小学2年生のお子さんの癇癪が増えていませんか?その中にはギフテッドの特性を持つ子どもたちがいます。癇癪の原因を理解し、適切なサポートをすれば、その癇癪を減らすことが可能です。
1 ギフテッド(2E)男子が癇癪を起こす理由
ギフテッドの子どもたちは、非常に感受性が強く、細かいことに気づきやすい、ちょっとした刺激に過剰に反応する過度激動という特性を持っています。
このため、他の子どもが気にしないような些細な刺激でも、大きなストレスや不安を感じることがあります。
たとえば、クラスの中の音や周囲の雰囲気、先生のちょっとした言葉が心に刺さり、それが積み重なることで癇癪という形で感情が爆発してしまうのです。
また、ギフテッドの子どもたちは頭の回転が速く、自分の理想や考えがしっかりしているため、思い通りにいかないと強いフラストレーションを感じます。
この「自分の思い通りにいかない状況」が、発達に凸凹がある子は多く、癇癪の原因の一つになることが多いです。大人から見ると些細なことであっても、彼らにとってはとても大きな問題に感じられてしまうのです。
なので、それを「大したことじゃないから」「気にしない」と言っても癇癪はひどくなるばかりです。
2 癇癪が激しかったギフテッド(2E)長男が学校の先生に優しさがダダ漏れですと言われるようになりました!
私の息子は、小学2年生のときにギフテッド男子の脳科学的な壁『8歳の壁』にぶつかり、家でも学校でも感情的になることが増えました。
最初は理由がわからず、どうすればいいのか悩んでいましたが、彼がギフテッドの特性を持っていることに気づき、研究することで上記のように原因を理解することができ、解決することができました。
3 更なる壁にぶつかる前に対応しよう!
ギフテッド男子の小学生生活には、2つの脳科学的な壁があります。
この1つ目の壁にぶつかるのが8歳、小学2年生なのです。
この時期に癇癪を抱えたままだと、9歳の壁にぶつかった時にストレスが積み重なり、心身のバランスを崩してしまう可能性がありますし、不登校になる原因にもなっていきます。
だからこそ、彼らが癇癪を起こしてしまう原因を理解し、適切にサポートしてあげることが大切です。
早めに対応することで、彼らの心が軽くなり、癇癪を減らすことができるのです。
4 癇癪を減らす方法
癇癪を減らすためには、癇癪の原因になることを取り除くことが重要です。
だけれども、彼らの癇癪の原因は、我々にとって、ほんの些細なものです。
それをこちらが察して、撤去してあげるのは、不可能です。
そして、ギフテッド男子の生きにくさを根本的に解決するためには、周りが察するのではなく、自分で過ごしやすい環境を作れるようになることが必要です。
そのためには、周りに遠慮して我慢するのではなく、素直に自分の気持ち・感じていることを言葉にできるようになることが必要です。
そして、お母さんと一緒に日常の中で、どんなときに癇癪が起きやすいのかを観察し、原因を探ってみてください。
そして、彼らがストレスを感じないような環境がどんなものなのかを本人が知り、その環境を自分で作れるようにコミュニケーションの方法を親子の会話で楽しくトレーニングしていきましょう。
執筆者:発達科学コミュニケーショントレーナー神山彰子