発達障害・アスペルガータイプの子どもによくある、マシンガントーク。このような話し方になる理由は、その特性にあります。プラスに捉えて親子のコミュニケーションを育てるチャンスに変えていきましょう。 |
【目次】
1.発達障害・アスペルガータイプの子どものマシンガントーク。軽く流してしまっていませんか。
2.マシンガントークになってしまうワケ。
3.マシンガントークはコミュニケーションを伸ばす第一歩!
①ママやパパも我が子の世界観に飛び込む!
②興味の方向に合わせた外出を家族で楽しむ
1.発達障害・アスペルガータイプの子どものマシンガントーク。軽く流してしまっていませんか。
「あのね」「それでね」「ちょっと聞いてる!?」
なんて言いながら相手の反応は気にせず話し続けるお子さん、いますよね。
興味のあることにまっしぐら。
電車、車、恐竜、昆虫、ファッション、工作などなど、自分の興味のあることにはとことん向かっていける発達障害・アスペルガータイプの傾向があるお子さんです。
突然、スイッチが入ると熱の入った語りが一方的に始まります。
中には深い知識をもっていて、難しい専門用語なども用いて語り続けることも。
我が子がそうだとしたら、同じような話を毎日、家庭でも延々と聞かされることになります。

「また始まった…」
と思いつつ、適当に流している…なんてことはありませんか。
2.マシンガントークになってしまうワケ。
アスペルガータイプの傾向を持つお子さんがこのような話し方になってしまうのには、わけがあります。
それは、よく言われる、こだわりが強いといわれることと、その裏側。
自分のこだわりの世界の外側にある、一般的な話、テーマのない雑談には興味が持ちにくい、もしくは難しさを感じてしまう側面があるのです。
そのため、会話場面で相手の話していることを自分の中にうまく取り込んで応答したり、相手の話を「うん、うん」とフォローすることが苦手な傾向にあります。

その上、自分の興味を大事にしていたり、自分の話の内容にこだわりをもっているわけですから、自分の内面ばかりに意識が向き、相手の言葉や反応を受け取れなくなってしまっているんですね。
そうすると、幼稚園で周りが友達との会話を楽しむような年頃になってきても、逆に会話が弾まなかったり、すれ違ったりする経験を積んでしまいます。
そして、自信を失ってしまったり、友達付き合いに楽しさを見出せなくなったりしていても、未対応のままだとそのまま思春期へと入っていってしまうことになるのです。
3.マシンガントークはコミュニケーションを伸ばす第一歩!
では、どのような対応を家庭でしていけばいいのか。
その方向性は、マシンガントークできるぐらいにこだわりのある、興味の深さを伸ばしていこうということです。
具体的には2つ対応があります。

◆①ママやパパも我が子の世界観に飛び込む!
まずは我が子の話を興味をもってよく聞いてあげてください。
具体的には、相槌を打ったり、言葉を繰り返してあげたり、メモをしながら聞いたり。
「あなたの話に興味津々ですよ」という態度を前面に出しましょう。
お子さんの話がマニアック過ぎて、よく話がわからない…ということがあったら、ぜひお子さんにわかるまで質問してください。
大好きな世界観の話ならば、相手にわかりやすく伝えようという気持ちが持ちやすいです。
ぜひ、人に好きなことを語る満足感をたっぷりと味わわせてあげてください。
その満足感が心の安全基地となり、幼稚園や学校で、友達との会話がうまくいかなくても、気持ちを立て直すことにつながります。
◆②興味の方向に合わせた外出を家族で楽しむ
もし、我が子の好きなものに触れに出かけるとなると、ただ興味のある世界に没頭しているだけにはなりません。
出かけるための準備、経路、必要なものの準備などを考え一緒にするだけでも、いつもとは違う脳の部分を刺激し、ポジティブなコミュニケーションにも繋がります。
目的は自分の興味の方向に向かっているわけですから、ワクワクする気持ちでママとの応答を楽しむことにつながると思います。
家庭でのコミュニケーションのきっかけが増えれば増えるほど、今、我が子が興味をもっていること、楽しんでいることをベースに、楽しい会話を広げるチャンスがあります。
発達障害・アスペルガータイプのこだわりは最大の強みに変えられる!と信じて、ぜひ意識してみてください。
執筆者:原しおり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)