スマホ制限は逆効果!取り上げると暴れる中学生と、コントロールを手放す親の関わり方

 

スマホを取り上げると暴れる中学生・高校生に悩んでいませんか?実はスマホ制限は思春期の子どもに逆効果な場合があります。切り替えが苦手な脳特性と不安が重なり、暴言や反発が強まることも。コントロールを手放し、安心を軸に回復した実体験を紹介します。

 

【目次】

 
 

1.スマホを取り上げた瞬間、親子の安心が壊れた理由

 
 
 スマホを取り上げたことで、子どもは「奪われた」「支配された」と感じ、安心よりも防衛反応が一気に強まると親子関係にヒビが入ります。
 
 
 私も、長男が中学1年生のころ親子バトルの末、私はスマホを取り上げました。髪を振り乱した自分の姿を見て、「私、鬼みたいだ…」と感じたのを今でも覚えています。
 
 
 でも、息子はおびえるどころか目つきがさらに鋭くなり、空気は一気に張りつめました。
 
 
 「これで本当に良かったのだろうか」と迷う間もなく、私は蹴られ、そこに残ったのは、ただの親子喧嘩でした。
 
 
 守りたかったはずの安心が、制限という行動によって一瞬で崩れてしまったのです。
 
 
 当時の息子は、帰宅するとすぐスマホやゲーム!思春期まっただ中で、気持ちの切り替えがとても難しい時期でした。
 
 
 夜はダラダラ、朝は何度声をかけても起きられない
 
 
 時間割も準備もできず、毎朝、抱え起こすようにして家を出る日々。
 
 
間に合わずに車で送迎することも増え、車内では決まって言い合いが起こりました。
 
 
 「なんでいつもこうなるの」
 
 「ちゃんとしてよ」
 
 
 スマホを取り上げたことで、問題は解決するどころか、親子の安心関係が一気に崩れてしまいました。
 
 
やがて「学校に行きたくない」と口にするようになり登校しぶりがみられるようになりました。
 
 
 
 

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2.思春期で暴言やイライラが増えたのはなぜ?

 
 
思春期は、感情を動かす脳の働きが先に強くなり、気持ちを抑えたり切り替えたりする力がまだ育ち途中の時期です。
 
 
そのため、中学生・高校生くらいの年代は、
 
 
ちょっとした一言に強く反応してしまう
・一度イライラすると、なかなか気持ちを切り替えられない
・疲れていると感情が爆発しやすい
 
 
といった状態が起こりやすくなります。
 
 
そこにゲームやスマホの強い刺激が重なると、頭は興奮したままになり、急にやめることがさらに難しくなります。
 
 
やめるように言われた瞬間に怒ったり、言葉が荒くなったりするのは、わざと反抗しているのではなく、自分でもブレーキがかけられない状態だからです。
 
 
これは性格やしつけの問題ではなく、成長過程の脳の特徴によるもの。
 
 
だからこそ、「なんでそんな言い方をするの?」責めるほど、子どもは追い詰められ、ますます荒れやすくなってしまいます
 
 
 
 
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3.スマホ制限が逆効果になった本当の理由とは⁉

 
 
スマホやゲームを制限すれば落ち着くと思っていましたが、実際には息子との親子関係の“安心”が下がり、反発と緊張を強めてしまっていました。
 
 
 当時周りのママ友たちは、当たり前のようにスマホ制限の話をしていました。
 
 
 「守らなかったら取り上げる」という声を聞くたびに、私の中に「私は甘いのかな」「ちゃんとできていないのかな」という不安が広がっていきました。
 
 
 その不安が、あの日、スマホを取り上げる行動につながったのだと思います。
 
 
 「スマホの問題は時間を守らせること」
 
 「まずはデジタルから離すべき」
 
 
 そんな前提で動いていました。
 
 
 けれど、制限や没収は、親子の安心感を下げ、「見張られている」「支配されている」という感覚を強めてしまいます。
 
 
 結果として、反発・隠れ行動・暴言が増え、スマホがますます“逃げ場”になっていく悪循環に入っていました。
 
 
 問題はデジタルそのものではなく、親子関係がギスギスして安心が下がった状態で息子をコントロールしようとしていたことだったのです。
 
 
 さらにスマホを取り上げたときに壊れたのは、安心だけではありませんでした。
 
 
 「自分は信頼されていない」「尊重されていない」という感覚――
 
 
 子どもの“価値感覚”そのものが、大きく揺らいでいたのだと思います。
 
 
 
 
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4.スマホを取り上げるのをやめたら、生活リズムと親子関係が回復し始めた

 
 
 スマホをルールで管理するのをやめ、安心を優先した関わりに切り替えたことで、生活リズムと親子関係が少しずつ回復し始めました。
 
 
 以前は、スマホを見ているとつい「やめなさい」「早く勉強しなさい」命令していました。
 
 
 それを、「面白そうだね」「そろそろ寝る時間になるね」と、否定しない声かけに変えました。
 
 
 また、家の中で我慢させるのではなく、
 
 
 「ちょっと一緒に出かけない?」と外に連れ出す時間を意図的につくりました。
 
 
 ユーフォーキャッチャーでも、外食でもOK。
 
 
 スマホを奪うのではなく、別の楽しい体験へ橋渡しすることを意識しました。
 
 
 スマホを取り上げなくなったからといって、すぐに使用時間が減ったわけではありません。それでも、
 
 
 ・朝は自分で起きて学校へ行ける
 ・部活に参加できる
 ・毎朝の送迎や親子バトルが減った
 
 
 そんな変化が少しずつ起きていきました。
 
 
 同時に、親子で過ごす時間が増え、会話も戻ってきました。息子はキックボクシングに夢中になり、体を動かす楽しさを見つけ、家では、トランプをして笑い合う時間も増えました。
 
 
息子が「やりたい」「面白い」と思えるものを、もう一度取り戻したかったのだと思います。
 
 
外に出て体を動かすこと、誰かと一緒に笑うこと。
 
 
そうした体験が増えるにつれて、スマホの優先度は自然と下がっていきました。
 
 
正直、外食や外出でお金がかかることもありました。
 
 
でも、そのたびに「数年後、この子はどんな姿になっているだろう」と想像していました。
 
 
目先の出費ではなく、未来への投資だと思えたから、続けられたのだと思います。
 
 
 スマホやゲームを減らそうと頑張ったのではなく、「やりたいこと」「一緒に楽しいこと」が増えた結果、スマホの優先度が自然と下がっていったのだと思います。
 
 
 私はいま、「正しい親」であろうとするよりも、一緒に迷える親、回復を信じる親でありたいと思っています。
 
 
 もし今、スマホ対応に迷っているなら、「コントロールしなくても大丈夫」「そんなに背負わなくていい」この言葉を、まずは自分に向けてあげてください。
 
 
 親ができることは、子どもを思い通りに動かすことではありません。
 
 
 スマホの問題だと思っていたけれど、本当は「この子の価値感覚が、どれだけ守られているか」の問題だったのだと思います。
 
 
 命令される、奪われる、否定される。
 
 
 そんな関わりが続くと、子どもは「自分はダメなんだ」という感覚を抱えやすくなります。その苦しさから逃げる場所として、スマホにしがみつくこともある。
 
 
 私が変えたのは、スマホのルールではなく、関わり方でした。
 
 
ある朝、私が起こさなくても、息子が自分で起きて支度をしていました。声を荒げることも、急かすこともなく、家の中は静かでした。
 
 
その光景を見たとき、「ああ、戻ってきたんだな」と、初めて実感しました。
 
 
スマホの時間を減らしたからではなく、安心できる関係を守り続けた結果、生活が自然に動き出したのだと思います。
 
 
 
 
 そんな私も、まだ思春期の息子との関わり方を日々学び中です。たまにうまくいかなくて、暴言が出ることもあります。
 
 
 それでも以前のように感情的にぶつかり合うことはなくなり、親子関係がこじれることなく、日々を過ごせるようになりました。
 
 
 回復とは、問題がゼロになることではありません。うまくいかない日があっても、また戻ってこられる関係があること。
 
 
 その積み重ねが、子どもの「自分には価値がある」という感覚を、静かに支えていくのだと思います。
 
 
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中高生のスマホやゲーム問題についてよくある質問(FAQ)

 
 

Q1: 取り上げないと、スマホ依存になってしまいませんか?

 
 
A1:「やめさせないとスマホ依存になるのでは…」という不安はとても自然です。ですが、制限や没収で無理に止めようとすると、「奪われた」「支配された」と感じ、かえって反発やスマホへの執着が強まることがあります。

否定しない声かけや、安心できる関係を整えていくことで、現実の中に満足感が戻り、結果的にスマホの優先度は自然と下がっていきました。
大切なのは、取り上げることではなく、安心して戻ってこられる関係を育てることです。

 
 

Q2:  甘やかしになりませんか?我慢する力や社会性が育たないのでは?

 
A2:この心配も、とてもよくわかります。私自身、「これで本当に大丈夫かな?」と何度も迷いました。ただ、甘やかしと安心は別ものです。甘やかしは要求をすべて叶えることですが、安心は「否定されず、尊重されている」と感じられる土台をつくることです。
 

Q3: 子どもの暴言が激しくても“コントロールしない”ほうがいいのでしょうか?

 
無理をして我慢し続ける必要はありません。親の心と安全が守られることが最優先です。「コントロールしない」というのは、すべてを許すことでも、何もしないことでもありません。一気に関わり方を変えようとしなくても大丈夫です。命令の言い方を、予告の言葉に変えてみたり、ぶつかりそうな場面では、一度距離を取ったり、一日一回だけ、否定しない声かけを意識してみてくださいね。
 
 
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執筆者:神田久美子
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)

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