新しい学年がスタートしてお子さんの様子はどうでしょうか。環境の変化に影響を受けやすい発達障害・グレーゾーンのお子さんは、慣れないことが多くて自信を失くしていませんか?子どもの自己肯定感を高めるためにお母さんができることについてお伝えします。 |
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子どもの自己肯定感を高めるためのおうちの役割
「自己肯定感」ということばを聞いたことのあるお母さんは、たくさんいらっしゃると思います。自己肯定感とは、文字通り「自分を肯定すること」。つまり、自分に自信が持てて自分を大切に感じることです。
どんなお母さんも、お子さんには自分に自信を持って生きていってほしい!自分の心や体を大切にできる子どもに育ってほしい!そう思っていますよね。
でも、学校や習いごとなどでは他の子どもと比較されやすく、簡単に自信を失ったり劣等感を感じたりしてしまいます。特に4月は新入学・進級の季節。子どもたちを取り巻く環境はガラリと変わります。
新しいクラス、新しい先生、新しい友だち。新しく習いごとを始めた子もいますよね。自閉症スペクトラムタイプの発達障害・グレーゾーンの子どもは「いつもと同じ」が安心します。
環境の変化を大きく受けてしまうため、新しい環境に飛び込んですぐはうまくいかなくて自信を失うこともたくさんあるのではないでしょうか。特に今の時期は、子どもの自己肯定感を下げてしまう可能性が大きいといえます。
ただ、学校や習いごとでのできごとを、親がその場でフォローすることはできません。その場でフォローできないからといって、ただ子どもが自信を失っていく様子を黙ってみているのは違います!
自己肯定感が低くなりやすい今の時期だからこそ、お母さんにできる対応を知ってほしいのです。
2.子どもの自己肯定感を高めたいなら「おうち」がオススメ!
学校や習いごとで自信を失ってしまうなら、おうちで子どもの自己肯定感を高めましょう。
子どもは、学校や習いごとでのできごとをお母さんに話すかもしれません。もしかしたら、思い出してつらくて泣いてしまうかも!そんなときにどんな対応をしたらいいでしょうか。
「そんなことがあったのね」と、まずはしっかり受け止めてあげる。
「あなたのこんなところ、お母さんは好きだよ」と子どもの長所を改めて伝える。
「○○はできたのね!」子どもの話のなかでよかったと思ったことは積極的にほめる。
お母さんがありのままの子どもを認め、子どもの長所やできたところに気づかせてあげましょう。子どもが自信を取り戻し自己肯定感を高めることができたなら、次に同じようなことが起こっても自分で解決の糸口を見つけられるはずです。
子どもが自分で問題を解決できたら、子どもの自信につながります。
こうやって、おうちで子どもの自己肯定感を高めることで、外の世界でも自己肯定感を高めるきっかけをたくさん得ることができるのです。
環境が大きく変化して自信を失いやすい今の時期や、発達障害やグレーゾーンの特性のために、苦手なことが多い子どもたちに対しては、おうちで自己肯定感をしっかり高めていくことがとても大切なのです。
3.子どもの自己肯定感を高めるために役割を与える
おうちでできることは他にもあります。人は、誰かの役に立っていると感じたとき、自分の存在価値を認識することができます。お母さんも、誰かから「ありがとう」と言われたら嬉しいですよね。
このような経験も、自己肯定感を高めるためにはとても重要になります。お母さんは、子どもに対して「ありがとう」と言ってあげられる機会を、意図的に作っていきましょう。
簡単な方法は家庭内で何か役割を与える、ということです。そう、お手伝いです!
お風呂掃除係、
洗濯物を取り込む係、
玄関の靴を揃える係、
金魚のえさを与える係、
洗濯物を取り込む係、
玄関の靴を揃える係、
金魚のえさを与える係、
子どもができそうなことで、子ども自身が「やる!」というなら、どんなことでもかまいません。「ありがとう」を言う機会を多くするために、毎日1回以上できることがいいでしょう。
「ありがとう!」
「助かった~」
「もうやってくれたの?」
「さすがだね!」
「助かった~」
「もうやってくれたの?」
「さすがだね!」
子ども自身が、やってよかった!役に立てた!と感じられるような言葉をかけましょう。
正式に何かの係に任命しなくても、わざとらしくない範囲で
「荷物、重いな~」
「部屋、なんか暗いな~」
「あっ!○○忘れちゃった」
「部屋、なんか暗いな~」
「あっ!○○忘れちゃった」
と独り言のように言って、気づいてもらえるようにするのも方法の1つです。気づいてくれない場合は「助けてくれないかな?」とお願いしてみるのもアリです。
「じゃあ僕(私)がやるよ!」と言ってくれたら、「ほんと!?助かるわ~」「お願いしてもいい?ありがとう!」とその段階でお礼を言い、終わった後にまた、
「お手伝いありがとう」
「お手伝いしてくれて嬉しかったよ!」
「お手伝いしてくれて嬉しかったよ!」
と言うと、1回の行動で2回お礼を言うことができます。お母さんは、子どもが「人の役に立ててうれしい」と思える機会を意図的に増やすと同時に、1度の機会で1回でも多くお礼を言ったり、褒めたり肯定したりできるように、子どもの行動をしっかり見守りましょう。
発達障害やグレーゾーンの子どもは、自分の行動が他者にとってどうだったかを、想像するのが難しい場合があります。自分が行動したら、お母さんが喜んだ!と子どもが理解しやすいように、「○○してくれて嬉しかったよ」など、分かりやすい言葉で伝えてあげましょう。
しっかりお礼を言ったり、褒めたり、お母さんの気持ちを伝えていると、子どもは繰り返し行動するようになります。そうすると、自然にお礼を言う機会も増えてきますよね!
「役に立てた!」 「喜んでもらえた!」
と思える機会を増やして、子どもの自己肯定感を高めていきましょう!
自己肯定感については、こちらの記事でも解説しています!
パステルキッズがグングン発達する秘密を紹介しています
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)