発達障害ADHD傾向の息子の友達トラブルに悩んだ日々
中学生のお子さんの友達トラブルに悩んでいますか?
・自分がやったことは棚に上げて、周りの人を批判するというような身勝手な振る舞い
・悪いところを指摘して正そうとしても一向に伝わらない
・傍若無人な態度が増え、お友達トラブルが絶えない
私にも注意欠陥多動障害(ADHD)傾向の発達障害グレーゾーンの息子がおり、息子の身勝手な振る舞いから起こる友達トラブルに悩んだ経験があります。
今、息子さんの身勝手な振る舞いは「自分の育て方が悪かったからだ」とご自分を責めておられる方も多いのではないでしょうか。
私もそうだったんです。
ですが、お子さんの身勝手な振る舞いによるお友達トラブルの原因は、お育て方ではなく発達障害の特性が原因となっているんです。
この記事では、息子の周囲の人や友達と起こすトラブルに悩んだ私が3か月で悩みを解消した経験をお伝えします。
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友達トラブルが絶えない我が子
中学生になり、まず息子がつまずいたのは、部活の先輩との関係でした。
掃除、ランニングと下積みが続く中1のはじめの部活の練習。
ADHDタイプの息子にとって、楽しくない練習はただただ苦痛でしかありませんでした。
だけどそんなことは、周りの人にはわかってもらえません。
そしてイライラした息子は、自分は掃除をロクにしてないにもかかわらず、あろうことか先輩に向かって「下手くそなくせに!」などと悪態をついてしまい、部活を謹慎になってしまいました。
学校からの呼び出しにただただ呆然とする私。
「そんなことも分からないのか…」と、愕然とし、家に帰ってからもこんこんと叱り続けました。
彼のそんな身勝手な態度を正さなければと思う私は、また変なことをしていないかと息子のお友達に確認したり、部活を覗きに行ったり。
息子のことを常に監視して、彼の問題行動が起きないように見張り、起きたらすぐに対処できるようにと目を光らせるようになっていきました。
それからも何度叱っても何度正そうとしても、本人に伝わっている実感すらなく、問題を起こしては謝りに行くというまさに綱渡り状態の日々が続きました。
勉強が苦手な息子は、唯一部活が楽しみ。ところが試合に出してもらっても、チームメイトがパスを取れないと、あからさまに嫌な顔で「取れよ!」と文句を言う始末。
スポーツマンシップなんてみじんも理解できない息子にため息ばかりで、ここでも常に他のお母さん方に頭を下げる日々が続きました。
私が我慢できなかったのは、人のミスは批判するのに、自分がミスをしたときは何事もなかったようにしているところでした。
ですから、家に帰ってからは毎回のように反省会です。
今日の言動で何が悪かったか、なぜ自分がミスしたときは謝らないのかと、怒ったり責め立てたり言い聞かせたり、毎回長時間にもわたってお説教をしたりしていました。
部活だけでなくクラスでも、息子は友達から白い目でみられていました。
ある日クラスの保護者会に行った私は、まだ残っていた息子のクラスメイトから、クラス内での息子の傍若無人ぶりをこれでもかと言うほど聞かされました。
掃除はしない、片付けもしない。あんなことを言う、こんなことを言う。
そしてそれを注意すると、自分が何もやっていないことは棚に上げ、周りの人を批判しまくる。
聞けば聞くほどわがままな息子の言動に腹が立ちながら、周りのお母さん方の冷たい視線に、ただただ私は頭を低くするしかありませんでした。
そんな息子の態度に悩んだ私が出会ったのは「発達科学コミュニケーション(発コミュ)」でした。
息子の態度の悪さは発達障害の特性が原因だった!
私は発コミュを学んだことをきっかけに、発達障害ADHDの特性が原因で友達トラブルを引き起こしていると知ったのです。
◆人の気持ちを理解できない
発達障害の子の中には、「相手の気持ちを想像することが苦手」という子がいます。
周囲がどういう風に思うかというのに想像がつきにくいのです。これは脳の特性です。
そのため、空気が読めず、余計な一言や場にそぐわない思ったことをそのまま言ってしまうことがあります。
◆いつも否定されているため自信を失いやすい
ADHDタイプの子どもは幼い時からその発達特性のせいでいつも怒られてばかりいます。
ADHDの特性から引き起こされる困りごととは、「不注意」で忘れ物が多い、「衝動性」ですぐカッとなり怒りっぽい、「多動性」で落ち着きがないことなどです。
本人は精一杯やろうとしても脳の特性でできないことなのです。
がんばっても周りから怒られ続け、他人から認められた経験がほとんどなく、自分を肯定的にとらえるということができなくなって自信をなくし常にイライラしています。
怒りや傍若無人な態度を示すのは、実は、この幼少期から怒られ続けて積み重なった「どうせ自分はできない」「だめな人間だ」といった自信のなさの表れなのです。
自信のなさを隠すため、自分を大きく見せるための悪態や反抗的な態度になってしまいます。
発達特性ですから、理解させよう、教えようでは解決ができないのです。
うちの息子がまさにそれに当たりました。
そしてわがままとしか思えない身勝手な言動を繰り返す息子は、学校でも家でも怒られ注意され続け、自信をなくし、常にイライラしていました。
私がこれまでやってきたような息子の悪いところを指摘したり、お説教をするというやり方が息子の自信を失わせ、息子の態度を悪化させる誤った方法だったのです
息子の発達特性から正しい対応の知識を学んだ私は「人の気持ちを理解させようとしない」ことと「悪態を正そうとしない」というこの2つをまずは徹底して意識しました。
そのうえで、私が実践した3つの方法で息子は3か月で劇的に変化しました。
息子の友達トラブルをたった3か月でなくした3つの方法はこれ!
発達障害・グレーゾーンのお子さんは、お母さんの声かけ1つでグッと変わることができます。
脳に肯定的な刺激を与えてあげることで、お子さんの困った行動を減らしていくことができるのです。
では、具体的に私が何をやったかご紹介します。
◆できていることだけに注目する
まずはじめにやることは、「今、お子さんができていることだけに注目する」ということです。
怒られ続けた息子は、こちらが思っているよりもずっと自信がない状態になっていました。
ですから、まずはできていないことは見ずに、できていることだけをただひたすら褒めていきました。
褒めるというと「すごいね!」「上手だね!」という言葉を想像するかもしれません。
それだけではなく、「ありがとう!」と声をかけたり、「何見てるの?」と興味を示したり、「起きてきたんだね」とただできたことを言ってあげるだけでも、こちらが肯定している気持ちが伝わります。
笑顔で、にっこりうなずくだけでも十分気持ちは伝わるのです。
お子さんの困った言動が落ち着くまでは絶対に「できていないことには一言も触れない」と決め、ただひたすらできていることだけに注目してください。
◆あれこれ指示を出さない
息子に「あれこれと指示を出すこと」をやめました
息子の困った行動が気になって仕方がなかった私は、息子が間違ったことをしないように、失敗しないように、常に「あれをしなさい」「次はこれをしなさい」と一日中ずっと指示を出していました。
そのせいで息子は中学生になっているのに「自分で考えて行動するという経験」が少なくなってしまっていました。
子どもは失敗しながら成長していくものです。
「失敗も良い経験」です。
失敗する機会を奪うということは、成長するチャンスを奪うことです。
このことを理解して先回りして指示を出すことをやめました。
◆子どもの好きなご飯を作る
私がやった方法は「子どもの好きなご飯を作る」です。
料理が苦手なお母さんは、子どもが好きなご飯を買ってくるのでも良いと思います。
母親は子どものことを大切に思い、常にたくさんの愛情を注いでいますが、残念ながらそのことが子どもには伝わっていなかったりします。
特に怒られ続けてきた子どもは、「お母さんは愛情があるから怒ってくれているんだ!」とは思わないのです。
ですから、しっかりと愛情を伝えるということを意識してやることが大切になります。
「今日は、あなたの大好きな〇〇作ったよ!」
「明日の朝ごはんは、あなたが好きなパン買っといたからね」
と、毎日でなくて良いので、週に何回かやってみてください。
子どもが全然反応していなくても大丈夫です。
ブスっと何も言わず食べていても、だからなんだと反抗的な態度をとっても大丈夫。
必ずお子さんには伝わっていきます。
良い反応がなくても気にせず、週に何回か好きなものを作ってあげてください。
この3つの方法だけで私はひたすら息子を肯定することを実践し続けました。逆にいうと、これしかしませんでした。
怒らなくて良いし、正さなくて良いし、あれこれさせようとしたり、おだてたり、機嫌をとったりもしないので、実は私はとても気持ちが楽になっていました。
息子の心もすり減っていましたが、同じように私も疲れ切っていたのです。
そして3か月後、私は息子の良い変化を目の当たりにしたのです。
3ヶ月後、部活の試合で見せた息子の変化成長
私がひたすら息子を肯定すること3か月。
部活の試合を見に行きました。 久しぶりの試合観戦でした。
息子がパスしたボールが強すぎて、チームメイトが上手く取れないということがありました。
以前の彼は「取れよ!」相手を責めていたので、一瞬私は身構えましたが、その日の彼は違いました。
彼は手を顔の前で合わせ「わりい!」と言ったのです。
相手を責め、自分の非を認められなかった息子が、自分から謝っていました。
そして、チームメイトがシュートを外したときに、「ドンマイ!」と大きな声で言ったのです!
私は一人でベンチで泣きました。
息子の身勝手な態度が治れば良いと思っていたのに、優しい言葉かけまでできるようになるなんて!
本当に鳥肌が立つほど嬉しかったです。
それからも、チームメイトと肩を組んだり作戦を立てたり、みんなと一緒にプレーすることを楽しんでいるようで、息子の顔にもチームメイトの顔にも笑顔が溢れていました。
息子が自分の行動に自信を持てた瞬間
私はそれからも、同じことをただひたすらやり続けました。
簡単なように思えるかもしれませんが、発達障害・グレーゾーンの子の友達トラブルは、教えようとしても、正そうとしても解決できません。
まずはしっかり、その子の気持ちを立て直すことが重要になります。
そして、気持ちが整い、脳にプラスの刺激がたくさんたまってくると、教えなくても「よい行動」がどんどん出てくるようになります。
「よい行動」が出てくると、お母さんがその行動を褒めるので、また「よい行動」が増えていくという好循環がはじまっていきます。
私はこの対応を3学期になって取り組み始めました。
そして、その学期終わりの通知表で、担任の先生からこんなお言葉をいただけました!
「3学期になって、学校生活に落ち着きが出てきました。人に対する気遣いや優しさが感じられ、人とのコミュニケーションもスムーズになってきました」
自分の変化をしっかり実感できたことは、さらに息子の自信となりました。
「よい行動」が出てくると、褒めることが増えてくるので、好循環を楽に続けられるようになります。
そこまでの辛抱です。でもたった3ヶ月で変化が見えるのだとしたら、ちょっとやってみてもいいかなと思えるのではないでしょうか。
発達障害グレーゾーンのお子さんは、家族の声かけ次第でぐんと変わっていきます!
私の経験が皆さんの子育ての一助になれば幸いです。
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執筆者:桜井ともこ
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
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