リーダーシップが発揮できるASDキッズを親子を増やしたい〜蒔田ようさんがトレーナーとして活動する理由〜

 

発コミュトレーナーとして活躍する蒔田ようさんへのインタビューの最終回です。今回はトレーナーになるきっかけ、お子さんとのおウチ時間の過ごし方、今後の夢についても語っていただきました。

【目次】

1.働くことを諦めていた私の希望となったトレーナーという仕事
2.家族時間で脳を伸ばす
3.リーダーシップが発揮できるASDキッズ親子を増やしたい

 
 

1.働くことを諦めていた私の希望となったトレーナーという仕事

 
 
前回に引き続き、「カサンドラ症候群」の専門家として活躍中の蒔田ようさんのインタビューの第3回目をお届けいたします。第1回目と第2回目のインタビューはこちらからご覧いただけます。
 
第1回目のインタビューは、こちらからご覧になれます。 
 
第2回目のインタビューは、こちらからご覧になれます。 
 
 
今回が最後のインタビュー記事になります。蒔田さんのトレーナーになるきっかけ、お子さんとのおウチ時間の過ごし方、今後の夢についてうかがいました。
 
 

ーーー蒔田さんは基礎講座と上級講座を同時に開始されたと伺いましたが、トレーナーを目指そうとしたきっかけはなんですか?

 
「私は元々看護師として働き、公認心理師という資格も取得しました。
 
発達障害の分野に興味や知識もある中で子育てにつまずいてしまったという経験と在宅でお仕事ができることがトレーナーを目指した大きなポイントです。
 
私には3人子どもがいるのですが、発達科学コミュニケーション(以下、発コミュ)を学ぶきっかけになった長女の他に軽度知的障害があるタイプのASD(自閉スペクトラム症)の長男がいて、息子は小さい頃からサポートを受けていました。
 
長男が療育園に通う中で次第に仕事を続けていくのが難しくなり、好きな仕事ではありましたが看護師の仕事を辞めたという経緯があります。
 
小学生になったら落ち着くだろうからその時はまた働こうかと考えていた矢先に、娘の困り事が大きくなってしまって登校しぶりや完全不登校になりました。
 
なかなか家を出ることができず、働くのは難しいと考えていたところに発コミュと出会いこれは挑戦するしかない!と思いました。
 
 
 

ーーートレーナーとして活動を始めてご自分の生活の変化について教えてください

 
 
「1番大きな変化は時間の自由が効くようになったことですね。
 
それまでは、どうしても『もうお母さん仕事だから!』というような感じで否応なしに私のペースに子どもを合わようとしてしまっていたんです。
 
今は子供のペースに合わせることができるようになったので、時間の余裕が持てるようになりました。
 
 
 
 

2.家族時間で脳を伸ばす

 

ーーーお子さんと過ごす時間に余裕を持つことができるようになった蒔田さんの生活の工夫を教えてください

 
「私は子どもに『有給休暇を使っていいよ』とよく言っているんです。
 
ASDキッズは感受性豊かというか、繊細で敏感なところがあるので刺激が強いと疲れやすいという一面があります。
 
長女にしろ長男にしろ、週の真ん中ぐらいで『ちょっと明日休憩しようかな』といった日があり、そういう時は事前に申請してもらえたら学校は休んでいいよ。と伝えてあるんです。
 
学校をお休みした日は子どもたちは自由におうち時間を過ごし、エネルギーチャージしています。1年の中でも調子がいい時、悪い時っていうのがあるので、子どもの調子に合わせて対応しています。
 
 

ーーーお子さん優先で自分のケアにまで気が回らないというお母さんがほとんどだと思うのですが、お子さんに目を向けすぎることが良くないことってありますか?

 
家族全員、音楽が好きなのでよく音楽を聞いています。
 
一緒に歌詞のフレーズを聞き取って、どういう場面かな?と思い描いたり、どういう気持ちで書いたんだろうねと想像したり、言葉の意味を教えたりすることにも役立っています。
 
 
 
 
野外フェスに参戦することもありますよ!テントを持ち込んでみんなで野外で1日過ごすというのが我が家の楽しみでもあります。泊まりがけで行くのが今年の目標です!」
 

◆ポイント解説

 
ASDキッズに限らず、発達障害の子どもたちは集団活動の多い学校で頑張りすぎていることが多く疲れが溜まってしまうことがよくあります。
 
学校で頑張った分、安心できるお家でゆっくりエネルギーチャージすることはとても効果的、心のエネルギーが満タンになれば自然と学校に行く気持ちが出てきます。
 
また、学校をお休みするなんて…と心配する必要もありません。発コミュでは脳はおうちでだって伸ばすことができる!学校に行くことにこだわりません。
 
料理をしたり、ゲームをしたり、漫画を読んだりとママとのおうち時間で脳を発達させるチャンスはいくらだってありますよ。ポイントは親子で楽しんで取り組むことが大切です。
 
 

3.リーダーシップが発揮できるASDキッズ親子を増やしたい!

 

ーーーでは、最後にこれからの蒔田さんの活動目標について教えてください

 
「私は自閉症スペクトラムキッズでも、1人1人が個性を光らせてユニークな才能を伸ばしリーダーシップが発揮できると思っています。
 
 そのために、自閉症スペクトラムキッズの子育て上手なお母さん達をひとりでも多く増やし、リーダーシップが発揮できる自閉症スペクトラムキッズを増やしていきたいという思いがあります。
 
ASDキッズは魅力がいっぱい!みんなユニークだし、才能もすごい!
 
だけど…なんか肩身が狭いようなところがどうしてもあったり、コミュニケーションの難しさを抱えてしまったり、困り事を大きくしてしまったりというところがあります。
 
そこを解消し 逆に才能をどんどん伸ばしていくことができるのようなサポートをしたいと考えています。
 
チームを組んだお母さんの生きづらさを解消し、そのお子さんたちが生きづらさをかかえないようなサポートしていきたいと思っています。
 
 
 
 
我が子からは『お母さんっていつも楽しそうだね』って言ってもらえるような『お母さんみたいに生きていきたいな』と思ってもらえるような生き方をしていきたいと思っています。」
 

◆ポイント解説

 
 
我が子の子育ての悩みを解決し、心の健康を取り戻せたからこそ同じようにつらい思いを抱えているママをひとりでも多く助けたいと活動されている蒔田さん。
 
 
自閉スペクトラム症の親子が生きづらさを解消し、活躍する世界が実現すること心から願います。 今後の蒔田さんのご活躍から目がはなせませんね。
 
 
発コミュトレーナー・蒔田ようさんのインタビューはこれで終了になります。
 
 
 
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執筆者:嘉山葉子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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