4歳の子が「ママがいい」と離れない本当の理由——甘えだと思っていた私の勘違い

4歳の子が「ママがいい」と離れない本当の理由——甘えだと思っていた私の勘違い
もう4歳なのに、ずっと「ママがいい」。その言葉に苦しくなったことはありませんか。登園しぶり・不登園を経験した母の視点から、「ママがいい」に隠れていた本当の理由と、親の見方が変わった瞬間をお伝えします。
 
 

1.4歳で「ママがいい」と言われ続けるつらさ

 
 
「ママがいい」
 
 
登園しぶりがある子どもからこの言葉が出ると、胸がぎゅっと苦しくなりますよね。
 
 
行きたくないはっきりした理由が分かれば対処できるのに、子どもから出てくる言葉は決まって「ママがいい」。
 
 
「他の子はママから離れて行くのに」
「いつまでこの状況続くのかな」
 
 
どうしたらいいか分からない。
 
 
なんで「ママ」なの?
 
 
何が正解かも分からず、ただそこにいることしかできない。
 
 
ただ、今日も子どもはママから離れられない。
 
 
この記事では、「ママがいい」とママから離れられなかった4歳の子どもの姿と、その言葉の奥にあった気持ちに気づいたことで、 親の視点が変わり、子どももママも少しずつラクになっていった体験をお話しします。
 
 
不安な親子
 
 

2.私も、「ママがいい」に追い詰められていました

 
 
私の息子は、年少の秋に登園しぶりが始まり、 その1か月後には完全に幼稚園へ行けなくなりました
 
 
毎朝が怖くて、どう向き合えばいいのか分からない日々でした。
 
 
周りからは
 
「来ちゃえば大丈夫だよ」
「大変なのは今だけ」
「優しすぎるんだね」
 
そんな言葉をかけてもらいました。
 
 
思って言ってくれていると分かっていても、 その言葉が全部つらく、 子育てを否定されたように感じていました。
 
 
「私の育て方が悪いのかな」
 
 
口癖のように「ママがいい」と言う息子。
 
 
もう4歳なのに、赤ちゃんのように後追いをして、 一日中、私の膝の上にいることもありました。
 
 
ほんの数分でも、一人になれない
 
 
「ママがいい」という言葉が重くのしかかって、「この子は、私がいないとダメなんだ」そう思っていたのです。
 
 
でも現実は、とにかく一人になりたかった。
 
 
かといって離れようとすると、子どもがつらそうで、私も苦しくなる。
 
 
その苦しさをどう扱っていいか分からず、「これは共依存なのかもしれない」と、自分を疑うこともありました。
 
 
座ってうずくまっている女性
 
 

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3.「ママがいい」は、甘えではありませんでした

 
 

◉「もう4歳なんだから」という前提が、私を縛っていた

 
私はずっと、「ママがいい」という言葉をそのまま言葉通りに受け取っていました。
 
 
でもそれは、
 
「もう4歳なんだからできるはず」
「母から離れるのが成長」
 
そんな私自身の前提があったからでした。
 
 
だから息子の「ママがいい」は、 甘えか、わがままか、 もしくは私の育て方の失敗に見えていたんです。
 
 
でも実際には、4歳の子どもは不安を言葉にできません
 
 
伝えられる言葉が少ないから、 一番近い言葉で必死に訴えるしかなかったんです。
 
 
それなのに私は、とにかくどうしたら幼稚園にまた行けるようになるのか、 正解を探すのに必死で、「ママがいい」という子どもを 「ママじゃなくても大丈夫」にすることにしか心が向いていませんでした。 
 
 

◉あの日の「ママがいい」は、明らかに違っていました

 
でもある朝、子どもが泣き崩れて「もう幼稚園行きたくないよ。ママがいいよ。」と言いました。
 
 
その時の「ママがいい」は、
 
「もうママといないとボクは死んじゃうんだ」
 
それくらい必死に私にしがみつき、 おびえた表情でした。
 
 
これはもう甘えではない。
 
そう、身体で分かりました。
 
 

◉頑張る場所しかなかった子どもに、逃げ場は一つしかなかった

 
気づけば息子は、私が思っていた以上に、小さな体で「自立」を背負っていました。
 
 
・幼稚園へ歩いていくこと
・家では食べない苦手な野菜も食べること
・朝や帰りの支度を自分ですること
 
ちょっと困ったことがあっても誰にも言わずに一人で我慢したりなんとか解決しようとしていたんです。
 
 
それなのに私は、
 
「幼稚園でできているんだから、家でもできて当然」
 
そんな目で息子を見ていました。
 
 
園でも家でも「頑張らなきゃ」だった息子。
 
 
安心できる場所を探し求めて、 たどり着いたのが「ママ」だったのです。
 
 
「ママがいい」は、甘えでもわがままでもなく、 必死に出していたSOSでした。
 
 
泣いている男の子
 
 

4.「行かせるかどうか」より、私が見たもの

 
 
私はそれまで、 幼稚園に「行かせるか/休ませるか」。
 
その二択に囚われていました。
 
 
・ちょっと休ませれば復活する
・昨日約束したから今日は行ってくれるはず
 
そんな期待と不安で、その日暮らしでした。
 
 
でも、泣き崩れて限界を訴える子どもを目の前にして、「もう幼稚園はいいや」そう思いました。
 
 
行かせる/休ませる以前に、 この子の心の状態を、ちゃんと見よう
 
 
はじめて、正解探しをやめた瞬間でした。
 
 
あとから分かったことですが、Nicotto Projectには
 
子どもの心を壊してまでやらせなければならないことはない」
 
という考え方があります。
 
 
当時の私は、それを知りませんでした。
 
 
でも今振り返ると、 あのとき私が見ていたのは、 まさに“心が壊れそうな瞬間”だったのだと思います。
 
 
ヒントと言っている人形
 
 

5.安心が戻ったあと、少しずつ起きた変化

 
 
安心を取り戻すことが先決だと気づいた私は、 少しずつ関わり方を変えていきました。
 
 
すぐに目に見える変化が起きたわけではありません。
 
 
それでも日を重ねるごとに、子どもは動き出しました
 
 
あんなにママべったりだった子が、 ゆっくりと外に気持ちを向けるようになり、スモールステップで幼稚園にも行けるようになりました。
 
 
今では園での出来事を話してくれます。
 
 
親といるより、友達と遊ぶ方が楽しい。
 
そんな気持ちも育ってきました。
 
 
安心が満たされると、 子どもは自然と、 ママ以外の世界に興味を向けていきます。
 
 
「ママがいい」は、「安心したい」というSOSのサイン。
 
その視点を持つだけで、 少しずつ、変化は訪れます。
 
 
安心と安全と人形
 
 

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執筆者:渡辺 さくら
発達科学コミュニケーション アンバサダー
 
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