1.コミュニケーションが苦手な発達障害・グレーゾーンの子どもの4つのタイプとは?
「うちの子、人付き合いが苦手で…」とお子さんの友達関係が気になっていませんか?
発達障害・グレーゾーンの子どもはコミュニケーションが苦手な子が多く、お友達ができないと本人も悩んでいることも多いです。
そんなところから、徐々にストレスが溜まってしまいます。
発達障がい・グレーゾーンのお子さんがコミュニケーションが苦手と言っても、いろいろなタイプがあります。
1.一人の世界が好きだから周りはお構いなしのマイワールドタイプ。
2.友達大好き!自分の好きな話題でどんどん突っ込んでいって友達にドン引きされるタイプ。
3.繊細すぎるのはしんどい。空気を読みすぎて影響されすぎて疲れ切っちゃうタイプ。
4.空気を読むのが難しい。友達の輪に入りたいけどうまくできない…手探りのコミュニケーションにヘトヘトになっちゃうタイプ。
今回は4つ目のタイプ「空気を読むのが難しい」についてお伝えします。
2.気をつけてあげたい!空気を読むのに疲れてしまう子ども達
どうして発達障害・グレーゾーンの子どもは空気を読むのが難しいのでしょうか?
発達障害・グレーゾーンの子は物事の捉え方(認知)に、癖・個性があります。
比喩や冗談などをストレートに受け取ってしまって周りの理解からズレてしまったり、相手の意図や気持ちを察するのが苦手だったりして、やりとりが微妙に噛み合わないことも起こります。
こんな困りごとを抱えながらも、何とかお友達と仲良くしたいと思う子は、いつも全力で「読み違えないように」必死でアンテナを張ります。
このアンテナを張り続けるのにエネルギーがかなり必要です。
さらに小学校中学年になると、友達づきあいも気の合う仲間でグループを作って活動するスタイルに変わるので、高学年以降はますます難しさが増していきます。
友人関係の難しさから、自信を喪失してしまう子が増える時期でもあります。
帰宅後、すごく疲れた様子があったり、翌日行き渋る様子があったりしたら、その理由の1つに人とのコミュニケーションができないことに悩んでないかどうか、気にかけてあげてください。
3.親子でできる!コミュニケーションスキルを身につける2つのアイディア
コミュニケーションのスキルは一朝一夕で伸びるわけではありませんが、この先、中学、高校、社会人になっても必要になるスキルです。
時間をかけてでも伸ばしてあげたい力の1つです。そのための2つのステップがあります。
♦会話のキャッチボールをしっかり楽しむ
まず、コミュニケーションができる子もできない子も”楽しく”会話のキャッチボールをする環境を作ってあげてください。
お子さんがせっかく何かを伝えたくてお母さんに話しかけたのに「もっとわかりやすく言ってよ」「手短に話せないの?」なんて言われたら、楽しくないですよね。
お子さんの会話がうまくまとまっていなくても、穏やかな表情でとにかく聞きます。
そして「○○だったんだね」と話の内容をお母さんがまとめて返してあげることで、聞いてもらえた安心感を得られ、自分の言いたかったことを頭の中で整理することもできます。
会話の中身があれして、これして、の指示出しばかりだとしたら、これはもはやキャッチボールではありませんので気をつけてくださいね。
♦表情や言葉から感じ取る「気持ち当てクイズ」
楽しい会話のキャッチボールができた上で、次のステップに入ります。
やりとりのなかで、相手の表情や言葉から気持ちを学ぶことです。
例えば夕飯の直前に、「ママ、パン食べていい?」なんてお子さんが聞いてきたとしたらどうでしょうか?
「いやいや、今、ご飯の用意してるし。考えたらわかるし。ちょっと空気読んでよね。」なんて思ってしまいませんか?
そんな風に思う気持ちはわかりますが、発達障害の特性がある子は空気を読むということが難しいのです。
正しいコミュニケーションを学ばせることなく放っておくと、子どもはミスコミュニケーションを続けるしかなくなってしまいます。
こんなときは、わざと驚いた表情を見せて子どもに読み取らせます。
そして「さて、今ママはどう思ったでしょう?」と聞いてみて、ヒントを出しながら一緒に考え「お母さんは、こう思ったんだよ」ということを伝えていく。
あくまでも楽しい雰囲気の中でやってみてくださいね。
これはほんの一例ですが、 言葉や表情をつかっていろいろな「表現」や「感情」があることを伝えることで、お子さんがコミュニケーションの中で理解できるバリエーションを学んで行くことができます。
身近な人とのコミュニケーションの積み重ねが自信になり、友達関係の練習にもなるし聞いたり伝えたりするチカラにも繋がっていきます。
このチカラを伸ばすにはやりとりの「量」が大切。
療育や相談センターに行くだけでは変わりきれない理由はそこにあります。
ご家庭での楽しい会話で、お子さんのストレスなく、コミュニケーションスキルを学ぶ機会をつくってあげましょう!
執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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