学校面談でダメ出しばかり…。それは「やる気」の問題ではなく、脳の特性が原因かもしれません。早産児の抱える特性は、周囲からはなかなか理解されにくい!叱られて自信を失う前に、家庭で脳を伸ばす関わり方を始めましょう。
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【目次】
1.学校面談でのダメ出し…うちの子はそんなにダメなの?
2.なぜ「普通級でちょっとできない子」が一番つらいのか
3.家庭で脳を伸ばす2つのステップ
1.学校面談でのダメ出し…うちの子はそんなにダメなの?
「授業中、集中が続かないですね」
「忘れ物が多いです」
「お友達とトラブルがありました」

悪気がない先生の言葉でも、胸がギュッとなる。
「また注意された…」「どうしてうちの子だけ…」と落ち込む。
しかも面談の帰り道は、つい子どもに「ちゃんとしなさい!」と言ってしまう。
頑張ってるはずなのに結果がついてこない。
普通級で頑張っているからこそ、余計に「みんなできているのに、なんでうちの子だけ?」と感じてしまうんですよね。
2. なぜ「普通級でちょっとできない子」が一番つらいのか
発達グレーゾーンや早産児の多くは、脳の発達がゆっくりな部分を持っています。
特に、
・宿題や支度の段取りがうまくできない
・気持ちを切り替えるのに時間がかかる
・授業中に集中が続かない
といったことは、脳の「考える力」をつかさどる部分が、まだ伸びている最中だから起きること。
だから、普通級のスピードについていくのが難しい場面もしばしば。
けれど、目立つほど困っていないため、特別な配慮やサポートを受けにくいのです。
結果として、
できない → 叱られる
叱られる → 自信を失う
自信を失う → 新しい挑戦を避ける
という負のスパイラルに入ります。
私も、面談で指摘されるたびに「もっとやればできるはず!」と息子を叱っていました。

ところが、脳の発達がゆっくりな事が原因だと知ったとき、初めて「これは努力不足じゃない」と分かったのです。
原因が分かれば、アプローチも変えられる。
叱るより、脳を伸ばす関わりを選べばいいのです。
3.家庭で脳を伸ばす2つのステップ
学校の場は「結果を評価する場所」。一方で、脳が伸びるのは「毎日の関わりがある家庭」です。
◆ステップ1:脳の特性を知る
忘れ物、集中の途切れ、行動の遅さは「脳の未熟さ」から。
「やる気がない」ではなく「今は脳が育ちきっていない」と理解します。
そうすると、自然と子どもの見方が変わります。
◆ステップ2:自信を積み上げる関わりに変える
① できていることを見つけて、実況中継みたいに言葉にする
お子さんが何かを始めたら、「今、鉛筆を持ったね」「お箸を自分で持てたね」と、ママが実況中継するように言葉にしてみましょう。
子どもは「自分はちゃんとできてるんだ!」と実感し、次の行動へのやる気が高まります。
② 小さな成功を「肯定の声かけ」で伝える
宿題が完璧にできなくても、着替えに時間がかかっても大丈夫。
「この字、きれいに書けてるね!」「自分でシャツのボタンを一つとめられたね!」など、できた部分だけを具体的に言葉にして伝えてあげましょう。
③ 行動の終わりに、もう一度褒める
行動が終わったら、「○○できたね!」と、できたことをもう一度、言葉にして伝えましょう。
こうすることで、子どもの脳に「これが正解なんだ!僕、できた!」という成功体験の記憶がしっかり刻まれます。
こうすれば、行動の始めと終わりで「できたこと」を意識することになり、成功体験を積むスピードがぐんとアップします!

いかがでしたか。
学校での評価は変えられなくても、家庭での関わりは今日から変えられます。
お母さんが脳の特性を理解し、「できた!」を積み上げていけば、お子さんの自信も行動も必ず変わります。
パステルキッズの学校生活をより良くするためのヒントが多数あります!
執筆者:大島さくの
(発達科学コミュニケーション トレーナー)
(発達科学コミュニケーション トレーナー)