうことができます。
どんな小さな成功体験にも気づけるよう、子どもにはできたことを言葉にして伝えてあげてくださいね。
そして、不安が強くて外出できなかった子が頑張って外出できたのなら、どんな小さなお出かけでも「楽しかった!」という記憶で終わらせることが大切です。
この成功体験の繰り返しが、子どもの自信を育て次の挑戦の種まきになります。
いかがでしたか?
不登校・引きこもりがちで外出ができない小学生とお出かけするには、安心感、好奇心、成功体験が大切だということをお伝えしました。
お子さんのお出かけが笑顔の思い出になりますように!
わが子専用の子育て方法を知りたい方におすすめです!
執筆者:本田ひかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)