子どもが、勉強や習い事に
前向きに取り組もうとしない。
「どうして、もっと
積極的にやろうと思わないのだろう」
「どうして、やりたいことが
見つからないのだろう」
「このまま無気力な状態が続いたら、
将来どうなるのだろう」
学校に行き渋る日が増えてきて、
このままで大丈夫なのかと胸がざわつく。
そんなふうに、
不安になったことはありませんか?
今日ご紹介するAさんも、
以前は同じように悩んでいました。
Aさんは、中学生、小学生、保育園に通う
男女3人のお子さんを育てる
フルタイムのワーキングマザーです。
上のお子さんたちは、
行き渋りや不登校も経験してきました。
お子さんたちが、活動や勉強に
積極的に取り組みたいと
思わないことが不思議でした。
習い事や勉強をすすめても、
なかなかやりたがらない。
「やってみたら?」
「これ、いいんじゃない?」
「将来のために必要だよ」
そう声をかけても、
子どもたちは動かない。
子どもたちを
何とか動かそうとするほど、
Aさんの方が疲れていきました。
そして、いつしか大きな
無力感を感じるように
なっていたのです。
◉ 無気力は、「うちだけ」のことではありません
無気力に見える状態の背景には、
脳にストレスがかかったときの反応があります。
強いストレスがかかったとき、
その反応が外に向かう子は、
暴言や暴力という形で出ます。
内に向かう子は、
無気力という形で出ます。
暴言・暴力と、無気力。
見える姿はまったく違っても、
根っこは同じです。
その子の気質によって、
出る方向が違うだけなのです。
だから、
「うちは暴れたりしないから関係ない」とも、
「うちは無気力なだけだから」とも、
切り離して考えないほうがいいと、
私は思っています。
どちらも、お子さんが
何かを抱えているサインだからです。
そして、ここから
お伝えするAさんの歩みは、
無気力に悩む方にも、
暴言や暴力に悩む方にも、
同じように届く話だと思います。
「無気力」という言葉で検索して、コミュニケーションを学び始めた
Aさんが私のサイトに
たどり着いたきっかけは、
「無気力」という言葉でした。
子どもの無気力について
検索しているうちに、
私のページを見つけてくださったのです。
記事を読み、メルマガを読み、
「内容が腑に落ちました」
と感じてくださり、
そこからAさんは、
毎日メルマガを読みながら、
少しずつ理解を深めていきました。
その中で、
特に心に残ったことがありました。
それは、
「母が何かに没頭するとよい」
という視点でした。
子どもをどう動かすか。
子どもに何をやらせるか。
子どもの無気力をどう変えるか。
そればかりを考えていた時には、
見えていなかった視点です。
そしてAさんは、
発達科学コミュニケーションを
学ぶことにしました。
レクチャーを受ける中で、
こう気づいたそうです。
「私は、コミュニケーションの
取り方を知らなかったんだ」
子どもに何かをやらせる。
子どもを動かす。
正しい方向へ導く。
そればかりを考えていた時には、
子どもの気持ちをどう受け取るのか、
できていることをどう見つけるのか、
どんな言葉なら子どもの脳に届くのか、
そこまで見えていなかったのです。
そしてAさんは、
アウトプットを重ねながら、
一つひとつ関わり方を学んでいきました。
仕事で出会う人との関わり。
先生や周りの大人とのやりとり。
そして、家族との会話。
日常のあらゆる場面で、
「どう伝えるか」
「どう受け取るか」
「相手の背景に何があるのか」を考えることが、
少しずつ習慣になっていきました。
◉ 学んだことで、自分が一歩を踏み出せた
その学びの現れとして、
Aさんは13年前、お子さんが生まれた時に
辞めた英会話を、もう一度始めました。
きっかけは、メルマガで出会った
「母が何かに没頭するとよい」という視点
でした。
特別なことをしたわけではありません。
やってみてよかったと聞いたことを、
一つ、自分でも試してみた。
それだけのことでした。
子育てをしていると、
お母さんはどうしても
自分のやりたいことを
後回しにしがちです。
子どものため。
家族のため。
今は仕方ない。
そうやって、
自分の学びや楽しみを、
いつの間にかしまい込んで
しまうことがあります。
Aさんも、長いあいだそうでした。
けれどほんの小さな一歩として、
もう一度英会話を始めてみた。
すると、自分の時間を
楽しめるようになったことが、
とても大きな変化になりました。
子どもを変えようとする前に、
まず自分が動けたこと。
その経験が、
Aさん自身の中にあった無力感を、
少しずつ変えていったのです。
大切なのは、英会話に没頭したこと
そのものではありません。
コミュニケーションを学んで、
ものの見方が変わったからこそ、
踏み出せた一歩だったということです。
学んでも、子どもをなんとかしようとしているうちは動かない
ここに、ひとつ大事な落とし穴があります。
コミュニケーションを学んでも、
お母さんの中の
「子どもをなんとかしよう」という
前提が変わらないままだと、
なかなかうまくいきません。
新しい言葉を覚えても、
それを
「どうにか子どもを動かすための、
もっと効く言い方」
として使っているうちは、
子どもには届かないからです。
子どもは、言葉そのものより、
その奥にある親の前提を受け取ります。
本当に変わるのは、
前提そのものが変わったときです。
子どもを動かすために言葉を使うのではなく、
子どもの気持ちを受け取るために言葉を使う。
正しいことを伝える前に、
今この子は受け取れる状態なのかを見る。
できていないことを責める前に、
今ある小さなできている部分を見つける。
Aさんが日々の中で練習していったのは、
この前提の置き換えでした。
だからAさんの変化は、
「英会話を再開したから」でも
「いい言い方を覚えたから」でもなく、
ものの見方そのものが変わっていったこと
だったのです。
◉ 頑張り屋さんのお母さんほど、つまずきやすいところ
私のところに来てくださるのは、
子育て以外のことなら、
とても頑張り屋さんだったお母さんが多いのです。
これまでの人生を、真面目に、
一生懸命に歩んでこられた方。
やればできる。努力すれば、報われる。
そうやって生きてきた方ほど、
つまずきやすいところがあります。
興味のないことには関心を示さなかったり、
何でもオールマイティに
こなせるわけではなかったり、
どこかアンバランスさを抱えたわが子が、
理解しがたく映ることがあるのです。
やればできるのに、やらない。
その姿を見ていると、歯痒くてたまらない。
だから、どうにか変わってほしくて、
言葉をかけます。
けれど、かければかけるほど、
なぜか悪循環に陥っていく。
これは、お母さんの愛情が
足りないからではありません。
むしろ、わが子の力を信じているからこそ、
出てくる歯痒さです。
ただ、その思いが
「なんとかしよう」という前提のまま
言葉になると、
子どもには届きにくいのです。
認められることで、またチャレンジしたくなった
Aさんは、こんなふうに話してくださいました。
「宮田さんが私のことを認めてくれ、
一つ達成すると、
さらにチャレンジする意欲がわき、
一歩一歩、自分が成長できることに気がつきました」
また、学びを振り返って、
Aさんはこうも伝えてくださいました。
本当に発コミュをやって気がつけたこと
だなって思って、感謝しています。
こういうことの20万円だったんだな
って思うと、
本当に価値のあるものだ
って思っています。
Aさんがここで言っている「価値」は、
たぶん、金額に収まるものではありません。
お母さんの視点が変わり、ものの見方が変わり、
日々のコミュニケーションが変わっていく。
その先で変わるのは、
これからの生き方そのものだからです。
これは、
子どもに対しても同じです。
人は、
責められて動くのではありません。
否定され続けて、
前向きになるのでもありません。
認められた時。
できたことに気づけた時。
自分にもできるかもしれないと感じた時。
次の一歩を踏み出す力が
戻ってきます。
Aさんは、学びを重ねる中で、
子どもへの関わり方だけでなく、
自分自身の気持ちにも
少しずつ気づいていきました。
本当は、頑張っていたこと。
本当は、不安だったこと。
本当は、わかってほしかった気持ちが
あったこと。
そうした
自分の気持ちを認めてもらう経験を
したからこそ、
子どもの気持ちも、
正そうとする前に受け取っていこうと
思えるようになったのです。
◉ 休むことにも、価値がある
お金をかけて、いい環境を用意しても、
休んでしまう子はいます。
私立に通いながら、
お休みしているお子さんも、
私はたくさん見てきました。
環境を用意することが、
悪いわけではありません。
ただ、どれだけいい環境を用意しても、
子ども自身が安心して充電できる土台がないと、
その環境は生きてこないのです。
家は本来、休んで、充電できる場所です。
そのためには、お母さんの見ているものが、
これまでの価値観のままでは、
噛み合わないことも多いのです。
「お金をかけているのだから、
真面目に取り組んでほしい」
「もっと前を向いてほしい」
真面目に生きてきたお母さんほど、
そう願います。
その願いは、自然なものです。
けれど、その願いと、
今のわが子に必要な休息とが、
すれ違ってしまうことがあるのです。
◉そして今、子どもたちは
Aさんが初め悩んでいた、
お子さんの無気力や不登校は、今は見られません。
3人とも、それぞれがやりたいことに挑戦し、
感じたことを毎日会話しています。
無気力に悩んでいたなんて思えないほど、
3人それぞれが、
勉強に、スポーツに、遊びに取り組んでいます。
普段から一緒に
テレビを見て感じたことを話したり、
時にはきょうだいそれぞれと
1対1でお出かけしたり。
お母さんが一人ひとりをよく観察していて、
どんなに小さいことでも、自分の気持ちを
わかってもらえたと感じる瞬間が、
ちゃんと毎日あることが、
日々の記録から伺えます。
それは、どんなことを言っても
まず受け止めてもらえるコミュニケーションが
家庭の中にあるから。
安心の土台が育っている証拠です。
もちろん、
想定外のことが起きることもあります。
けれど、それさえも乗り越えていける。
それは、お互いに
「あなただったらきっと大丈夫」という
空気が家庭の中に流れているから。
Aさんの日々の振り返りから、
私にまでそう伝わってきます。
親の姿を、子どもは見ている。変わったのは、私だった。
Aさんが気づいたことがあります。
それは、
「子育てをしているから、
何かをあきらめる必要はない」
ということでした。
むしろ、
お母さん自身が
目標や楽しみを持って暮らすこと。
その姿が、子どもにも、家族にも、
周りにも伝わっていくと気づいたのです。
今、Aさんは、これまで
あきらめてしまったものや、
悔いの残っていることを一つひとつ振り返り、
満足いくまで
楽しんで取り組んでいきたいと話しています。
英会話を続け、英語のスキルを磨きたい。
仕事にも、もっと精度を上げて取り組みたい。
そして、若い頃に一度あきらめた学びや夢にも、
もう一度思いを向けています。
子どもは、親の言葉以上に、
親の行動を見ています。
「勉強しなさい」
「習い事を頑張りなさい」
「もっと前向きにやりなさい」
と言われるよりも、お母さん自身が、
自分の人生を楽しんでいる姿。
あきらめていたことに、
もう一度チャレンジしている姿。
その背中の方が、ずっと子どもに届きます。
その姿こそが、
子どもへの一番のメッセージになるのです。
子どもの無気力を変えたかった。
けれど本当に変わったのは、
子どもを動かそうとする
私のコミュニケーションだった。
Aさんのストーリーは、
まさにこの一言に尽きると思います。
子どもが無気力に見える時、
お母さんは不安になります。
このままで大丈夫なのか。
何かやらせた方がいいのではないか。
将来困るのではないか。
そう思うのは、自然なことです。
けれど、子どもを動かそうとするほど、
親子関係がこじれてしまうことがあります。
だからこそ、まず見直したいのは、
子どもを動かす方法ではありません。
親子のコミュニケーション、
そしてその奥にある
「なんとかしよう」という前提です。
この子は今、
私の言葉を受け取れる状態なのだろうか。
私はこの子のできていることを
見られているだろうか。
そこから見直すことで、
親子関係を立て直す入口が
見えてくるかもしれません。
記事を読んで、
「私も、まだ諦めたくない」
そう感じた方は、夏休み前に一度、
わが家のこじれサインを確認しに来てください。
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