【お悩み相談室】発達障害ADHDタイプの一人っ子と一緒にいると日々疲れます。笑顔で優しくなれる方法はありませんか?

我が子は発達障害ADHDタイプの小学生2年生の男の子です。小さい頃から多動で衝動性が高く、元気すぎるタイプなのですが、その分わたしがいつもヘトヘトです。家で一緒にいると、笑顔でハグしてあげたくてもできません。春休みがまだまだ長く続くかと思うとしんどいです。どうすれば優しいお母さんになれるのか?のヒントが欲しいです。

 

8歳・男の子のママ

一斉休校から春休みに入り、子どもと家にいる時間が長引いていますよね。実は私も、ずっと一緒にいると、笑顔で優しくなれずハグしたくない時もありました。家でも外でも疲れていた私でしたが、無理なく省エネで、優しいお母さんになれる方法を編み出しました。お伝えしていきますね。

 

発達科学コミュニケーション
リサーチャー 秋村若菜

 

【目次】

 

1.発達障害ADHDタイプの子どもを育てるのは本当に大変!

 
 
私には発達障害グレーゾーンの息子が一人。今は中学生になり、勉強も好きなことも楽しんでいます。
 
 
注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの特性を持っており、小さい頃の息子はとにかく元気いっぱい。公園に連れていくと動きっぱなしでした。転ばないか?道路に飛び出さないか?私は心配で追いかけてばかりいました。
 
 
止まって欲しくて、大声で息子の名前を呼びましたが、全く声が届いていない様子。息子は私の方を振り向くことなく、夢中で動きまくっていました。
 
 
 
 
スーパーに買い物に出かけると当たり前のように迷子でした。手を繋いで一緒に歩いていられるのは一瞬だけ。いきなり繋いだ手を振り払って、猛ダッシュで好きなところへ行ってしまいます。
 
 
病院の待合室でもじっとしていられません。周りの患者さんに迷惑をかけないよう病院の外に出たら、開放感からまたもや猛ダッシュ…。
 
 
とにかく動きが激しい息子との生活は、いつも気力体力ギリギリでした。
 
 
私は一人しか子どもがいないのに、子どもを丸ごと受け止めてあげられず、子育てを楽しむ余裕なんて全くありませんでした。
 
 

2.スキンシップがいいと分かっていても、多動な子どもはなかなかうまくいかない

 
 
多動・衝動性というのは発達障害・グレーゾーンの中でも、ADHDタイプの子どもの特性です。脳のある部分が未発達で、うまく働いていないことから起こるものです。
 
 
お母さんが、子育てを真面目に頑張る、気合いで乗り切る、では解決しません。叱責して、しつける…このやり方では返って状態を悪化させてしまう可能性があります。
 
 
脳を成長させることにより、困りごとを改善していけるのですが、それには身近なお母さんの関わり方を工夫する必要があります。優しくスキンシップも大事ですが、多動・衝動性のある子だと難しいですよね。
 
 

◆①動きが激しすぎてタックルとかされる

 
 
外に出たら、ほぼほぼ私から離れてしまう息子でしたが、目が合ったら私にドーンと体当たりしてきました。動きが激しすぎて、まるでタックルされている気分。
 
 
とにかく私は息子の勢いで後ろに倒れないように、踏ん張ることに必死!ハグするという感覚ではなかったです。
 
 
私のことが好きで、抱きついてきているのでしょう。息子はニコニコしながら、私の背中を壁の代わりにして逆立ちしていました。息子のかかとが顔にくると怖いし、実際に当たるとほんと痛かったです。
 
 
このように、多動性や衝動性のある息子と、まともにスキンシップができませんでした。
 
 

◆②お母さんの心の余裕がなくてハグする気になれない

 
 
私は息子の発達に凸凹があることは知っていましたが、子育て全てが初めてばかり!一人っ子だからワガママなのか、特性によるものなのか区別ができず、毎日手探り状態。
 
 
私がしっかり育てないといけない!と思い、問題行動に対して注意したり叱っていました
 
 
我が子のためにでしたが全く効果がなく…逆に困った行動が増えました。私はますます叱ることが増え、さらに子育てが辛くなる、という悪循環になりました。
 
 
 
 
多動なことによる怪我や事故他人に迷惑をかけたりと、トラブルに発展することも怖いですよね。こうして私は、毎日我が子を追いかけながら、痛みに耐えながら、心配してばかりいました。
 
 
疲れていると、優しくハグする余裕なんて全くありませんでした。周りの親子はみんな、仲良しで幸せそう…でも私はいつも、ダメな母親だと落ち込んでいました。
 
 

3.疲れているお母さんにオススメの、仲良しになる方法

 
 
ではここでは、私が見つけたADHDタイプの子どもとも無理なくできるスキンシップの方法をお伝えします。
 
あるとき私はソファーに座り、我が子を可愛がることができない自分を反省していました。普段なら、衝動的にタックルがくるのが嫌なので、ソファーでは息子の隣には座らないのですが、そのときは別。もう疲れて座り込んでしまったのです。
 
 
この脱力が転機となりました。ふと私は、隣に座っている小さい体の息子へ寄りかかってみたのです。
 
 
横に倒れる感じでぎゅーっと体の側面をくっつけました。寄りかかってきた私を、息子は押し返してきました。また私も押し返して…息子はとっても楽しそう!私はこのとき、ただただ我が子とスキンシップをとれたように感じたのです。
 
 
体の側面だけでも暖かさや温もりを感じられるものですね!私自身が我が子とスキンシップとりたかったんだと、そのときに気がつきました。
 
 
 
 
今までは、息子の衝動性に身構えつつ正面からハグしていましたが、それは「母親なのだからやらないと!」という気持ちから。心からハグしたい、という自然に湧き上がる思いではなかったので、忙しいときや疲れているときはできませんでした。
 
 
そんな私は、隣同士で座り、自分の休憩の延長上でスキンシップとっていけることで「今、楽しい」いう感覚を味わいました。ずっと自分の気持ちを後回しにして頑張ってきた私にとっては、もう大発見でした。
 
 

4.お母さんと仲良くしたいという気持ちが芽生えた⁉︎

 
 
こうして私は、子どもと仲良くできる時間が増えていきました。子どもとスキンシップ取ることが、どんどん楽しくなりました。私の心の状態は子どもに伝わるんですよね。
 
 
私は自然と笑顔になっていました。すると今まで衝動的に突進してきたり、私の体をよじ登っていた子どもが、私と顔を合わせて、ただ触れ合う、というコミュニケーションに変わっていったのです。
 
 
 
 
脳の構造上、皮膚の刺激を受け取るエリアは、感情を司るエリアに直結しています。私とのスキンシップにより、子どもが穏やかになったのです。
 
 
私に笑顔が増えると、自分の欲求に従って生きているように見えた子どもが、顔を見て私の話を聞くようになりました。「手を繋ごうよ」「ここにいてよ」という指示を聞けるようになったのです。
 
 
叱ることが減ったので、優しい母でいることの幸せを味わえるようになり、仲良し親子だと実感できるようになりました。
 
 
以前の私のように、子どもへ優しくできないとき、省エネで効果抜群の方法ということで隣に座って寄りかかってみる。この長い春休みに、まずこれだけ試してみませんか?
 
 
お母さんの仕事は、朝から晩まで毎日です。なるべく頑張らないで、少しだけできそうなことと思いご紹介しました。
 
 
仲良し親子になることで、お互いの気持ちが通じ合い、子どもが変わりますよ!できそうなときでいいです。一度試してみてくださいね。
 
 
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執筆者:秋村若菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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