発達障害ADHDの子どもが勝ちにこだわるあまり、負けると怒り出すことってありますよね。そこで今回は勝ちにこだわる子が、負けても怒らず、「次、頑張ろう」と切り替えられるようになる対応を紹介します。
【目次】
1.勝ちにこだわりゲームで負けると怒り出す
ボードゲームやトランプをしていて、負けると怒り出し、手がつけられなくなってしまうってことありませんか?
発達障害・注意欠陥多動症(ADHD)の息子は、勝ち負けに敏感です。
負けることが許せなく、家族でボードゲームやトランプをやった時、一番じゃないと気がすまず、負けると怒って暴れました。
ひどい時は、トランプをビリビリに破ってしまったこともありました。
一度怒ると手がつけられないぐらい暴れ、なかなか切り替えができない状況でした。
家族の中では、許せることも、友達同士ではトラブルになってしまうこともありました。
負けて悔しがることは、悪いことではないけれど、怒ったり、暴れたり、物にあたったりすることはやめて欲しいと思っていました。
では、どうすれば、負けても怒らなくなるのか?
私が実践した方法を紹介します。
2.発達障害ADHDの子どもが感情のコントロールができない理由
発達障害ADHDの子どもが感情のコントロールができないのは、思考力が育っていないことが原因の1つにあります。
思考力が育っていないと、以下のことが苦手です。
・情報を整理する
・見通しを持つ
・推測する
3つのことが苦手だと負けること自体を想定していないことがあります。
けれど、負けてしまうと、本人が想定していなかったことが起きたことになります。
想定していなかったことが起きると本人の中に一気に負の感情が湧き上がります。
そして、ADHDの中でも衝動性の強い子は、負の感情が抑えきれないと、すぐに怒り出したり、暴れ出したり、物にあたったりします。
息子は、ADHDの特性の中でも特に衝動性が強いため、負の感情が抑えきれずに沸いた怒りを感情のままにぶつけてきました。
3.発達障害ADHDの子どもが負けても怒らなくなった方法
私が実践した方法は、毎晩家族でトランプをして、息子に全て勝ってもらうことでした。
そして、私は負けた時、必ず言葉にして感情を伝えました。
「あー負けちゃって悔しいな〜、次は頑張ろう!」
「あー負けちゃって悲しいけど、次は勝つぞ!」
など、悔しい気持ちと次に向けた前向きな気持ちを両方伝え続けました。
はじめは、自分が勝つことで喜んでいました。
ですが、しばらく続けているうちに、いつも負けている私を見て、可哀想に思ったのか、息子が
「ママ、こうやったら勝てるよ!」
と勝つ方法を教えてくれたのです。
自分が勝つことだけしか頭になかった息子が、負けた相手を気づかえるようになりました。
毎晩のトランプを通して、経験していくことで、勝つこともあれば、負けることもあるということを考えることができるようになっていきました。
さらに、私が負けた時に発した言葉から学習し、悔しい気持ちを言葉で表現することもできるようになりました。
それ以来、ゲームで負けても、怒って暴れ出すということがなくなりました。
このように遊びながら勝ち負けを経験することで、思考力も育ち、先を見通せるようになり、感情のコントロールも上手になってきます。
ぜひ、家族で楽しく遊びながら、思考力を育ててくださいね。
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執筆者:高井智代
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)