発達障害グレーゾーンの思春期の女子はジェットコースターのように態度が急変します。さっきまでニコニコしていたのに、急にイライラしてだんまり。イライラって伝染します。巻き込まれてお母さんまでイライラしないためには、対応の軸を持つことで回避できますよ。
【目次】
1.思春期女子の対応は難しい
2.思春期女子って本当にイライラしてるんだ
3.思春期女子がイライラする理由
◆ホルモンバランスの変化
◆大人になるための練習をしている
◆発達障害グレーゾーンの子の場合
4.イライラ思春期女子へのベストな対応
◆気にしない
◆思いっきり甘えさせる
1.思春期女子の対応は難しい
発達障害グレーゾーンのお子さんが思春期を迎えると、「何を考えているのかわからない」「対応が難しい」と思いませんか?
心も体も急成長する時期で、子ども自身も自分の変化に気持ちがついていけない時期です。
理由も教えてくれずイライラされると、対応が難しいものです。
家族の誰かがイライラを発していると気になりますし、何とか落ち着かせてあげたいと思いますよね。
思春期女子ってなんでこんなに難しいんでしょう。
2.思春期女子って本当にイライラしてるんだ
私の娘も小学5年生。立派な思春期です。
さっきまで普通に推し活の話をしていたのに、その後の夕食時にはムッとしていたり、何が気に食わないのか全然わからないことがあります。
最初の頃は、これが思春期特有のイライラとわからず
「どうしたの?体調悪いの?」
「なにか嫌なことでもあった?」
と聞くと
「あ?別に何も」と無表情で返されることもあり、余計心配になることもありました。
せっかく作った夕飯も無表情で食べ、食べ終わると即、部屋に戻って行ったり。
このようなことが度々ありハッとしました。
「思春期の子って本当にイライラしてるものなんだ」と思いました。
娘は自閉症傾向があり、友達関係がうまくいかないこともあり、家でイライラを発散することがありました。
その場の空気を読むことや相手の気持ちを想像して行動したり、発言することが出来ず、浮いてしまう。
そんなうまくいかない学校生活にもストレスを抱えていたようです。
学校から帰ってきた時は特に変わった様子がなかったのに、何かのタイミングで思い出すのか、家でのんびりできる時間でもイライラが噴出していました。
3.思春期女子がイライラする理由
◆ホルモンバランスの変化
思春期は第二次性徴期でもあり、女の子は体つきが変わってきます。
身長が伸び、胸がふくらみ、体全体も女性らしいふっくらしてきます。
この時、性ホルモンは濃度が急激に高まっていて、ホルモンの変化は自律神経の働きにも影響を与えます。
自律神経が乱れるとイライラしやすくなるのです。
◆大人になるための練習をしている
思春期は自立したい気持ちと不安な気持ちが交互にやってくる期間。
甘えたり反抗することを繰り返すことで、大人になるための練習をしています。
反抗は、自分の居場所である家が安心な場所であるか、どんな自分も親が認めてくれるのか確認しているといえます。
甘えは、反抗したとしてもまだ自立には不安がある。そんな時に親や家で癒されたくて出てくる態度といえます。
◆発達障害グレーゾーンの子の場合
思春期は自分を客観的に見れるようになり、友達と自分を比較して落ち込むことが増えてきます。
脳に未熟な部分がある発達障害グレーゾーンの子どもは、学校の集団生活では周りと同じように出来ないことで自信を失いがちです。
勉強面や友達関係がうまくいかないことで、イライラしやすいこともあるでしょう。
4.イライラ思春期女子へのベストな対応
◆気にしない
思春期女子はカチンとくることを言ったり、態度に表したりするもの、そういうものだ、とお母さんの基本的なスタンスは「気にしない」が大事。
気になるから様子を聞きたくなるのですが、思春期女子にとってはこれが口出しだと思っています。
理由を話してくれないと、お母さんもイライラして「いったい何なの?」と巻き込まれることになり、親子の雰囲気が悪くなってしまいます。
理由がわからないのは心配になりますよね。
心配が不安になると怒りの感情に繋がりやすいのです。
「娘がイライラしていても何も聞かない!」とお母さんが軸を決めてしまえば、意外と気持ちが楽になります。
腹をくくってしまいましょう。
「イライラしそうになったら、このお菓子をつまもう」など気分転換を決めておくといいですよ。
◆思いっきり甘えさせる
甘えてくるときや楽しく会話ができる時は、思いっきりご機嫌を取っていきましょう。
好きなお菓子を用意しておいたり、夕食は娘さんの食べたいものを聞いてみたり。
チヤホヤするのです。
思春期の女子は、推し活に夢中になったり、ファッションに興味が出てきたり、自分の「好き」が確立してくるので、女子共通の会話がしやすいです。
推しのどこがいいのかピンと来なくても興味を持って色々質問してください。
自分の「好き」なら沢山話してくれます。
ファッションやメイクも「時代が違う」とか「ついていけない」と思わず、一緒にお買い物に行く計画を立ててみたり、ファッション雑誌を見たりすることで、お友達とは違う女子の会話ができることが楽しいと思ってくれます。
私も正直に言うと、娘の「推し」はどこがいいのかよくわからず「フーン」と思っていましたが、ぐいぐい質問して「お母さんはこの人がいいな」というメンバーができました。
ファッションやメイクも「今の時代はすごい」「まだ早いでしょ」と聞いているだけでしたが、一緒に買い物に行ったり、娘の持っている雑誌を見たりするようにしています。
こんな風に、反抗の時はスルー、甘えてくるときは思いっきり受け入れます。
娘さんに合わせてお母さんも対応を変えてあげましょう。
お母さんが自分の軸を持って子どもに振り回されないことが、思春期女子との関係をうまく保つポイントですよ。
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執筆者:北川明希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)