きょうだい揃ってママべったりの母子分離不安になってしまった…。どう対応すればいいかお手上げ状態のママはいませんか?まずはこの記事を読んで深呼吸。それぞれの子どもが母子分離不安になった原因を考えて、個別に対応していきましょう。個別の対応にはスペシャルタイムの導入がおすすめです。ぜひ一度試してみてくださいね。
1.きょうだい揃ってママべったりにお手上げです!
✔️うちの子たち、きょうだい揃って母子分離不安なんです…。
✔️上の子の影響で下の子も母子分離不安になってしまいました。
✔️毎日、ママの取り合いでどうしたらいいかわかりません。
こんなお悩みをお持ちのママはいませんか?
分離不安の子どもを育てているママからのご相談でも
「母子分離不安の子どもの対応に追われていたら、分離不安ではなかったもう一人のきょうだいもいつの間にか分離不安になってしまった」というお悩みを話してくださる方は多いのです。
一人一人に寄り添ってあげたいけど、なかなか時間も取れないし…。
いいところを見つけて、肯定してあげたいけど、1人ではそれぞれの分離不安に対応できない!
2人分の分離不安の子どもの対応に、もうパニックですよね…。
そこでこの記事では、母親がきょうだいそれぞれ個別の対応を行うことで、母子分離不安の子どもたちが個別で満足する方法をご紹介していきます。
2.母子分離不安が伝染していった三兄弟
私の子どもたちも上から順番に母子分離不安が伝染していった三兄弟です。
<長男の場合>
長男は次男が生まれて間もなく、母子分離不安になりました。
下の子が生まれてから、分離不安になるケースはとても多いと思います。
特にママを独り占めしてきた期間が長かった1番上の子どもは、「ずっと自分だけのママだったのに…。ママが取られた!」と思ってしまうのはしょうがないこと。
下の子が生まれた時は、上の子ファーストで育児をしなさいとよく言われますが…。
うちの場合は、待望の2人目。そして未熟児で生まれたこともあって、長男にはたくさん我慢させることが多かったと思います。
その分、母子分離不安として現れてしまったのだと思います。
<次男の場合>
長男の母子分離不安が落ち着いた頃、今度は2番目の子:次男が母子分離不安になりました。
次男の分離不安はきょうだいの中で1番症状としてひどく、学校に行けない、感覚過敏がひどくなる、夜驚症、ブランケット症候群、チック…ありとあらゆる症状が出ました。
・夜驚についての記事はこちら>
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次男の場合、分離不安症という診断とともに、自閉スペクトラム症(ASD)の傾向からの不安が強い気質があるという見解が出されました。
とにかくママべったりがひどく、母親である私の方が精神的におかしくなってしまうのではないかと思うくらいでした。
<三男の場合>
次男の分離不安が強くなる一方で心配していたのは、これまで全く困りごとがなく育ってきた三男でした。
とにかく我慢させっぱなしで、母親の私との二人だけの時間なんて、ほとんど作ってあげることができませんでした。
そんな中でも、自分のわがままを言うこともなく、いつも穏やかな三男に、私自身いつも癒されていました。
三男は完全なパパっ子でしたから、母子分離不安なんて無縁だと思っていたのです。
しかし、そうはいきませんでした。
感情系の脳がエリアが育ち、アウトプットができるように成長してきた頃、三男は次男に対してこれまでのうっぷんを晴らすように、攻撃的に関わるようになったのです。
そして「僕だって、ママがいい!」と次男から私を引き離すような行動を取るようになってきました。
今まで我慢してきたもんね。ある意味、三男の本心が出た行動に、母親として「感情を出せるようになった」と安心を感じました。
そんな三兄弟の母子分離不安の連鎖。
母子分離不安がゆえに、誰にも頼ることができず、母親だけで抱え込むのは本当に大変でした。
私はその頃「みんなそれぞれ大切」「みんな大好き」「みんなのお母さんだから」三兄弟にとって、平等でいい母親になろうと必死になっていました。
3.そもそもなんできょうだい揃って母子分離不安になっちゃったの?
このように、我が家のきょうだいでも母子分離不安になる背景はそれぞれ違います。
我が家の場合…
長男の場合は、不安が強い気質を元々持っていた上に、きょうだいが生まれたことが絡み合って、母子分離不安になったと推測されます。
また、次男の場合はASD傾向からくる不安傾向と小学校入学という時期が絡み合って母子分離不安になったと推測されます。
三男の場合は、「我慢の限界!」からくる母子分離不安。ずっと我慢していた思いが、アウトプットできるようになった。ある意味、自分の感情を表に出せるようになった成長の証でした。
このように母子分離不安は環境や気質など、色々な条件が複雑に絡み合って、症状として表れます。
一人として同じ条件で母子分離不安になるお子さんはいないのです。
4.兄弟揃って母子分離不安の子どもたちが安心できる母親との過ごし方
かつての私もそうでしたが…。
きょうだいと接する時に、どうしても平等にしなければいけないと思ってしまう。
きょうだい揃って母子分離不安の場合、その思いがママを追い詰めてしまいます。
「みんなのママ」「みんなに平等に」良かれと思ってやっていることが、逆に子どもたちの安心には繋がらない大きな落とし穴になってしまうのです。
きょうだい揃って母子分離不安と言っても、それぞれ性格も特性も違います。前述したように母子分離不安になった背景も違うでしょう。
それを平等に接するなんて、逆に不平等です。
一人一人の特性や思いに寄り添って、それぞれのニーズに合わせた対応をすることが母子分離不安の子どもの安心に繋がります。
そこで個別の対応として、きょうだい揃って母子分離不安に悩まれている方にぜひ試してほしいのが「スペシャルタイム」です。
それぞれのお子さんの特性やご家庭の状況に合った対応で「スペシャルタイム」をぜひ試してみてください。
◆スペシャルタイムの導入
障がいのあるお子さんへの対応を学ばれている方なら、聞かれたことがあるかもしれませんね。
「スペシャルタイム」は元々発達障がいのあるお子さんのきょうだいのために考えられたペアレントトレーニングの一つです。
きょうだい揃って母子分離不安という子どもたちにとっては、スペシャルタイムは母親と2人きりになれるというだけで最高な時間となります。
①どうやってスペシャルタイムを設定する?
スペシャルタイムはお互いの気持ちに余裕がある時に行い、他の邪魔が入らない15〜20分を確保しましょう。
パパや他の家族に他のきょうだいを見てもらえるのであればいいのですが、母子分離不安の子どもは母親じゃなきゃダメという気持ちが強いため、難しい状況もあるかと思います。
そのような場合は
・他のきょうだいがお風呂に入っている間や出かけている間に
・学校で帰宅時間が違うので、その差を利用する
・大好きなYouTubeやゲームをしている時間に!
・家族でスペシャルタイムの時間をあらかじめ決めて、スケジュールを作る(合意の上で実施)
などスペシャルタイムを作る工夫をしてみてくださいね。
②スペシャルタイムで何をする?
スペシャルタイムでは、大人がやらせたいことをするのはNG!
何をしたいか子どもに選んでもらい、トランプやボードゲーム、工作、お絵かきなど、親子でやりとりができる遊びをやってみましょう。
スペシャルタイムの時間は、基本肯定の姿勢を貫きましょう!子どもの好ましい行動を言葉やジェスチャーで伝えるだけでもOKです。
「スペシャルタイム」はただ2人の時間を過ごすだけでは効果はありません。
大切に考えてほしいのは、スペシャルタイムはその子のいいところを見つけ、肯定する時間だということです。
これだけをしっかり意識して「スペシャルタイム」を楽しんでほしいと思います。