もうADHDの問題行動に振り回されない!衝動性への対応は「予防」が正解です!

衝動性が目立つ発達障害ADHDタイプ。そんな子どもの問題行動に振り回され、毎日ぐったりしていませんか?実はADHDの衝動性対策に必要なのは予防なんです!ここではADHDの問題行動を未然に防ぐ対応についてご紹介します。
 

1.発達障害ADHDの衝動性に悩んでいませんか?

 
 
不注意や多動性などの特性を持ち、行動が目立つ発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の子ども。
 
 
中でも特に
 
・気になる物を見つけると走って行ってしまう
・待つことができずに、横入りしてしまう
・ゲームで勝ちたくてズルをしてしまう
 
などといった衝動的な行動に困っていませんか?
 
 
「走らないで!」
「ちゃんと待ちなさい!」
「ズルはダメだよ!」
 
毎回注意しているのにちっとも改善されないこんな風に悩んでいるお母さんも多いかも知れませんね。
 
 
発達障害ADHDの衝動性は、脳の発達が未熟なことが原因です。そのため本人にもコントロールが難しく、いくら叱っても問題行動は改善するどころかむしろ悪化するばかりなのです。
 
 
実はADHDの特性の中でも、不注意は残りやすいのに対して、多動性や衝動性は大人になるとだんだん目立たなくなると言われています。
 
 
ところが、子どもの衝動的な行動はどうしても目立つため、周りからは「ふざけている」などと解され叱られる機会が多くなってしまいます。
 
 
その結果、不安やうつなどの二次障害が出てきたり、反抗的な態度が出てくる場合も多くあるのです。
 
 
しかし、子どものうちから適切な対応をしてあげれば、ADHDの特性自体は変わらなくても、周りの環境へちゃんと適応できるようになってくるんです。
 
 
 
 
ではADHDの子どもの衝動性には、どう対応すればいいのでしょうか?
 
 
答えはお母さんの対応で、問題行動を未然に防ぐことです。と言っても、しっかり言い聞かせるなどとしつけをするのではありません。適切な声かけで、子どものやる気を引き出して行動させるんです。
 
 
そこで今回は、ADHDの問題行動から解放されるために、お母さんに知っておいてほしい衝動性への対応についてお話します。
 
 

2.なぜ「予防すること」が大事なの?

 
 
なぜ、ADHDの衝動性には「予防すること」が大事なのでしょうか?それは、脳の特性上、問題行動が起こってから対処するのではなかなかうまくいかない理由があるからです。
 
 
最初に述べたように、大抵のお母さんは子どもが問題行動を起こしてから叱る場合が多いと思います。
 
 
ところが、何度叱ってもやめてくれず最後はぐったり…なんてことを毎回繰り返していませんか?実は叱っても問題行動をやめてくれないのは原因があります。
 
 
1つ目の理由は「叱る」ことで子どもは「注目された!」と嬉しくなり、さらに行動がエスカレートしてしまうからです。
 
 
 ADHDの問題行動への対応についてはこちらで詳しくお話しています。
 
 
 
発達障害ADHDタイプの子どもは、注目されることが好きな傾向があります。つまり、お母さんが叱ることが子どもの問題行動を悪化させてしまう原因になるのです。
 
 
 
 
そして2つ目の理由は脳の働きを止めることは難しい、ということです。
 
 
「スイッチが入ると、私の力ではなんともできない…」ADHDタイプの子どもを持つお母さんで、こんな風に感じている方は多いのではないでしょうか?
 
 
実は私たちの脳は寝ている間も働いていると言われており、外からの働きかけで脳の活動を止める方法は研究レベルでもまだ明らかになっていません。
 
 
つまり、子どもに「何かをやめさせる」ということはとても難しいことなんです。
 
 
このように、子どもが問題行動を起こしてから対処してもなかなかうまくいかないのには、ちゃんと理由があります。
 
 
だからこそ、ADHDの衝動性には適切な対応で予防をしてあげることが効果的なんです。
 
 

3.ADHDの問題行動を未然に防ぐ対応とは?

 
 
ADHDの衝動性から来る問題行動を未然に防ぐために、お母さんがすべきこととはなんでしょうか?
 
 
それは、できている瞬間を見逃さずに褒めることで、成功体験をたくさん積ませるということです。
 
 
例えば、
 
・道路に出たら「ちゃんと手を繋げているね」と褒める
・待つ場面では、列に並んだらすかさず「ちゃんと並べたね」と褒める
・神経衰弱で2枚だけめくれたら、「ちゃんとルールを守れたね」と褒める
 
などと、まず最初のできている段階ですぐに褒めてあげることです。子どもは褒められると自信がつき、自分で考えて行動するようになります。
 
 
つまり子どものできているところを褒めてあげることで、良い状態をキープすることができ、問題行動を未然に防ぐことができるんです。
 
 
さらに、「褒められる→行動する」のサイクルを繰り返すことは脳の発達につながります。その結果、だんだんと衝動性が目立たなくなってくるんです。
 
 
 
 
いかがでしたか?発達障害ADHDタイプの衝動性に必要なのは、できているときに褒めることで問題行動を予防することです。
 
 
お母さんの適切な声かけで、ADHDの子どもにたくさん自信をつけてあげてくださいね!
 
 
また、こちらの記事では子どもの衝動性をコントロールする対応も紹介しています。合わせて読んでくださいね。
 
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執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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