【お悩み相談室】自閉症の小学生の息子をどうしつけたらいいのか悩んでいます。

息子は小学校1年生で、発達障害・自閉症スペクトラムの診断があります。これからこの子をどう育てていけばいいのか、悩みが尽きません。発達障害の子育て本には、どれも「怒りすぎはよくない」「たくさん褒めて」と書かれていましたが、今ひとつピンときません。息子の将来も心配だし、やっぱりしっかりしつけた方が安心ですよね?

 

4歳・男の子のママ

ただ「怒らないで」「たくさん褒めて」と言われても、自分の子育てにどう生かしたらいいのか分からないですよね。発達科学コミュケーションでは、「どうしてそうしなければいけないのか」理由をしっかり学べるので、納得して実践することができますよ。

発達科学コミュニケーション
リサーチャー 丸山香緒里

 

【目次】

 

1.私の息子は自閉症ーしっかりしつけなきゃ!と焦る日々

 
 
私にも発達障害・自閉症スペクトラムの小学校1年生の息子がいます。息子が発達の遅れを指摘されたときから、この子をどう育てていけばいいのか?という子育ての迷走が始まりました。
 
 
どんなときも頭をよぎるのは、
 
 
私と夫が死んだら、この子は一人になってしまう…
 
一人で生きていけるようにしっかりしつけなきゃ!
 
世間に迷惑をかけないようにしないと!
 
 
という危機感と焦りでした。
 
 
自閉症の特性として、
 
・こだわりが強い 
・コミュニケーションがとりづらい
・言葉の発達の遅れている
 
などがあります。息子も診断が下りるぐらいですから、この3つの特性すべてあります。
 
 
時計が大好きで●時△分□秒までこだわり、急な予定の変更があると泣きわめく。
 
遅延エコラリアという、過去に見たテレビや絵本の内容を関係ない場面で大きな声で言い出す。
 
 
こんな風に、人の目が気になることが多く、そのたびに私は、
 
「静かにしなさい!」
「やめなさい!」
「変更になっちゃったんだから仕方ないでしょ!」
 
と息子を強く叱っていました。
 
 
 
 
私に限らず、発達障害の子どもを育てているお母さんは、
 
・周囲に迷惑をかけたくない!
・この状況を早く何とかしなければ…
 
という思いがあるのではないでしょうか。きっと相談者さんもそうですよね。
 
 
それぐらい、発達障害の子どもの困った行動は、周囲の目が気になるもの。「ちゃんとしつけてない!って思われたらどうしよう…」と不安な思いをしていました。
 
 
こんな私の「ちゃんとできるようにしなきゃ」という思いとは裏腹に、発達障害について書かれている本には必ず「怒らないで」「たくさん褒めて」と掲載されています。
 
 
怒りたくなくても、息子は気になる行動を繰り返す。
 
一応褒めているつもりだけど、足りているのか分からない。
 
 
子育てが迷走していたところに出会ったのが、発達科学コミュニケーションでした。
 
 
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2.そもそもしつけって何?

 
 
困りごとの多い発達障害の子どものお母さんが悩む「しつけ」。しつけって一体なんでしょうか?
 
 
実は、私も「しつけなきゃ!」と思っている割に、しつけについて端的に説明することができませんでした。
 
 
この「しつけ」、実は小学生の国語辞典にも掲載されています。
 
 
しつけ【仕付け】
礼儀作法やよい習慣を教え、身に付けさせること
(学研 新レインボー 小学国語辞典 改訂第6版)
 
 
なるほど!ということは、公共の場で大騒ぎしている子どもを何とか静かにさせたい、という考え方自体は、「しつけ」という観点からすると間違っていない、ということです。
 
 
 
 
ポイントはここから!
 
 
どう身に付けさせるか、については記載されていないのです。
 
 
大騒ぎする子どもを静かにさせるために
 
・叱りつけるのか
・げんこつを落とすのか
・その場から強制的に立ち去るのか
・言い聞かせるのか
・子どもの気が済むまで待つのか
 
 
「静かにする」ということを、どう教えていくかは親次第、ということです。
 
 

3.小学生以上は特に注意したい!自閉症の子どもに「叱ってしつける」がNGなワケ

 
 
困った行動をやめさせる、もしくは好ましい行動に変えるためにどうするかは親次第、とお伝えしました。
 
 
多くのお母さんは「静かにしなさい!」「やっちゃだめでしょ!」と叱っているのではないでしょうか?
 
 
子どもの困った行動を見ていると、お母さん自身もイライラします。ついつい口調がきつくなってしまうのも当たり前です。
 
 
ただ、自閉症をはじめ、発達障害の子どもたちに「叱ってしつける」を連発するのはNG!
 
 
発達障害の子どもたちは、その発達特性からどうしても困りごとがたくさんあります。
 
 
例えば、
 
・行動の切り替えが苦手で、なかなか次の活動に移れない
 
・こだわりがあって、とにかくOKの幅が狭い
 
・衝動性があって、手が出ることもある
 
・不注意で、忘れ物が多い
 
・多動で、いつも走り回っている
 
 
など、たくさん挙げられますよね。
 
 
定型発達のお子さんなら当たり前にできることも、発達障害の子どもたちには難しいことがたくさんあります。
 
 
これをすべて叱ってしつけていると、叱られる回数はどんどん多くなっていきます。
 
 
叱られる回数が増えるとどうなるでしょうか?心配な点が3つあります。
 
 

◆①小学生以上は要注意!お母さんを信頼できなくなる

 
 
お母さんも、口を開けば怒っている上司には心を開けませんよね。反発したり、「また始まったか…」と内心バカにしたりしませんか?
 
 
お子さんも同じです。ほとんど褒められず、叱られ続けていると、どんどんお母さんを信頼できなくなります。
 
 
これは発達障害の子育てで致命的!
 
 
どうしても困りごとが多くなる発達障害の子育て。子どもが自分から「お母さん、あのね…」と困っていることを素直に話してくれる関係でないと、困りごとを適切に対応できないからです。
 
 
特に、保育園・幼稚園に比べて、小学校に入学すると、先生も細かい点まで目が行き届かなくなり、問題が深刻化してから電話がかかってくる…という事態になりかねません。
 
 
問題が大きくなる前に対応するには、子ども本人から「お母さん、今日ね…」と話してもらえる、信頼関係が絶対に必要なんです。
 
 

◆②ネガティブな記憶ばかり残る

 
 
発達障害でも特に自閉症タイプの子どもは、ポジティブな記憶よりもネガティブな記憶ばかり残る傾向にあります。
 
 
これは、脳の発達がゆっくりなため、原始的な機能が強く残っているからです。
 
 
原始的な機能、つまり動物の時代からあった機能のことです。動物が生き残るためには、
 
 
「ここで天敵に出会った!」
「この先は川があって渡れない」
「これを食べたら死にかけた」
 
 
などのネガティブな情報を蓄積しておかないと、生命にかかわります。
 
 
叱られ続けているお子さんは、「あれもダメ、これもダメ」という記憶しか残っていないかもしれません。
 
 
そうなるとどうなるか?
 
 
子ども時代の記憶が残っていない大人になってしまいます。
 
 
残しておきたい記憶がないのです。そんな大人に育てたくなんて、ありませんよね!
 
 

◆③自信がなくなり、発達が加速できない

 
 
叱られ続けることで一番心配なのが、自信がなくなってしまうことです。
 
 
自分がやることなすことすべて否定され続けると、不安が強くなり、自信がなくなります。何をやるにしても、周囲の大人の顔色を窺うようになってしまいます。
 
 
これは発達を加速させたいなら、一番避けたいこと。
 
 
脳の発達に必要なものは
 
・酸素
・グルコース
・行動
 
の3つ。現代社会で普通に生活していれば、酸素とグルコースが足りなくなることは考えられません。
 
 
足りなくなるのは「行動」!
 
 
自信がなくなると、「どうせ僕(私)なんて…」という思考になってしまい、行動に結びつきません。
 
 
行動量が下がってしまうと、発達が加速できなくなってしまうのです。
 
 
 
 
だから、叱ってしつけるのが当たり前になってしまうと、親子の信頼関係にも、子どもの発達にも大きく影響してしまうのです。
 
 
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4.発達障害の子どもが伸びる!正しいしつけとは

 
 
叱ってしつけるのを連発してほしくないワケを解説しました。では、実際に発達障害の子どもをしつけるとき、どうしたらいいのでしょうか?
 
 
実践していただきたいのは、次の2点です。
 
 

◆①叱るポイントは2つだけ

 
 
叱ってしつけるのを連発しない。でも、子どもの困った行動を見るとどうしてもイライラしてしまい、叱りたくないのに叱ってしまう、ということも多いと思います。
 
 
そんな方におすすめなのが、叱る項目を決めること!
 
 
発達科学コミュニケーションでは、子どもを叱っていいのはたった2つだけ。
 
 
①社会的な倫理・道徳に反すること
②自分や他の人の心と身体を傷つけること
 
 
これだけです。他は叱るポイントではありません!
 
 
こうして叱るべき行動を事前に決めておくことで、叱る回数を自然と減らすことができ、自信を失わせることを防ぐことができます。
 
 
また、叱ったり・叱らなかったりといった、対応に一貫性がなくなることが防げます。
 
 
同じ行動なのに、ある場合は叱り、ある場合は叱らない、と対応が異なると、子どもはどうしたらいいのか理解できないままになってしまいます。
 
 
やってもいいのかどうかを子どもが明確に理解するには、同じ行動をしたときに、親が
 
ほめるのか?
叱るのか?
スルーするのか?
 
対応に一貫性を持たせることが大切です。
 
 

◆②叱るポイント以外は徹底的に褒める

 
 
叱る以外の場面は徹底して褒めます。
 
 
いつの間にか、お母さんは子どもの行動を「やって当たり前」だと思っていませんか?
 
 
朝起きること
着替えること
ご飯を食べること
学校に行くこと
先生の話を聞くこと
お友達と仲良くすること
宿題をすること
 
 
すべて発達障害の子どもたちは必死に頑張っていることなんですよ!
 
 
睡眠障害のお子さんは朝起きることだけでもすごく大変ですし、 不器用なお子さんが一人で着替えるのも苦労します。
 
 
集団生活が苦手な子・体力がない子・不安を感じやすい子は、学校に行こうとするだけでもものすごく努力しています。
 
 
お母さんから見たら当たり前の行動かもしれませんが、お子さんが頑張っていることを認めて、しっかり声をかけてあげましょう!
 
 
何も「すごいね!」「がんばったね!」というだけが褒め言葉ではありません。
 
 
「起きたんだね」
「着替えてるんだね」
「卵焼き、食べたんだね」
 
お子さんの行動をそのまま言語化するだけでも効果絶大です!
 
 
お子さんは自分の行動がお母さんに認められていると感じ、自信と行動につながります。ですから、「ダメ!」と叱って行動を禁止するよりも、「○○やったんだね!」と褒めて行動を定着させる方が、脳の発達から見ても、親子の信頼関係から見ても、理にかなっているのです。
 
 
ここでのポイントは、ただ叱る回数を減らすだけではなく、褒める回数も増やすこと。
 
 
ネガティブな記憶が残りやすい発達障害の子どもたち。お母さんが10回褒めても1回しか伝わっていないかもしれません。100回褒めたとしても、1回お母さんが大爆発したらマイナスになるかもしれません。
 
 
発達障害の子どもたちのこういった特性をしっかり理解しておけば、「しつけなければ!」という気持ちのあまり叱りすぎることはないはずです。
 
 
 
 
発達障害の子どもへの正しいしつけは、
 
 
①叱るポイントは2つだけ。
・社会の倫理・道徳に反すること
・自分や他の人の心や身体を傷つけること
 
 
②叱るポイント以外は徹底的に褒める
・特に、定着させたい行動は褒めまくる!
 
 
という2点です。この2点を実践すれば、子どもの発達はぐんぐん伸びていきます。
 
 
私が発コミュを実践し始めてから、息子のよい行動をどんどん褒めたので、自然と困った行動はなくなっていきました。
 
 
特性による困った行動はどうしても自分でコントロールできない場合がありますが、自分で「はっ!」と気づいてやめることができるようになりましたよ。
 
 
叱ってしつけなくても、子どもの行動を変えることができるんです!相談者さんも、ぜひ今日からチャレンジしてくださいね。 
 
 
しつけに関してはこちらの記事でも解説しています。併せてチェックしてくださいね!
 
 
 
 
 
「正しいしつけ」のためのお母さんの学びの場があります。

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執筆者: 丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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