毎日うんざり!発達障害ADHDキッズの兄弟げんか対処法!

 

毎日起こる兄弟ゲンカにイライラ!なんで仲良くできないの?と思ったことはありませんか。兄弟ゲンカにはなかなかやめられない理由があったのです!我が家のADHD傾向の息子と弟のケンカを事例にケンカが起きた時の対処法と起こる前の予防線をお伝えしたいと思います。
 

【目次】

 
 
 

1.発達障害・ADHDの子どもの兄弟ゲンカ何とかしたいと思っていませんか?

 
 
・兄弟ゲンカが毎日起こっている
 
・泣き叫ぶ声にもううんざり
 
・なんで仲良くできないの?
 
 
と思っている方はいらっしゃいませんか?
 
 
毎日起こるケンカに対応するママも本当に疲れますよね。
 
 
だけどケンカはするものの、本当はお互いに認めあっているということがほとんどなのではないでしょうか?
 
 
では、なんでケンカしてしまうんでしょうか?
 
 
 
 
それは発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)ならではの特性が関係しているんです。
 
 
我が家の5歳年長さんの息子の事例をもとに、皆さんのお子さんにも置き換えて対応できる兄弟ゲンカの対応方法をお伝えしたいと思います。
 
 
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2.みんなの注目を浴びたい!ケンカの原因となるADHDキッズの特性

 
 
先ほどもお伝えしたようにADHDキッズが兄弟ゲンカのきっかけを作ってしまうのにはいくつかADHDの特性が関係しています。
 
 
我が家のADHD傾向5歳の長男と3歳の次男のケンカを見ていると、ADHDならではの特性が関係していることが見えてきました。
 
 

◆①社交的で自分からかかわりに行く・とにかく注目をあびたい

 
 
ADHDキッズは人が好きで自分から話しかけたり、かかわりに行くことが多い人懐っこい子が多いです。
 
 
そしてとにかく注目を浴びたいんです。
 
 
何よりも自分を見ていてほしいし、自分の話を聞いてほしい、一緒に遊んでほしいと言う気持ちを常に持っています。
 
 
そんな社交的なところはとてもいい部分でもあるのですが、それが故に相手がかかわってほしくないときでもかかわりに行ったりするので相手に嫌な気持ちを抱かせてしまいます。
 
 

◆②退屈に耐えられない

 
 
とにかくADHDキッズは退屈・つまらないということが大の苦手。
 
 
退屈な時間が続くと、ついつい近くにいる兄弟にちょっかいを出してしまうんです。
 
 
しかしその行為に意味があるわけではなく、ただの退屈しのぎなので兄弟を怒らせてしまうことがあります。
 
 
 
 

◆③衝動的に行動してしまう

 
 
兄弟が自分のおもちゃを勝手に使っているなど、自分の嫌なことをしていたらとっさに叩いてしまったり、兄弟からちょっかいを出されたときでもスルーすることが苦手でやり返してしまったり。
 
 
本人はやってはいけないことを十分理解していますが、それよりも先に行動が起こってしまいます。
 
 
それはADHDの特性であり、本人が気を付けてもなかなか改善することが難しいのが現実です。
 
 

3.どうしてケンカは始まると終わらないの?行動が変わらないメカニズムとは?

 
 
ではどうして子どものケンカは一度始まると終わらないのでしょうか?
 
 
行動のABC分析という手法で分解して考えていくとわかりやすいので解説していきますね。
 
 
◎たとえば家の近くにジムができて週に一回通い始めたところ痩せたし、ストレス解消にもなった場合。
 
 
A(状況):家の近くにジムができた
 
B(とった行動):ジムに週1で通い始めた
 
C(結果):やせたし、ストレス解消になった。
 
 
このように分解できます。
 
 
結果が出ればもっと頑張ろうかな?週に2回に増やそうかなと思いますよね。
 
 
反対にCが全然効果がなかったら通うのを止める、という行動になります。
 
 
このように人間は行動の後に何かが起こるとその行動が強化されるようにできているんです。
 
 
良い結果が得られれば行動を増やすことになりますし、いい結果が出なかった場合は行動を減らすと言うことが無意識に起こってきます。
 
 
だからケンカが起こった時もこの考えと同様に
 
 
A(状況):子どもが退屈、満たされていない気持ちを持っている
 
B(とった行動):ちょっかいを出したり兄弟ゲンカが起こる
 
C(結果):退屈しのぎになる、なんとなくストレス解消になる。たとえ叱られたとしてもママの注目を自分に向けることができる。
 
 
という風に子どもにとっていい結果を得ていることになるのでいくら注意しても減らないのです。
 
 
 
 
B子どものとった行動を変えるには A(状況)を変えるかC(結果)を変えるかどちらかです。
 
 
つまりはケンカが起こったときにママの対応を変えるか、ケンカが起こらない状況を作ることでケンカを減らすことができます。
 
 
またケンカが起こる前に予防する方法もあるのでお伝えしたいと思います。
 
 
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4.コレさえ知ってれば心に余裕が生まれる!兄弟ゲンカが起こった時の対処法

 
 
ここまでなかなかやめられないケンカのメカニズムをお伝えしてきました。
 
 
それでは具体的な方法をお伝えしようと思います。
 
 

◆①ケンカが起きたときの対処法

 
 
ポイント1:すぐに仲裁に入らず我慢!しばらく様子を見守る。
 
 
この時「またやってるよ」という否定的な視線を送ってはいけません。 ママのイライラをいったん置いておいて、視線は外しつつ「やってるなー」ぐらいに意識の片隅に置いておく程度でOKです。
 
 
ポイン2:そのうちやめたら、すかさず褒める。
 
 
褒めると言っても「ケンカおしまいにしたんだね」伝えたり、近づいて頭をなでてあげたりするだけでもOKです。
 
 
ケンカをやめるという行為にママが褒めたという結果が加わることでその行動が肯定されたと脳にインプットされます。
 
 
そうすればママはケンカしているときは相手にしてくれないけど、やめたら褒めてくれるという記憶が刻まれるんです。
 
 
そうすることによって子どもは退屈しのぎで注目を浴びたくてちょっかいを出すということがだんだんと減っていきます。
 
 
もちろん例外としてケガなど危険な行為に発展したときだけはすぐに二人を引き離して行動を止めさせてください。
 
 
このとき小言は言わず、ただやった行為が危険だったから止めて離れていてねと伝えるだけにしていてくださいね。
 
 

◆②ケンカが起こっていない時からできる予防線

 
 
それでは次にケンカが起こる前から普段から行うことによってケンカを長引かせない・始まらせないためのポイントをお伝えします。
 
 
それは普段からいいなと思った兄弟への行動や声掛けをほめることです。
 
 
普段の生活の中でちょっかいなど嫌なことをされたとき「やめてよ」など言葉で伝えられたり、 やられてもやり返さずに対応出来てケンカにならないという時もありますよね。
 
 
そういう時にすかさず褒めます。
 
 
「言葉で伝えられたね」
 
「いやだったのにやり返さなかったね。えらい!」
 
「さすが○○くん!」
 
という風に ちゃんと言葉で解決したり、相手にしないという解決方法を自分でとれたときに褒めることを繰り返します。
 
 
 
 
先ほどの行動分析で考えるとことばで解決できたという【行動】にママに褒められたという【いい結果】がついてくるのでそれを繰り返せば言葉で解決することがどんどん増えていきケンカも少しずつ減ってくるという仕組みです。
 
 
我が家ではそれ以外にも兄弟二人で仲良くテレビを見ている時や、おもちゃで遊んでいる時にも
 
 
「仲良く遊べているね」
 
「弟にやさしくしてくれるんだね」
 
「二人仲良しだとママうれしいな」
 
 
などと伝えて良い行動が増えるように二人は仲良しなんだということを刷り込む工夫をしています。
 
 
それでもケンカは日常生活でまだまだ起こりますが、普段から兄弟の様子を褒めることを続けていたら仲良くしたり、思いやりのある行動をたくさん目にするようになりました。
 
 
兄弟ゲンカの理由は様々にあると思いますし一筋縄ではいかないことも多いと思います。
 
 
しかし我が家の事例がADHDキッズの特性を理解しママの心を少しでも軽くする手助けになれたらうれしいです。
 
 
兄弟ゲンカが少しでも減って心穏やかな日々が過ごせますように。
 
 
 
 
 

 
 
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執筆者:神保早苗
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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