1年生でひらがなが覚えられないと焦っていませんか?宝探しと言葉遊びを組み合わせたひらがな練習法で、夏休みにお家遊びで楽しくひらがなへの不安を解消して夏休み明けの登校渋り対策をしましょう。
【目次】
1.「ひらがなが覚えられない」が確信に変わった1年生1学期
2.ひらがなを覚える速度に個人差がある理由
3.ひらがな学習のつまずが夏休み明け登校渋りの原因に?
4.夏休みは苦手克服のチャンス!お家遊びでひらがなを覚えよう
◆用意するもの
◆やり方
◆ポイント
1.「ひらがなが覚えられない」が確信に変わった1年生1学期
我が家には小学2年生になる息子がいます。
私が正しい対応の仕方を知らなかったため、小学1年生の6月に不登校となりました。
理由は「ひらがなが覚えられない」ことにありました。
幼稚園の頃から
・絵本を逆さまに見る
・鏡文字を書く
・声に出して字を読まない
・「は」「ほ」など似ている文字の読み間違いがある
とひらがな学習に関して「おかしいな?」と感じることがいくつかありました。
泣きながらひらがなを覚えた私の経験から、1年生になって授業が始まれば自然と覚えられるものだと思っていました。
1年生になりゴールデンウィーク明け、本格的な授業がスタートし宿題を持って帰るようになってから
・音読を嫌がる
・かきかたの練習を嫌がる
・問題は解くけど答えを書かない
・算数はやるけど国語はやらない
と明らかに文字学習を避け始めました。
それでも頑張ってやっていた宿題ですが、次第に「これやりたくない」「ママやって」ということが増えていきました。
それと同時に朝起きられなくなり、6月から不登校となりました。
もともと真面目な性格で、完璧主義なところもあり「綺麗に書けない」「間違いたくない」という気持ちもあったと思います。
不登校になってから、勉強のことは忘れて欲しくない、読み書きはできるようになってほしい、という焦りがありました。
興味を持っていた絵本を題材に読み聞かせをしたり、クイズを出したりしながら取り組んでみました。
けれど、子どものペースを無視した対応で次第に絵本も嫌うようになりました。
私が絵本を広げようとするだけで怒り出し、絵本を取り上げて投げつけるほどひらがなを嫌うようになってしまったのです。
2.ひらがなを覚える速度に個人差がある理由
小学校に入学をすると本格的な学習が始まります。
1年生になって「ひらがな」の習得が学習の第一歩。
最近では就学までに「自分の名前がひらがなで書けること」がお願いされている場合があります。
通信教材や幼稚園ではひらがなの練習が就学前から当たり前のように行われ、ひらがなが覚えられない子どもに不安を抱えるのも当然です。
ですが子ども達にはそれぞれ発達のスピードが異なり、発達の旬があります。
ですから、今できないからといって焦る必要はありません。
特に発達障害グレーゾーンの子ども達は発達がゆっくりなのでひらがなを覚えるのに時間がかかります。
・ひらがなに興味がない
・ひらがなの形が覚えられない
・単語を連続したひらがなで認識することができない
などの特性があることが理由としてあげられます。
周りと比べて焦る気持ちもわかります。
子どもの発達や旬を無視してそのペースを乱してしまうと、ひらがなに対する抵抗感が増すなど逆効果となってしまいます。
3.ひらがな学習のつまずきが夏休み明け登校渋りの原因に?
ひらがなが覚えられないと不安を抱えているのは私達親だけではありません。
本当に不安を抱えて毎日頑張っているのは子ども本人です。
その証拠に学校での勉強や宿題が本格的に始まってから
・登校渋りがある
・家でのイライラが増えた
・YouTubeやゲームの切り替えができなくなった
・宿題のたびに癇癪
そんな困りごとが増えていませんか?
これは子どもからのSOSです。
学校での不安やストレスに「ママ気づいて!」「この気持ちわかってよ!」とうまく表現できない気持ちを態度にだしたり、紛らわせたりしているのです。
特に1年生は、遊び中心の生活から学習中心の生活へ変わったことのギャップからストレスを感じ、不登校になりやすいと言われています。
学習面へのつまずきが不登校に繋がるケースも少なくありません。
ひらがな学習のつまずきはその後の学習の意欲や態度に繋がります。
なぜなら文章を正しく読み取り、必要な情報を正しく理解すること、すなわち授業の内容や先生の説明を理解するスタートはひらがなを覚えることにあるからです。
夏休みはひらがなの苦手意識を克服して不安やストレスを減らす絶好のチャンス!
お家で遊びながら楽しくひらがなの練習をして2学期に備えましょう。
4.夏休みは苦手克服のチャンス!お家遊びでひらがなを覚えよう。
ひらがなや言葉を覚えるには、楽しく興味を持てるのが一番です。
そこで取り入れたいのが宝探しゲーム。
モノを探すワクワク感と見つけたときの達成感、体も動かして子どもの満足度、間違いなしの遊びです。
絵本を見るのも嫌っていた息子が楽しんで取り組んでくれた宝探しゲームで言葉遊びをしながらひらがなの練習をする方法をお伝えします。
◆用意するもの
・紙
・鉛筆
・テープ
◆やり方
1.出題者は隠す言葉を決めて、1文字1枚で決めた言葉の文字を書きます
2.出題者は家のいろんな場所に1の紙を貼ります。
3.出題者はプレイヤーに隠した文字の数を伝え、ゲームスタートです。
4.プレイヤーは全ての文字を見つけたら文字を組み合わせてできる言葉を作ります。
5.言葉が完成したらゲーム終了。
◆ポイント
1.親が出題者の場合
隠す言葉の文字数で難易度が変えられます。
子どものレベルに合わせて子どもが正解できる言葉を選ぶことがポイントです。
「かさ」「さか」、「たわし」「わたし」「わた」など複数正解がある言葉を選んで、必ず正解する答えを準備すると飽きずに続けられます。
2.子どもが出題者の場合
書くことが苦手な子どもは始めは出題を嫌がる事もありますが、正解を重ねていくと自分で問題を出したくなってきます。
言葉を選んで自由にひらがなを書いてもらいましょう。
書き順、大きさ、バランスなど親が気になる部分は口にせず、「横の線が書けたね」「カーブが書けたね」「ひらがなひとつ書けたね」と書けたことに注目をして声掛けをします。
「ママやって」には応じてあげましょう。
苦手を感じる字や難しい字は書いてとお願いしてくる場面があります。
そんな時は無理矢理やらせず、引き受けて子どもの作った問題を完成させましょう。
それが成功体験につながり、書くことへの抵抗感や不安も和らいでいきます。
3.文字を貼る場所
高いところや低いところなど貼る場所を工夫します。
「ジャンプして」「手を伸ばして」「背伸びして」「しゃがんで」「潜って」取る時にいろんな動作をすることで運動不足の解消にもなります。
この宝探しゲームをしている最中に不登校になってから鉛筆を持たなかった息子が、「僕も問題を出す!」と言って自分でひらがな表を持ち出し私に問題を出してくれました。
息子が考えたその内容はなんと「かぁか だいすき」だったのです!
不登校になってからすれ違いばかりで不安だらけでしたが、コツコツやってきたことは無駄ではないと思えた瞬間でした。
未だひらがなへの抵抗感はあります。
声には出してくれませんが、お菓子のパッケージや先生からのおたよりを自分で読んでいる姿や「読めたよ!」と報告をしてくれるなど、ひらがなへの関心を示してくれるようになりました。
学校への不安やストレスは抱えている本人にしか分かりません。本人にしか分からないから寄り添うママは不安になってしまいます。
それでも大丈夫!覚える速度もスタイルもみんな違います。大事なのはできないことに囚われるのではなく楽しむこと!
楽しく成功体験を積んで、我が家のようにこじらせる前にお子さんの不安を解消し自信に繋げて欲しいと思います。
宝探しゲーム、試してみてくださいね。
不登校でも大丈夫!お家で学べる方法まだまだあります。
執筆者:福原かおり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)