繊細な子はHSC?ギフテッド?「繊細さ」を才能に変える関わり方

「学校に行きたくない。だって、うるさいから」偏食がある、人混みに行くと疲れる。そんな繊細なわが子を見て「HSC?それともギフテッド?」と気になっていませんか?「気にしすぎ」で終わらせず、その子の感じ取る力を才能として活かす関わり方をお伝えします。

 

1 「学校に行きたくない!だって、うるさいから」

 

「学校に行きたくない」

 

理由を聞いてみたら、

「うるさいから」

教室のざわざわした音に耐えられない。

 

 

食べられるものが少なく、偏食がある。

人混みに行くと、ものすごく疲れる。

周りの子なら平気そうなのに、わが子だけが強く反応する。

 

 

そんな姿を見ていると、

「どうして、この子はこんなに繊細なんだろう?」

と心配になりますよね。

 

 

「もう少し気にしないでくれたら、本人も楽なのに」

そう思って調べているうちに、

「HSCなのかな?」

と思ったり、

 

 

一方で、理解力が高かったり、好きなことを深く追究したりする姿から、

「もしかしてギフテッド?」

と思うこともあるかもしれません。

 

 

だけど私は、

HSCなのか、ギフテッドなのかを決める前に、見てほしいことがあります。

 

 

「学校に行けないほど、うるさい」

その子には、

一体どんな世界が見えて、聞こえているんだろう?

ということです。





 

 

2 「繊細すぎる」のではなく、たくさん感じ取っているのかもしれない

 

「授業がうるさいから、学校に行きたくない」

そう言われると、

 

 

「みんな同じ教室にいるんだから」

「少しくらい我慢できないの?」

と思ってしまうことがあります。

 

偏食もそうです。

「一口だけでも食べてみたら?」

 

人混みで疲れてしまうと、

「そんなに疲れる?」
「なんで、そんなにイライラしてるの?」

と思う。

 

周りの子が平気そうにしているほど、

「どうして、うちの子だけ?」

と思いますよね。

 

だけど、もし、

同じ場所にいても、受け取っている情報の量や強さが違うとしたら?

 

教室にいるたくさんの子の声。

椅子を引く音。

誰かが鉛筆を落とす音。

廊下から聞こえてくる声。

 

 

先生の話。

周りの子の動き。

 

 

みんなと同じ教室にいても、わが子にはそれらがたくさん入ってきて、

「うるさい」

になっているのかもしれません。

 

食べ物も、味だけではなく、においや食感、温度が気になる。

 

人混みでも、音、におい、人の動き、視界に入ってくるものをたくさん受け取る。

 

だとしたら、

「気にしすぎる子」なのではなく、
「人よりたくさんのことに気づく子」なのかもしれない。

ギフテッドの子どもについて調べていくと、
こうした強い反応を理解する一つの考え方として、
**過度激動(OE:Overexcitabilities)**という言葉があります。

 

 

音やにおい、肌触りなどを強く感じる。

感情が大きく動く。

「なぜ?」「どうして?」と深く考える。

想像がどんどん広がる。

 

もちろん、繊細だからギフテッド、
こうした反応があるからギフテッド、
と決められるものではありません。

 

けれど私は、この考え方を知ったことで、

「この子の繊細さを、なくすことばかり考えなくていいのかもしれない」

と思えるようになりました。

 

なぜなら、
人よりたくさんのことに気づけるということは、

 

人が見過ごすものを
発見できる力にもなる
かもしれないからです。

 

 

 
 

3 その繊細さ、本当になくした方がいい?

 

「学校がうるさい」

「この食感が嫌だ」

「人が多いところは疲れる」

 

 

そう言われるたびに、

「もう少し気にしないでくれたら、本人も楽なのに」

と思いますよね。

 

 

私も、息子たちの繊細さに振り回されているときは、そう思っていました。

 

 

気にしないようになればいい。

慣れればいい。

もう少し我慢できるようになればいい。

 

 

だけど、見方を変えてみると、

私がなくそうとしていたものは、
この子の「感じ取る力」
そのものだったのかもしれない。

 

 

そう思うようになりました。

 

 

子どもによって、強く受け取るものは違います。

 

 

音に敏感な子もいれば、
目から入ってくる情報を
細かく捉える子もいる。

 

 

味やにおい、
触った感覚に強く反応する子もいれば、
言葉や出来事を深く受け取って、
ずっと考え続ける子もいる。

 

 

だけど、その「人より強く受け取る」という力を、

全部まとめて「気にしすぎ」で終わらせるのは、
もったいない
と思うんです。

 

 

だから私は、

繊細な子に「気にしない練習」をさせることを、
ゴールにはしていません。

 

 

もちろん、
学校に行けないほど音がつらかったり、
食べられるものが少なかったり、
人混みで疲れ切ってしまったりするなら、
その困りごとは減らしてあげたい。

 

 

だけど、

その場をその子に合わせればいいとは思っていないんです。

 

 

なぜなら、
環境が変わるたびにママが出ていって、
調整しなければならない。

 

 

そんな状況にしたくないからです。

 

 

だから、「感じなくなる」のではなく、
感じてもストレスを受けにくくなること。

 


そして、
「自分は何が苦手なのか」を知って、
自分で環境を整えたり、
周りに伝えたりできるようになること。

 

 

私は、そこを目指したいんです。

 

 

感じ取る力は、そのままでいい。

 

 

その力を、

「嫌だ」
「怖い」
「避けたい」

だけに使うのではなく、

 

 

「なんだろう?」
「面白い!」
「もっと知りたい!」
「やってみたい!」

に使えるようになったら、どうでしょう?

 

 

人が気づかなかったことを発見する力になる子もいる。

「なぜ?」を深く追究する力になる子もいる。

人の小さな変化に気づき、人と深くつながる力になる子もいる。

と思いませんか?

 

 

だから私は、

「この子は何に敏感なの?」だけではなく、
「この子の感じ取る力は、何に活かせるんだろう?」

と考えたいんです。

 

 

繊細さは、なくすものではなく、

活かす方向を見つけていく力なのかもしれません。

 

 

 
 

4 私も「もっと気にしないでくれたら」と思っていました

 

私が、ママが

「この子、ちょっと繊細すぎる?」

と感じたときを大切にしてほしいと思っています。

 

なぜなら、

「また嫌なことがあるかもしれない」

「また失敗するかもしれない」

「また怒られるかもしれない」

と不安になるのではなく、

「なんだろう?」
「面白い!」
「もっと知りたい!」

と、その力を世界を広げることに使えるようになって欲しいから。

 

音を感じ取る。

人の表情を感じ取る。

言葉を深く受け取る。

周りの変化に気づく。

 

私は、子どもが持っている知性や感受性を、

「成長すること」よりも「自分を守ること」に使っている状態

を「防衛モード」と捉えています。

 

だけど、安心できる経験が増えて、
「自分を守らなくても大丈夫」
と思えるようになると、防衛モードは少しずつ和らいでいきます。

 

 

すると、

「嫌なことはない?」を探すために使っていた力を、

「これ、なんだろう?」
「面白そう!」
「もっと知りたい!」

と、世界を知るために使えるようになっていきます。

 

 

繊細さがなくなるのではありません。
同じ力の“向かう先”が変わるんです。

 

 

だから私は、防衛が大きくなってからではなく、
「この子、ちょっと繊細すぎる?」とママが感じた今を大切にしたいと思っています。




 
 

5 だから私は、「繊細すぎる」と感じた今こそ見てほしい

 

こんな風に考えるようになった私ですが、最初から息子たちの繊細さを「才能」だと思えていたからではありません。

 

 

むしろ逆です。

「なんで、こんなことまで気にするの?」

「もう少し気にしないでくれたら……」

と思っていました。

 

 

将来、困ってしまうかもしれない。

 

 

だから、

慣れさせよう。

我慢できるようにしよう。

正しい行動を教えよう。

と思っていました。

 

 

だけど、子どもたちを見ていく中で、

「困った行動をなくすこと」と、
「この子が持っている力を活かすこと」は、同じではない。

と気づきました。

 

 

私が知りたかったのは、

「どうしたら気にしなくなる?」

ではなく、

「この子は、何をこんなに感じ取っているんだろう?」

 

 

そして、

「この力を、この子は何に使えるんだろう?」

だったんです。

 

 

見方が変わると、子どもへの関わり方も変わっていきました。

 

 

 

 

6 「気にしすぎ」と止める前に2つだけ見てみよう

 

もし、

「学校がうるさい」

「この食感が嫌」

「人混みが疲れる」

「そんなことまで気にするの?」

と思うことがあったら、
「そんなの大丈夫だよ。」
「そんなこと気にしない。」という前に、2つだけ見てみてください。

一つ目は、

「この子は、何を強く受け取っている?」

音なのか。

目から入ってくる情報なのか。

味やにおい、触った感覚なのか。

人の言葉なのか。

周りの人の感情なのか。

まず、その子が見ている・聞いている・感じている世界を知る。

そして二つ目は、

「今、その感じ取る力を何のために使っている?」

「嫌なことが起こらないかな」

「怒られないかな」

「失敗しないかな」

と、自分を守ることに一生懸命になっているのか。

それとも、

「なんだろう?」

「もっと知りたい」

「やってみたい」

と、世界を広げることに使えているのか。

ここが見えてくると、

ただ、

「繊細だから仕方ない」

でも、

「もっと強くしなきゃ」

でもなくなります。

困っていることには、
伝えて対策できるようにする。

環境も整える。

必要なら、その子自身が自分の感覚との付き合い方を覚えていく。

だけど、

その子の「感じ取る力」まで消そうとしない。

私は、繊細な子を「何も気にならない子」にしたいわけではありません。

人よりたくさん感じ取れるからこそ、
人とは違うものを見つけ、心を動かし、
「知りたい」「やってみたい」と自分の世界を広げていける子にしたい。

「学校がうるさいから行きたくない」

そんな一言も、

ただの「困ったこと」として終わらせず、

「この子には、どんな世界が見えているんだろう?」

と知るところから始めてみてください。

その繊細さの中に、

まだ私たちが知らない、その子の力が隠れているかもしれませんよ。




執筆者:発達科学コミュニケーショントレーナー神山彰子

 

 

「怖い」「やりたくない」を「やってみたい!」に変えたいママへ

繊細な子ほど、

「失敗したらどうしよう」
「嫌なことがあったらどうしよう」
「怒られたらどうしよう」

と、始める前からたくさんのことを感じ取り、考えてしまうことがあります。

 

 

すると、本当は好奇心も知性も持っているのに、

「やらない」
「行かない」
「無理」

が増えてしまう。

 

 

だけど私が増やしたいのは、

何も怖がらない子でも、何でも我慢できる子でもありません。

 

 

自分の感じ方を知ったうえで、
「それでも、やってみたい!」と一歩を選べる子。

 

 

そのために、ママが家庭でできる関わり方をまとめたのが、「チャレンジ革命」の小冊子です。

 

 

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