発達障害小学生が癇癪やしつこいぐずりを繰り返す原因と効果的な予防策

 

小学生になっても癇癪が続いているお子さんに悩んでいませんか?癇癪を起こす原因は、発達障害の特性からくるものがあります。ですが、子どものひどいぐずりや癇癪はお母さんの一言で予防できるんです!今すぐできる簡単で効果的な対応法をお伝えします。
 

【目次】

1.しつこくぐずる子どもに悩まされていませんか?
2.発達障害の小学生が癇癪を起こす原因
◆自分の気持ちをうまく伝えられない
◆こだわりが強い
◆感情のコントロールが苦手
3.癇癪を治したい!効果的な方法はコレ

 
 

1.しつこくぐずる子どもに悩まされていませんか?

 
 
ちょっとしたことでグズグズしたり、癇癪を起こしたりしてしまう子どもは多いですよね。
 
 
癇癪は幼児期に見られることが多いですが、小学生になっても続くことはよくあります。
 
 
思い通りにならないと
 
 
・すぐに大きな声を出したり泣きわめく
 
・おもちゃを投げる
 
・お母さんを叩く
 
 
などと癇癪を起こしたり、自分の要求が通るまでしつこくぐずり続けたり…こんな小学生の子どもの様子に悩んでいませんか?
 
 
癇癪を起こされるとつい、「なんでこれくらい我慢できないの!?」「仕方ないでしょ!」とイライラしてしまいますよね。
 
 
また「こんな風にすぐに癇癪を起こすのはもしかして発達障害…?」と悩まれている方もいるかもしれません。
 
 
 
 
しかし癇癪を起こしやすいからと言って、必ずしも発達障害であるわけではありません。
 
 
発達障害かどうかに関わらず低年齢のうちは困りごとが目立つため、見極めることが難しいからです。
 
 
また癇癪は子どもの成長過程の1つであり、「自分で考えて行動したい」という意思の表れとも言えます。
 
 
特に小学生は、「中間反抗期」を迎えて自我が強くなり、子どもも心の葛藤を抱えることが多くなるので注意が必要です。
 
 
ただし、発達障害の子どもが持つ様々な特性が癇癪の原因となっているケースも多くあります。
 
 
発達障害の子どものぐずりや癇癪は一見ワガママにも見えるため、「親のしつけが足りない」「育て方が悪い」などと誤解をされ、自分を責めてしまうお母さんも多くいますよね。
 
 
そのために、自分を責めてしまうお母さんも多くいます。
 
 
しかし発達障害の癇癪はワガママではなく、脳の発達が原因です。
 
 
発達障害の子どもは脳の発達が未熟なために苦手なことが多く、その結果、幼児期をすぎて小学生になってもぐずりや癇癪が起こりやすいのです。
 
 
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2.発達障害の小学生が癇癪を起こす原因

 
 
そもそも子どもはどうして癇癪を起こしてしまうのでしょうか?
 
 
子どもが癇癪を起こしやすい場面としては、
 
 
・買ってもらえないおもちゃをどうしても手に入れたい
 
・ゲームを終わるように言われたが、まだやりたい
 
 
など「自分の思い通りにならないことをなんとかしようとしているとき」ですよね。
 
 
つまり子どもは癇癪を起こすことで、自分にとって不都合な状況を解消しようとしているのです。
 
 
また「ハサミがうまく使えない」など、自分のイメージ通りに作業ができないことが原因の場合は、「助けてほしい!」という子どものSOSであるとも言えます。
 
 
さらに、癇癪の背景には
 
 
・体調の変化などの生理的なイライラ
 
・コミュニケーションの誤学習
 
 
が隠れていることも多くあります。
 
 
これは
 
 
・感覚が鈍感なため、体調不良に気づかず無理をし、不快感が蓄積して爆発してしまう
 
・「癇癪を起こしたら要求が通った」という経験から、癇癪をコミュニケーションの手段にしてしまっている
 
 
ということが考えられます。
 
 
このことを踏まえて、ここではしつこくぐずる様子や癇癪の原因となっている発達障害の特性をいくつかお伝えしていきます。
 
 

◆自分の気持ちをうまく伝えられない

 
 
発達障害の子どもは、自分の気持ちや考えを頭の中でまとめることが苦手です。
 
 
そのために、小学生になっても自分の「こうしたい!」「嫌だ!」という気持ちがうまく言葉にできず、ぐずる、癇癪を起こすという行動を取ってしまうのです。
 
 
 
 

◆こだわりが強い

 
 
これは自閉症スペクトラム(ASD)タイプに多い特性です。
 
 
発達障害の子どもはこだわりが強く
 
 
・マイルールが多い
 
・同じことを繰り返し話す
 
・いつもと同じやり方にこだわる
 
 
など融通が効かない様子が目立ちます。
 
 
こだわりが強いタイプの子どもは不安が強い傾向があり、自分のルール通りに動くことで安心感を得ています。
 
 
さらに状況を理解したり、他人の気持ちを読み取れないという特性も関係して、一方的にしつこく話し続けるなど、普段から空気を読まずに自分優先の行動を取ってしまうことも多くあります。
 
 
また、注意欠陥多動性障害(ADHD)の場合は、状況判断ができても衝動性が強いために、自分のこだわりを押し通してしまうこともあります。
 
 
そのために、相手の気持ちと自分の要求をすり合わせることができずに、すぐに癇癪を起こしたり、要求が通るまでしつこくぐずり続ける…ということが起こってくるのです。
 
 

◆感情のコントロールが苦手

 
 
これはADHDタイプに多い特性です。
 
 
発達障害の子どもは感情のコントロールが苦手な傾向があり、衝動性も持っているためにすぐにカッとなってしまうことが多くあります。
 
 
そのために、思い通りに行かないとすぐに大声を出す、物を投げるなどの行動をとってしまうのです。
 
 
さらに癇癪がヒートアップしやすく、子ども自身も怒りをコントロールできず辛い思をしています。
 
 
つまり癇癪を起こしやすい子どもに必要なのは、自分の気持ちを言葉で伝えるスキルです。
 
 
そのためには、
 
 
・まずは子どもに共感する
 
・気持ちの切り替えをしやすくしてあげる
 
 
という2つのポイントを押さえて、「わかってもらえた!」「伝わった!」という成功体験を積ませることが大事なんですよ。
 
 
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3.癇癪を治したい!効果的な方法はコレ

 
 
しつこいぐずりや癇癪を正しく治める方法は、「いいね!」と言ってあげることです。
 
 
先ほどもお伝えしたように、発達障害の子どもは自分の思いをうまく伝えることができないために癇癪を起こしています。
 
 
ですからいくら叱っても「自分の気持ちを否定された!」と子どもの不満を大きくするだけで、癇癪を悪化させる一方なんです。
 
 
そこで大事なのは、まずは子どもに共感して、コミュニケーションがスムーズにとれる状態にすることです。
 
 
例えば子どもがご飯の前に「アイスが食べたい!」と言ったとします。
 
 
そこでお母さんは、「ご飯が食べられなくなるからダメだよ!」正論を突きつけるのではなく、まずは「いいね!」と子どもの気持ちを受け止めてください
 
 
そして「お母さんもアイス大好き!○○君は何味が好き?」などという感じで話を広げていきます。
 
 
「ぼくが好きなのはチョコ味!」などと子どもが話し始めたらチャンス!子どもの発言に共感してたくさん話を聞いてあげましょう
 
 
話を聞いてあげることは、子どものことを肯定することと同じです。その結果、子どもはお母さんの話を受け入れやすい状態になります。
 
 
気持ちの切り替えをスムーズにするためには、会話が一通り終わった後「ご飯が食べられなくなるから、明日にしようね」解決法を伝えてあげることがポイントなんです。
 
 
他にも
 
 
・雨の日に公園に行きたい!と言い出す
 
・すぐに新しいおもちゃを欲しがる
 
 
など、子どもが癇癪を起こしやすいパターンを見つけておくと、お母さんの対応でぐずりを予防しやすくなりますよ。
 
 
そして先ほどにお伝えしたように、子どもの癇癪の対応に必要なのはとにかく落ち着いて対応することです。
 
 
そのためには、お母さんが心の余裕を持てるように
 
 
・子育ての悩みを話せる人を見つけておく
 
・一人でリラックスできる時間を確保する
 
 
など普段から息抜きをすることを忘れないでくださいね。
 
 

 
 
いかがでしたか?こんな風に日頃から「いいね!」と言ってあげることは
 
 
・「わかってもらえた!」という成功体験が積める
 
・自分の気持ちを言葉で伝えるスキルが伸びる
 
 
という効果があります。
 
 
子どもの脳は周囲のコミュニケーション次第でグングン成長します。
 
 
「うちの子は育てにくいな…」と感じていても、きちんと対応すればしつこいぐずりや癇癪をなくすことができるんですよ。
 
 
しつこいぐずりや癇癪持ちの子どもに効くコミュニケーションはこちらでも紹介しているので、合わせてチェックしてくださいね。
 
 
 
 
また、手が付けられないほどの癇癪が起こってしまった場合は、感情的に叱ったり子どもの気持ちを否定することは絶対にNGです。
 
 
普段からできることは、
 
 
・「困ったときは『助けて』って言えばいいんだよ」などと具体的なセリフを教えることで気持ちの伝え方を学ばせる
 
・「イライラしたら寝室に行く」などあらかじめ子どもが落ち着ける対処法を考えておく
 
 
癇癪を起こした場面では、
 
 
・子どもの感情に巻き込まれないようにして、安全を確保して落ち着くのを待つ
 
・自分で癇癪を治めることができたらしっかり褒めてあげる
 
・「本当は〇〇したかったんだよね」と子どもの気持ちに共感する
 
 
という対応が効果的です。
 
 
こちらの記事で詳しくお伝えしていますので、合わせてチェックしてくださいね。
 
 
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執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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