息子は、発達障害グレーゾーンの小学1年生です。全く私の話を聞きません!「お片付けしてー!」「宿題してー!」「ご飯だよー!」など何度大きな声で言っても、全く反応がありません。そもそも聞こうとしていません。指示を聞いて行動するようになるにはどうしたら良いのでしょうか。
小1・男の子のママ
毎日、子どもに指示を出すことは何度もあるのでその度に大きな声をだしていると、お母さんはヘトヘトになり次第にイライラしてきますよね。話を聞かないお子さんが話を聞いてすっと行動するようになる効果的な指示の出し方をお伝えします。
発達科学コミュニケーション
リサーチャー 高嶋ともこ
【目次】
1.発達障害グレーゾーンの子どもにガミガミしていた日々
2.子どもが指示や話を聞かないのには、理由があった!
3.子どもへの指示の出し方4つのポイント
①笑顔
②優しい穏やかな声
③名前を呼ぶ
④聴覚以外にも刺激を入れる
1.発達障害グレーゾーンの子どもにガミガミしていた日々
お母さんは、家事や育児、仕事などやることが山積み。毎日ものすごーく大変ですよね。
特に母親業は24時間逃れられないので、ゆっくり体を休めたり、自分の時間が持てなかったりする方も多いのではないでしょうか。
日々忙しいので、どうしても子どもに対して声が大きくなり、怒鳴り声になってしまうこともあるかと思います。
相談者さんのように、子どもに発達障害グレーゾーンの傾向があり、何度言っても指示や話を聞かないと、ガミガミしたりイライラしてしまいますよね。
私も、長男が低学年のときは、乳児だった下の子の世話や家事に追われていたので、家事や何かをしながら子どもに指示を出すことがほとんどでした。声は、自然に怒鳴り声のように大きくなっていました。
長男は、発達の凸凹があるので、私は将来のことが不安で不安で仕方ありませんでした。しっかりしつけなくてはと焦る思いもあり、余計ガミガミしてしまっていたんです。
その思いとは裏腹に、子どもは話を聞かないので、さらにガミガミ、イライラしていました。 「なんで何度言ってもわからないの?」と言って次第にヒートアップし、親子喧嘩が勃発するなんてこともよくありました。
私が、いつもガミガミ・イライラしているので、次第に息子は反抗的になってしまったんです。 結果、息子は家だけでなく、外でも反抗的になってしまいました。
友達や上級生とのトラブルが多発し、負のスパイラルになっていたのです。
きっと相談者さんも、発達障害グレーゾーンの傾向があるお子さんの将来が心配で、ついガミガミしてしまっているのではないでしょうか?
しかし、残念なことに叱ることは逆効果なのがわかりました。どんなところに気をつければよいか、効果的な指示の出し方をお伝えしていきたいと思います。
2.子どもが指示や話を聞かないのには、理由があった!
子どもが指示や話を聞かないのは、どうしてなのでしょうか?
子どもは、低年齢であればあるほど、脳は言葉より先に非言語情報を処理します。つまり、話の内容よりも、お母さんの声色やトーン・表情などに敏感に反応しています。
「日頃から、お母さんが子どもに対してガミガミしている」実は、これが良くないということです。
お母さんがガミガミしていてネガテイブな状態だと、子どもは耳にふたをしてしまい、言葉が脳に届きません。
お店でいうなら、シャッターが閉まっている閉店状態ということです。
指示の出し方のポイントさえ分かれば、話を聞かない子にもすっと指示が入っていきますよ。
子どもがお母さんの言葉に耳を傾けるようになるにはまず、お母さんの話し方を変えてみましょう!
3.子どもへの指示の出し方4つのポイント
話を聞かない発達障害グレーゾーンの子どもに指示や話を聞いてもらうためには、お母さんの話し方を変えることが必須です。
実際、私の話し方を変えたところ、話を聞かない息子が激変しました!私の指示は、すっと聞いて反応してくれるようになりました。
そして、息子は反抗的な態度もなくなりました。今では、お友達とトラブルもなく、仲良くできる子に変わりました。
私は、同じことを何度も言ったり、怒鳴ったり、叱ったりすることがほとんどなくなりイライラすることなく、穏やかに子育てができる日々を送っています。
それでは、私が実践した指示の出し方4つのポイントをお伝えします。順にご説明していきますね。
◆①笑顔
まず、表情は「笑顔」です。これが、簡単のようでなかなか難しかったです。
お母さんは、日頃忙しいので、気を抜くと無表情や怖い顔になってしまっていることがあります。意識して笑顔を作りましょう!
子どもに笑っているとはっきり分かる笑顔は前歯が4本くらい見える笑顔です。
子どもの目線から自分の顔がどう見えているか?お子さんの高さからスマホなどで写真を撮ってご自分の笑顔をチェックしてみましょう!
◆②優しい穏やかな声
コミュニケーションは第一声が勝負です! お母さんの優しい心地よい声なら子どもは耳を傾けてくれます。
逆に、声のトーンが低くガミガミしているような声なら耳にふたをしてしまい、一度ふたをされるとその後なかなか聞いてくれなくなります。
お子さんとの距離が離れていると、自然に大声になり怒鳴り声のようになってしまいますし、子どもには話の内容ではなくただ大声で怒鳴られているように感じてその印象が強く記憶に残ります。
お子さんの近くに行って、声のトーンをあげて優しく穏やかに話しかけましょう。
◆③名前を呼ぶ
発達障害グレーゾーンの特性がある子どもは、自分が話しかけられていると思わないため、気がつかない子がいます。 ですので、お母さんが優しくお子さんの名前を呼んでから話を始めます。
名前を呼ぶことで、自分に話しかけられていると言う意識が高くなり、注目してくれるようになりますよ。
◆④ 聴覚以外にも刺激を入れる
お子さんの近くに行き、目が合ってから(視角に入ってから)話しかけます。
また軽く肩をたたいて、触られた感覚(皮膚感覚)で気づいてもらうのも効果的です。特に、お子さんが遊んでいるときや何かに夢中になっているときは、言葉だけでは指示が入りにくいですよね。
聴覚以外に視覚や皮膚感覚にも刺激を入れてみましょう。
触られることが苦手な感覚過敏があるお子さんの場合は、視角に入るだけで大丈夫です。
いかがでしたか?意識して少し気をつければできることばかりだと思います。
指示や話を聞かない発達障害グレーゾーン傾向のある子どもだけでなく、どんな子どもにも伝わりやすい指示の出し方のテクニックです。
お子さんに話しかけるときは、ポジティブな状態からスタートすることがとても大切です。ぜひ指示の出し方の4つのポイントを意識して会話を始めてくださいね。
また、こちらの記事では子どもが素直に行動するようになるコツをお伝えしています。合わせてチェックしてくださいね。
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執筆者:高嶋ともこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)