できないことが多い子は本人もイライラすることがよくあります。周りと比べて発達が遅いとママも心配ですが、これが言えれば大丈夫!ということがあります。ママとのコミュニケーションから大切なスキルを身につけましょう! |
【目次】
1.発達が遅いかもと心配な子が困らないためにできることって?
お子さんが同級生のお友達と比べて、できないことが多いと感じているママはいませんか?
「うちの子、発達が遅いかも。周りについて行けるかしら?」
なんて思ってしまい、ママはとっても不安ですよね。
たとえば、お着替えが苦手な子だったら、みんながどんどん着替え終わるのになかなか着替えられずに焦って泣いてしまったり…
工作が苦手な子だったら、上手く紙をハサミで切れずにできない!と言って癇癪を起こしたり…
こんなときに、どうしたらお子さんが困らないか?
今回は、周りと比べて発達が遅いと心配になってしまうお子さんに身につけておいてほしい、たった一つのことをお伝えします!
2.できないことに注目しない!子どもの困りごとを理解しよう!
まず、できないことが多いお子さんの心境というものを理解する必要があります。
お子さんが苦手なことってなんですか?
・着替えが苦手で遅い
・手先が不器用で上手にはさみが使えない
これらの苦手なことは、まだ未発達な脳の特性からきているものなんです。
発達障害やグレーソーンのお子さんなら脳の得意な部分と苦手な部分に偏りがあります。
だから、思うようにできないことがあるのです。
本人がとてもがんばっていることでも、特性のためにできないのです。
また、周りと比べてできないからといって発達障害というわけでもなく、まだ幼く未発達の脳が成長して少しずつできるようになることもあります。
ましてや幼児ならば脳がまだ発達の途中ですから、その成長も個人差があって当たり前です。
このような苦手なことが上手にできるようになる工夫は、こちらの記事でご紹介しています。
お子さんが他の子と比べて、あまりにもできないことが多いとそればっかりに注目してしまいがち。
でも、できないことを「やりなさい」、と言われてもつらいですよね。
お子さんも好きでこういう状態になっているのではない、ということを、ママが理解して接することが大切です。
今、お子さんがどんなことに困っているのか、どうしてほしいのか、きちんと探っていきましょう。
たとえば、「癇癪」。
ママは「また癇癪おこして、どうしたらいいのよ!私を困らせないで!」
と思うかもしれませんが、待ってください!
実は本当に困っているのはお子さんですよ。
「怒っている人は困っている人」という言葉を聞いたことがありますか?
怒りの感情の元は「悲しい」「苦しい」「理解してほしい」などの気持ちです。
これらの気持ちから、怒りの感情はおこるのです。
お子さんは、まだ幼くて言葉つたないですから、十分に気持ちを伝えることができません。
「上手にできなくて悲しい」
「着替えが終わらなくて焦っちゃう!」
こんな気持ちを、言葉で表現できなくて怒りで表わしているかもしれないのです。
癇癪への具体的な対応はこちらの記事でも紹介しています。
ママが、「なんで、この子はできないことばかりなのか」
という目でお子さんを見るのと
「この子は何に困っているのか」
といった目で見るのとでは、接し方に大きな違いが出てくるはずです。
自分なりの仮説を立てて、お子さんの助けになれるように動いていきましょう。
3.発達が遅いと子どももこの一言が言えるようになれば安心です!
ママがお子さんの心境を探り、対応していくことが大切、というお話をしました。
プラスして、お子さんに身につけてほしいことがあります。
それは、
「助けてください」
「手伝ってください」
と言えることです。
癇癪を起こす前に、人に助けを求められると、本人も気持ち的にラクです!
大人でも一緒ですよね。
一人で問題を抱えるのではなく自分で対処できないことは助けを求める。これができないと、とっても辛いです。
だから、お子さんには困ったら助けを求められるようになってほしい!
そのためには、日頃からママがお子さんの声を受け止めてあげることが大切です。
「ママに助けを求めていいんだ。」
「ママは僕(私)の困った!を受け止めてくれる。」
このように子どもが思えるような、安心して助けを求められる関係づくりをしてください。
コミュニケーションの基本は1対1です。
まずはママに自分の気持ちを伝えられることが大切ですね。
1対1のコミュニケーションをママととれるようになると、家族に対してそのコミュニケーションが広がり、さらには学校の先生や友達へ応用ができるようになります。
これから、ご家庭で過ごしているときにお子さんができなくて困っていることがあれば、
「いつでも、困ったらママに言ってね!」
「できないことは、手伝ってねって言っていいんだよ。」
と伝えてあげてください。
また、お子さんが困ったことに対して癇癪を起こしたら
「こういうときは、手伝ってね、って言えばいいんだよ」
と教えてあげてください。
そして、お子さんがママに「助けてほしい」「手伝ってほしい」と伝えられた時は、伝えられたことをしっかり褒めてあげてくださいね!
このように、「困ったことがあったらママに助けてもらえる」という経験を積めると、周りのお友達や先生にも助けを求められるようになるのです。
いかがでしょうか?
発達が遅いかもしれない、と心配なお子さんでもしっかり周りにヘルプをだせれば大丈夫です。
それにはママとの1対1のコミュニケーションから「困ったときは助けてもらえる」という成功体験を積む必要があります。
この生きていく上で大切なスキルをお子さんに授けて、安心してお子さんの成長を見守りたいですね!
親子のコミュニケーションの取り方のヒントはこちらの記事で紹介しています。
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執筆者:須藤ゆかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)