発達障害ADHDの子どもは環境の変化が苦手。二学期がはじまって不安を抱えがちな子どもが小学校で安心して過ごせるためには、家庭と小学校が連携を取っておく必要があるのです!今回は、先生や小学校を味方につけるためのコツや条件についてお伝えします! |
【目次】
1.発達障害ADHDの子ども学校生活には小学校との連携が必要!
2.ずっと先生に味方でいてもらえる親子の3つの条件
①「小学校や先生の役に立とうとする視点を持っているかどうか」
②「小学校や先生の意見も尊重していること」
③「感謝の気持ちをお伝えしている」
1.発達障害ADHDの子どもが安心して過ごすために、家庭と小学校との連携が必要!
夏休み明けは、注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもは不安を強く感じやすいという傾向があるので、行きしぶりをしたり小学校で問題を抱える子どもが多くなります。
不安な気持ちがありながらも、なんとか頑張って小学校に通っている子どももいるでしょう。
しかし学校には行けていたとしても、学期が長く、行事も多く、学校にも慣れてきた頃なので学校からの要求も高まる二学期は、ストレスを抱えやすい時期なのです。
特に発達凸凹キッズたちは、不安を強く感じる傾向があり、感覚も過敏なためにストレスを強く抱えることも…。
そのため、発達凸凹キッズをもつお母さんは、子どもが抱えている不安や特性を先生は理解してくれているのだろうか…?子ども学校での状態は…?いろいろ気になると思います。
しかしながら、通常級に在籍していると、相談したり、小学校の様子をことこまかに聞く機会があまりないですよね。
しかも、担任の先生が残念ながら子どもと相性が良いとは言えないタイプだったりすると、正直、不安が大きいのではないかと思います。
そこで、子どもが安心して学校で過ごせるために、親も安心して小学校に子どもを預けられるために、小学校と連携をとることが大事なのです。
実は、小学校1年生の発達凸凹の息子も登校拒否気味だったのですが、そんな状態でも私は息子を安心して送り出せていました。
その理由は、小学校との連携体制をすでに作れていたからなんです。
転勤や退職はもちろん、進級の際には担任の先生は変わります。ですので、先生が変わったとしても小学校や先生との連携は途切れないようにしておく必要があります。
今回は小学校とどんな風に連携すれば親も子も安心できるのか、登校しぶりのあるお子さんや、ストレスを抱えがちな二学期に対応して、今からやっていただきたい学校との連携のコツをお伝えします!
2.ずっと小学校や先生に味方でいてもらえる親子の3つの条件
学校と連携を取るのが大事だとお伝えしましたが、ここで重要なのが、ただ子どもの状態やお願いを学校に伝えればいいというものではないことです。
学校と連携をとって、子どもの味方になってもらうということが目的なんです!
では、どうやったら小学校や先生にずっと味方でいてもらえるのでしょう?そのために必要な、大事な3つの条件をお伝えしたいと思います。
◆①「小学校や先生の役に立とうとする視点を持っているかどうか」
まず、1つ目は「小学校や先生の役に立とうとする視点を持っているかどうか」 です。
支援が必要な生徒に対する情報は先生だって事前に欲しいはずです。これは当然ですし、小学校側もウェルカムでしょう。
でも、あまりにもお願いばかりだと情報の受け手としてはちょっと…ですよね。
私も就学前には何度か足を運び、教頭先生や特別支援コーディネーターの先生ともお話する機会を頂きました。
事前にお伝えした内容は、本人の特性、親の思い、必要な支援のお願いと相談など。
それに加えて、診断書や発達検査結果なども全て開示し、まずは理解を得られるようお伝えすることに努めました。
ただ、そのときに伝え方として「小学校側に役に立つ情報になっているか」はかなり意識をしていたんです。
では「小学校側に役に立つ情報」とはどういったものでしょうか?
支援をお願いしたいので、特性だけでなく、家でうまくいった対応・失敗だった対応を、先生が小学校生活に置き換えてイメージしやすいようにすることが大事なのです。
さらに、ココもポイントですが、私が作成した資料はなんと、A4サイズ1枚!だけです。(※診断書、検査結果などは別)
伝えたいことがてんこ盛りで何枚にも渡って作りたくなりますが、せっかく作ったのに埋もれてしまったり量が多かったり文字が小さいと読んでもらいにくい…こうなると元も子もないですよね…。
引継ぎのときにも1枚だけなら保管しやすいのです。A4サイズ1枚にしたことは思いのほか先生方から好評でした。
作って提出するのが目的ではなく、子どもの支援に役立ててもらうことが目的であることを忘れてはいけません。
そのためには、小学校や先生側に立った視点を大事にする親であるということはこれから長く連携していく上で大事な要素だと感じています。
結局は人間同士のコミュニケーション、相手を思って行動できるかどうかに尽きると思うのです。
◆②「小学校や先生の意見も尊重していること」
2つ目の条件、それは「小学校や先生の意見も尊重していること」です。
子どもについて一番詳しいのはお母さん自身です。ですので、折れるわけにはいかないところはしっかり軸をもってお伝えていく必要があります。
一方で、先生方は沢山の子どもたちと接して、対応されて来られています。小学校指導においてのプロ、ですよね。
支援が必要な場面については具体的にお伝えしてお願いしつつ、先生のご意見やアドバイスもたっぷりもらった方がお得です!
凸凹子育て中ママから、よくこんなお話を伺います。
「先生の理解が得られず、思っていた対応をしてもらえない」
「合わない対応をされた上に、問題児のような扱いを受けている」
というお悩みです。
実際、残念ながらこちらが思っているようなサポートが受けられないことも多々あります。
けれど、対応がうまく行かず困っているのは先生も同じです。
ですので、敵視せずに解決方法を一緒に考えたい、というこちら側の姿勢を示していくも大事だと思います。
◆③「感謝の気持ちをお伝えしている」
3つ目の条件は、「感謝の気持ちをお伝えしている」です。
そんなの当たり前!そう思いますよね。けれど、私自身の反省点も踏まえてあえてお伝えしたいんです。
先生と連絡帳でやり取りするときに、陥りがちなのが「~お願いします」「~してください。よろしくお願いします。」とお願いことばかりになること。
以前は、長くなるのも申し訳ないと感じていたし要点だけ、と思って端的に書くことだけを意識していました。
息子が色々あった時期はとくにお願いとお詫びの言葉ばっかりでした。
しかし、連絡帳を見返して大反省し、
「いつも~など配慮頂きありがとうございます。」
「先生の対応のおかげで、こんな変化もでてきて、感謝しています。」
と付箋やメモに書いて、ノートにも張り付けたりしました。
お手紙を送って、感謝の気持ちを伝えているお母さんもいらっしゃいます。
現役の小学校の先生4名に、「もし、お母さんからお手紙もらったらどんな気持ち?」とたずねてみました。
「やっぱり印象に残るしできる限りのことはしてあげたい、って思う」
「えこひいきする、とかではないけれど嬉しいし、もっと頑張ろうと思う」
と話してくださいました。
お伝えしたいのは、先生の機嫌を取る、ということではなく感謝をしているなら、せっかくなので積極的にお伝えしていきませんか?ということなのです。
思いは言葉にしないと伝わりません。これは私自身にも言い聞かせていることでもあります。
いかがでしたでしょうか?先生や小学校がずっとに味方でいてくださるように、今回紹介した3つの条件を頭の片隅に置いて、小学校との連携をとってみてくださいね!
そして子どもが安心して小学校で過ごせる環境を、お母さんの手で作っていきましょう!
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執筆者:瀬名香織
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)