発達障害の子どもが言葉にできない感覚過敏への配慮~運動会のスターターピストル対策~

 

この夏、お子さんは雷雨を怖がりませんでしたか?もしそうなら、運動会は慎重に。発達障害グレーの息子が言葉にできなかった、聴覚過敏への対応を間違えた私の苦い経験をお伝えします。子どもを恐怖に陥れないため、今すぐできる対応策を手に入れてください。
 

【目次】

1.雷雨を怖がる子は、他にも怖い音がある!
2.スターターピストルの音でパニックになった、発達障害グレーの息子
3.子どもの聴覚が見えますか?聞こえ方は人それぞれ
4.周到な準備と配慮で、徒競走にも参加できる!
◆1年後(年長)
◆2年後(1年生)
◆3年後(2年生)

 

1.雷雨を怖がる子は、他にも怖い音がある!

 
 
夏休みが終わり、トンボが飛び始めました。気温は高くても秋は着実に近づいていますね。
 
 
温帯の日本でも、すっかり夏の風物詩として定着してしまったゲリラ豪雨が、今年も日本各地で発生しました。
 
 
あまりの急襲に、洗濯物の取り込みが間に合わないことも何度かありました。
 
 
屋内にいてもびっくりするような風と稲光、灰色の空からは叩きつけるような大粒の雨と雷鳴。
 
 
大人でも後退りしたくなるド迫力の気象、そんな時、お子さんの様子はいかがでしたか?
 
 
もし、表情がこわばるほど怖がったり、その場から逃げ出そうとしたりしたら、感覚過敏の可能性があります。
 
 
 
 

2.スターターピストルの音でパニックになった、発達障害グレーの息子

 
 
私の息子は小学2年生で、自閉症スペクトラム症(ASD)と多動衝動性障害(ADHD)のグレーゾーンです。
 
 
今ならこのように書けますが、2年前の私は、発達障害の存在すら知りませんでした。知らなかったせいで、息子に辛い思いをさせてしまったことが多々あります。
 
 
今読んでくださっている皆さんが同じ思いをしなくて良いように、私の忘れられない苦い思い出をお話しします。
 
 
息子5才、年中の運動会でのことです。
 
 
 
 
息子は、300人の園児が在籍する幼稚園に通っていましたので、近くの小学校の広い校庭を借りて運動会が行われました。まだコロナ前のことです。
 
 
午前最後の種目は40メートル走。忘れもしません、息子の出走は第12組。
 
 
まだまだ先ですが、勇み足で望遠レンズのファインダを覗くと、めったに泣かない息子が激しく泣いています!
 
 
どうした?お友達と喧嘩した?
転んだ?いや、まだ走ってないか。
…何が起きてるの?
 
 
私の心拍数が上がります。12組目が出走しても息子は泣きじゃくって立ち上がれません。
 
 
結局、最終組の後で担任の先生が、泣き続ける息子を抱っこして走り、みなさんに拍手されながらゴールテープを切りました。
 
 
集合場所に駆けつけると、まだ先生の膝で泣いています。
 
 
近くに居た先生が、「音が嫌だったみたいです」と教えてくれました。
 
 
あろうことかその時私は、息子にこう声をかけたんです。
 
 
「音?スターターピストル?もう終わったよ、大丈夫!」
 
 
昼食のために、夫の待つテントに戻ると、またぶり返しました。今度はもうかんしゃくです。
 
 
「ねえ、終わったってば。お弁当食べよう!午後の競技始まっちゃうから!」
 
 
私の冷たい言葉に、息子は完全にパニックを起こしてテントから逃走し、人でごったがえす校庭に消えました。
 
 
勝手の分からない小学校です。一瞬で見失いましたが、幸い、正門から走り去ろうとするところを、先生が留めていてくれました。
 
 
私たちは、お弁当を広げるどころか、慌ててテントをたたみ帰路につきました。
 
 
この時の私の正直な気持ちは、恥ずかしい、ただそれだけでした。
 
 
息子はどれほどつらかったでしょう。
 
 
20回以上恐怖の音を至近距離で聞かされ、助けてくれるはずの母親からは無理解かつ冷酷な言葉。彼の絶望を想像すると申し訳なくて涙が出ます。
 
 
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3.子どもの聴覚が見えますか?聞こえ方は人それぞれ

 
 
思えば、あの恐怖にひきつる顔は、改札を出たら急にゲリラ豪雨に遭った、あの時と同じでした。
 
 
知識がなければ、雷雨とピストルの共通点に気づくことは難しいかもしれません。
 
 
少なくとも、当時の私は結び付けることができませんでした。
 
 
発達障害の特性を持つ子どもは、感覚過敏を併せ持つことがあります。
 
 
息子のように、大きな音を怖がる子。日光や照明がまぶしすぎると感じる子。肌に触れられるのを嫌がる子もいます。
 
 
怖いという「感じ方」を矯正するのではなく、「怖いよね、じゃあどうしたら行動できるかな?」って考えるのが、発達科学コミュニケーションのスタイルです。
 
 
何かの刺激に対し、大人から見ると不可解な反応をする子どもには、慎重に対応してあげる必要があります。
 
 
聴覚過敏、視覚過敏、触覚過敏といった、刺激に対して過剰に反応してしまう感覚は、脳が育ってくると薄れていくものがほとんどです。
 
 
実際、息子の過敏さは、3年前に比べると明らかに和らいでいます。ですから、感じ方そのものを矯正する必要はありません
 
 
 
 
大人だって、高所恐怖症、集合体恐怖症、などありますよね。
 
 
「大丈夫だから!怖くないよ!」って言われたらどうですか?
 
 
「怖いものは怖いんだよ!」ってなりますね。怖いけれど、いちいちかんしゃくは起こしていないはず。そういうことです。
 
 
他人の感覚を理解するというのは非常に難しく、往々にして自分の感覚が標準になってしまうものですから、注意が必要です。
 
 
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4.周到な配慮と準備で、徒競走にも参加できる!

 
 
数カ月後、感覚過敏という知識を得た私は自分の過ちに愕然とし、息子に深々と謝罪しました。
 
 
そして、けなげにも「来年も参加はしたい」と言ってくれた息子から、「信頼できる人が耳をふさいでいてくれれば多分大丈夫」という解を得ました。
 
 

◆1年後(年長)

 
 
運動会でスターターピストルが鳴る間は、一人の先生にずっと付き添っていただき、列から離れて耳をふさいでいてもらいました。
 
 
それでも怖ければ、遠くまで走って逃げてもOKとしました。
 
 
この対策だけで、息子は自分で耳をふさぎながら見事走り切ったのです!
 
 
走り終わった後も、他のお子さんが走るまでスターター音は続きます。そこで、音の鳴る間は付き添ってもらいました。
 
 

◆2年後(1年生)

 
 
この年も同じ対策で成功しました。
 
 
早めの出走順(3組目)にしてもらい、息子の視界に入る位置に先生に立ってもらったところ、出走前はひとりで列に並んでいられました
 
 
そして耳をふさぎながら全力で逃げて、みごと1着でゴール(笑)
 
 
走り終わってからのほうがドキドキしたらしく、鳴り終わるまで付き添ってもらっていました。
 
 
本当は、家で使い慣れているイヤーマフを持たせようと思っていました。ところが学校からの回答は、自分で管理できるなら、という条件付き。1学年180人の大所帯ですから、ごもっともです。
 
 
ADHDの特性を持つ息子は、モノの管理がおぼつきません。忙しい先生方のご負担をこれ以上増やすわけにもいかず、そこは諦めました。
 
 
 

◆3年後(2年生)

 
 
運動会はまだですが、子ども会の夏祭りでのこと。
 
 
終盤、花火の打ち上げ場所に近い河川敷に向かい始める友人達に、「音怖いから離れるね」と自分で伝えて、70発上がる間、少し離れたコンビニの一番奥に避難して、穏やかに待つことができました
 
 
これこそ「じゃあどうしたら行動できるかな?」の模範解答ではありませんか!私は喝采を送りました。
 
 
ほかにも、あらゆる場面で、味覚、視覚、触覚など、息子の少し過敏な感じ方を、それでいいんだよ、方法はいくらでもあるよと、認め続けた結果です。
 
 
子ども自身の努力ではどうにもならないところで自信を失わせるなんて避けたいですよね。
 
 
お母さんの観察眼があれば、必ず回避できます。
 
 
私の痛恨の失敗がご参考になれば幸いです。
 
 
 
 
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執筆者:髙田 礼
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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