感覚過敏で裸足嫌い、プールを嫌がった息子が「やってみる!」と言えた理由

外で両手を挙げている笑顔の男の子
夏でも靴下を脱がず、裸足になることを嫌がっていた息子。感覚過敏や完璧主義の傾向から、幼稚園のプールも「上手にできないとダメ」と見学ばかりでした。この記事では、安心できる関わりと環境づくりを通して、息子が「やってみる!」と自分から挑戦できるようになった体験をお伝えします。
 
 

1.裸足になることへの抵抗感

 
 
夏になると、海やプールへ行く機会も増えますよね。
 
 
幼稚園や学校でもプールの授業が始まり、サンダルで出かけることも多くなる季節です。
 
 
そんな中、
 
  • どんなに暑い日でも靴下を脱ぎたがらない
  • 足の裏に砂がつくのを極端に嫌がる
  • 海やプールに行っても裸足になれない
  • 頑なに靴を脱ごうとしない
 
そんなお子さんの姿に、
 
「どうしてそんなに嫌がるの?」
「無理に慣れさせた方がいいのかな?」
 
と悩んだことはありませんか?
 
 
実は、裸足嫌いの背景には、感覚の敏感さうまくできないと嫌だ」という気持ちの強さが影響していることもあります。
 
 
この記事では、幼稚園のプールを嫌がっていた息子が、安心できる関わりと環境づくりの中で、少しずつ自分から挑戦できるようになった体験をお伝えします。
 
 
悩んでいる女性
 
 

2.裸足嫌いで幼稚園のプールが苦手

 
 
年長の息子は、幼稚園のプールが大の苦手でした。
 
 
プールがある日は朝から「幼稚園に行きたくない!」と大騒ぎ。
 
 
家を出るまでが毎回ひと苦労でした
 
 
あまりにも嫌がるので幼稚園の先生にも相談し、プールの道具は持たせるものの、実際にプールに入るかどうかは、その日幼稚園に到着してから本人に決めてもらうようにお願いしていました。
 
 
すると、ほとんどの日はプールに入らずに見学だけして帰ってくる日が続きました
 
 
ついには、家の中でも裸足になることを嫌がるようになったのです。
 
 
どんなに暑い日でも、部屋の中では靴下を履くのが当たり前。
 
 
お風呂上がりには急いで靴下を探しに行くほどでした。
 
 
それなのに、「暑い、暑い」と口にする息子。
 
 
「そんなに暑いなら、靴下を脱げばいいのに…」そう思いながらも、どうしたらいいのかわからず悩んでいました。
 
 
鼻を抑えて不機嫌そうな男の子
 
 

「どうしてこうなるの?」が分かると、
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3.感覚敏感と『うまくできないとダメ』という思い

 
 
発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学ぶ中で、私は息子の姿の背景には、
 
 
自閉スペクトラム症(ASD)グレーゾーンの子どもたちに見られる、感覚の敏感さや「うまくできないと嫌だ」という気持ちの強さがあるのかもしれないと気づきました。
 
 
感覚の感じ方には個人差があり、暑さや寒さの感じ方、肌に触れる感覚に敏感な子もいます。
 
 
子どものこんな様子を目にしたことはないでしょうか。
 
  • 真冬でも半袖を好む
  • 夏でも長袖や靴下を脱ぎたがらない
  • タグや服の素材を嫌がる
  • 足の裏に砂がつくのを嫌がる
 
 
また、プールの日に幼稚園に行きたがらない理由を聞いてみると、「水着のお着替えも、泳ぐのも、上手にできないとダメだから」と何度も口にしていました。
 
 
今振り返ると、「できなかったらどうしよう」「失敗したくない」という気持ちが強かったのかもしれません。
 
 
だからこそ、無理に「大丈夫!」と背中を押すよりも、安心できる関わりの中で「やってみようかな」と思えるエネルギーを育てていくことが大切なのだと感じました。
 
 
では、このような特性からくる困りごとに、我が家ではどのように関わっていったのでしょうか。
 
 
次の章では、実際に意識したことをご紹介します。
 
 
困っている男の子
 
 

4.我が家で意識した安心感を育てる関わり

 
 
私がまず意識したのは、「裸足になれないこと」に注目しすぎないことでした。
 
 

①「できていないこと」よりも「できていること」に目を向ける

 
靴下を脱ぎたがらない事実は一旦スルーし、できていることをできているところまで褒めることを意識しました。
 
 
具体的には
 
「もう制服に着替えたんだね」
「準備が早いね」
 
というように見えた行動をそのまま言葉にして伝えていました
 
 
また、プールへの不安が少しでも和らぐように、背中に触れてスキンシップをしたり、目が合った時には笑顔を向けたりと、言葉だけではない安心も意識していました。
 
 
私自身も、ため息をついたり、不安そうな顔をしたりしないよう、表情や声のトーンにも気をつけていました。
 
 

②「嫌なんだね」と気持ちを受け止める

 
「そう感じたんだね」
「今は裸足になりたくないんだね」
「ママもそう思うよ〜」
 
こんな風に裸足にはなりたくないという子どもの気持ちを受け止めて理解を示してあげることを心がけました。
 
 
すると少しずつ、「ママはわかってくれている」という安心感が育ち、自信がついてきたのか、「やってみようかな」というエネルギーが湧いてくるようになりました。
 
 
話をするママと男の子
 
 

5.関わりと環境の両輪で息子の挑戦を後押し

 
 
夏休みを利用して、プールや海、芝生のある公園などの裸足になる場所にきょうだい揃って連れ出す機会も作りました。
 
 
きょうだいのリクエストに付き合って一緒に出かける形ではありましたが、学校や幼稚園のような緊張感の少ない夏休みだったこともあり、少しずつ裸足のきょうだいのそばで遊ぶ姿が見られるようになりました。
 
 
そんなある日、海辺でカニを捕まえる磯遊びに夢中になり、「ママ!靴だと濡れるから、サンダルになるね!」 と自分から靴を脱ぎ、サンダルに履き替えたのです。
 
 
その後にはまた急いで靴下を探していましたが、それでも私は、
 
「サンダルに履き替えたんだね」
「自分で決めてやったんだね」
「よくチャレンジしたね」
 
と、できたことに目を向けて伝えることを意識していました。
 
 
そうして夏休みを過ごすうちに、幼稚園の夏季保育がありました。
 
 
三日間だけ開かれる保育期間中には一度だけプールの日がありました。
 
 
久しぶりの登園で、ただでさえ緊張感が拭えない朝でした。
 
 
いつものように淡々とプールの準備をして送り出そうと思った矢先、息子の口から「ママ、今日さ、幼稚園頑張ってくるよ、プールも」という言葉が出てきたのです。
 
 
とても驚くと同時に、胸がいっぱいになりました。
 
 
そして、お迎えに行くと「ママ!プールも入ってきたよ!」と自信に満ち溢れた良い表情で胸に飛び込んできました。
 
 
「よくやったね!!」「すごい!!!」とすかさず声をかけ、嬉しい気持ちで帰ることができました。
 
 
感覚過敏や「失敗したくない」という気持ちの強さも、その子なりの感じ方や捉え方が影響しているのかもしれません。
 
 
すぐに変わらなくても、安心できる関わり無理なく挑戦できる環境が整っていくことで、子どもの中に「やってみようかな」という気持ちが育っていきます。
 
 
子どものペースを大切にしながら、関わりと環境の両輪でサポートしていきたいですね。
 
 
ピースをして笑顔の男の子
 
 

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執筆者:小川 よしこ
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
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