もうすぐ入学式。4月1日からは学童に通うお子さんもいますよね。環境の変化は前日まで園での生活をしていた子どもにとって不安やストレスの原因になることがあります。子どものグズグズに上手に対応して新生活を心地よく過ごしましょう。 |
【目次】
1.環境の変化は親子ともに不安やストレスを抱えます
2.新生活は子どもも大人も緊張する!
3.甘える・グズグズするは子どものストレス発散
4.子どものストレスに負けない!新生活を笑顔で過ごす秘訣
①子どもの気持ちに寄り添い共感する
②子どもの行動の実況中継の声がけをする
1.環境の変化は親子ともに不安やストレスを抱えます
保育園や幼稚園を卒園された皆さん、卒園おめでとうございます。
4月からは「新一年生」になりますね。
新しい生活が始まることに期待と不安が入り混じっていることでしょう。
お仕事されているご家庭のお子さんは、3月末日までは保育園や幼稚園に通い、4月1日からは学童に通う予定の方が多くいるかと思います。
まもなくやってくる環境の変化に親子で不安を感じていませんか?
例えば
・給食が出ていたのに春休み中は毎日お弁当を作らなければならい
・同じ保育園の子がいない
・学童は学校の近くだから、職場からの迎えに間に合うか…
・一番下の学年になり緊張する
など、親子で心身ともに大変ですよね。
環境が変化することでストレスも溜まってしまい、疲れが出てしまうことも考えられます。
お仕事を休んで入学式まではのんびり過ごせたら…と思うお母さんもいるかもしれませんが実際のところは難しいのが現実です。
大人でも職場内で異動をしたり、転職をした際には、環境の変化への不安からストレスや疲れを感じることはありますよね。それは、子ども同じです。
特に発達障害・グレーゾーンの子どもは、環境の変化に不安やストレスを強く感じます。
感情が不安定になったり、いつもできていたことができなくなったりすることが多くなります。
朝からグズグズして準備が進まない…なんていうこともあるかもしれません。
すると、予定通りにいかずにお母さんもイライラしてしまいますよね。
「うちの子、4月から大丈夫かしら?」と心配になったお母さんはいませんか?
4月1日から新生活が始まるというご家庭は、親子ともに気持ちよく過ごせたらとっても楽ですよね。
\子どもが素直になる声かけ35つき/
癇癪・暴力がスッとおさまる!
脳科学に基づく接し方
↓↓↓
癇癪・暴力がスッとおさまる!
脳科学に基づく接し方
↓↓↓
2.新生活は子どもの大人も緊張する!
私は学童を担う子育て支援施設で働いていました。
4月1日は職員も緊張します。
それは、
・新一年生が入る
・学年が上がることで子どもの気持がそわそわする
・職員の異動があると職員体制も変わる
からです。
そして、
・トラブルが起きないように
・新一年生が安心して過ごせるように
・ケガがないように
などと、最新の注意を払って1日を過ごします。
大人でさえ疲れるのですから、子どもはもっと心身ともにエネルギーを使います。
特に、前日まで年長さんとしてリーダー的存在だったところから「新1年生」と急に一番下の学年になり、新しい環境で過ごした子どもの疲れは相当なものだと思います。
それなのに、お迎えに来た母さんを前に甘えたりグズグズしたりする子どもに対して
・「早く帰るよ!」
・「荷物くらい自分でもって」
・「今から保育所のお迎えに行くんだから急いで」
などと、気持ちに余裕のない対応をしてしまっているお母さんの姿をたくさん見てきました。
これでは子ども心の電池は切れてしまいます。
それでも次の日も朝から学童で過ごす子どもたち。学童で過ごすことに慣れてきたと思えば、入学式があり、学校生活が始まります。
すると、今度は学校生活と学童両方の生活になるのです。
毎年4月になると新1年生の子どもたちはとても頑張っていると感じていました。
お母さんに甘えたり、今までできていたことができなくなったりするのは、ただのわがままではありません。
環境の変化による不安やストレスからくる子どものSOSです。
3.甘える・グズグズするは子どものストレス発散
新しい環境に不安を感じながら1日過ごした子どもは、家に帰ると緊張から解放されます。そこで、安心して自分を出せるのはお母さんなのです。
だからこそ、甘えたりグズグズしたりして「疲れたよ…」という気持ちをお母さんに表すのです。子どもは無意識のうちにたまったストレスを発散していると言えます。
お母さんからしたら
・早く行動してほしいし
・グズグズされるとどっと疲れが出る
・できることは自分でしてほしい
などと思いますよね。
けれど、そこでお母さんが間違えた対応をしてしまうと…どうなるか想像できますか?
・グズグズが癇癪になる
・弟妹に八つ当たりをする
・朝の準備が進まなくなる
など、良いことはありません。
お弁当作りをしたり、送迎の時間が変わるお母さんも大変です。
だからこそ、子どものストレスによるグズグズに振り回されてお母さんまでイライラしてしまっては悪循環になってしまいます。
親子ともに環境の変化にストレスをためず、心地よく過ごせる秘訣を新生活が始まる前にお伝えしたいと思います。
4.子どものストレスに負けない!新生活を笑顔で過ごす秘訣
①子どもの気持ちに寄り添い共感する
親子ともに環境の変化にストレスをためずに新生活を心地よく過ごす秘訣は、「子どもの気持ちに寄り添い共感する」ことです。
これは、子どもとのコミュニケーションで基本とも言えます。
なぜ、基本に立ち返るのかというと…
・生活リズムが変わる
・生活場所が変わる
・先生やお友達が変わる
など、環境が変わることで沢山の変化がありストレスになりやすいからです。
だからこそ、
・「1日頑張ったね」
・「今日も頑張ろうね」
という気持ちを込めてお子さんに接してほしいのです。
昨日までできていたことができなくなるかもしれません。新しい環境での生活のスタートは、ゼロから始まると思いましょう。
・「鞄をもって」と言われたら→持ってあげる
・抱っこを求められたら→抱っこをしてあげる
・着替えを「手伝って」と言われた→手伝ってあげる
・朝の支度が遅くても「早く」は言わない
・できている弟や妹と比べない
など、お子さんの要求に応えて気持ちに寄り添って共感してあげてください。
本当は自分でできることも、「自分でやって」と言いたいところを我慢してくださいね。
イライラした怖い顔のお母さんでは子どものストレスは増えるばかりです。子どもはますますグズグズしてしまいます。
一方で、自分の要求を受け入れられた子どもは「お母さんは僕(私)の気持をわかってくれている」と心に充電がされ安心します。
この安心が頑張るエネルギーになります。
このまま甘えっ子になって自分のことをしなくなるのでは…と心配はしないでくださいね。
心の充電がたまると、少しずつ自分でするようになります。
②子どもの行動の実況中継の声がけをする
例えば、朝の着替えを一人でしていたら、「一人で着替えたね」と自分で頑張ったことには実況中継の肯定の声がけをしてください。
これだけで子どもは、お母さんは見ていてくれていると安心します。
本来なら着替えは自分でして当たり前と思ってしまいますが、当然のことだと思ってもお子さんがした行動を伝えることだけでお子さんの心に自信の貯金がたまります。
心に自信の貯金がたまっていくと、自分で頑張る力に変わっていきます。
すると、「自分でやってみよう」と子ども自身で動くことができるようになります。
いかがですか?
①子どもの気持ちに寄り添い共感する
②子どもの行動の実況中継の声がけをする
この二つを行うことで新しい生活に慣れてくると同時にまた元のように自立します。
なぜなら、自分の気持に寄り添い共感してくれ、見守ってくれるお母さんがいるからです。
この心の充電と自信の貯金は春休みが終わり、は学校生活がスタートした時にも力を発揮してくれることでしょう。
4月1日から新生活を控えているご家庭はぜひ、基本に立ち返り親子のコミュニケーションをとってくださいね。
環境の変化によるストレスに負けず、親子で心地よく新生活を過ごせることを願っています。
執筆者:さとうみな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)