子どもの発達が気になるお母さん、検査や発達トレーニングは順調にすすんでいますか?最近は病院での発達検査だけでも半年待ちはよくある話です。さらに効果的な支援となると時間はもっとかかります。今回はそんな発達支援の方法についてご提案です。 |
【目次】
1.子どもの発達、気になるけど手が回らない日本の制度
わたしは以前、脳科学の研究をしながら、病院で臨床をする生活を送っていました。
けれども、効果があるはずの発達支援やトレーニングも限られた時間の中では思うように進まないというのが悩みでした。
新規の子の検査の申し込みはどんどんやってきますし、既存の子のトレーニングも継続して行うとなると、どうやっても時間が足りません。
また、支援が必要な子どもたちも昼間は学校なので、私と会える時間はどうしても限られてしまいます。
そこで、私が考えたのは子どもの発達の専門家に脳科学の知識を知ってもらい、活用してもらおう!という作戦でした。
ちょうどある保育園から講演の依頼が入った機会を利用し、脳を伸ばすための子どもとの接し方を保育士さん達に伝えることにしたのです。
2.発達支援のやり方を変えるだけで子どもたちが変わる!
案の定、保育園の先生たちは、「昨日までやっていたことは、真逆でした!」と驚いていましたし、「今日から接し方を変えます!」ともおっしゃってくださいました。
さらに4ヶ月後、その保育園に再び招かれて行くと、すっかり園の先生たちの対応が変わり、子どもたちの様子も変わってきているのがわかりました。
つまり、私が最初、発達支援がうまく進まないのは、子どもとの時間が取れない国の制度のせいだと思っていたのですが、実はそうではなく発達支援を伝える方法、やり方が間違っていたのです。
当然ですが、私には国を変えることも制度を変えることもできるはずがありません。
それでも子どもの発達をより効果的にすすめるには、子どもに接する大人に脳科学の考え方を伝えていくこと。
そして、それは子どもたちが確実に成長していくやり方だとその時に気づいたのです!
私が初めに関わった保育園にはもう5年近く講演に行っていますが、今では先生たちがレベルアップしてまるで「発コミュ保育園」になっています。
さらに、その後東京近辺の教育委員会や児童養護施設、放課後デイサービスなどからも講演の依頼があって、同じような体験をしてきました。
3.子どもの発達、支援はだれがやるのがベストなのか
そんな中、私が1つ気づいたことがありました。
それは、脳科学を発達支援に活かせるのは、「専門家」と呼ばれる人たちではないということです。
脳科学の知識があろうと無かろうと、子どもの発達を引き出せる大人には必要な条件があるのです!
この条件って何だと思いますか?
私は、長年発達の分野に関わってきて、この条件について確信があります。
それは、目の前の子が伸びる!と信じる力です!
大人側が、子どもの発達を諦めていたり、どうせ無理だろうと思ったり、ここが限界だろうと思っていては、伸びるものも伸びないのです!
そう思っていることが言葉や態度になって現れますからね。
子どもたちはそんな大人たちの諦めに敏感です。
自分の成長を信じてない相手の前で一生懸命やる子どもはきっといませんよね。
専門家や、先生方の中には、知識がある分、子どもの未来を信じ抜く力が弱まっている方がいらっしゃいます。
もちろん全員ではありませんが、そういう方がいるのも事実。
では、誰が一番、子どもの成長を信じているのか?
そう。紛れもなくお母さんです!
わが子の成長を望まないお母さんはいないですよね。
お母さんたちが脳科学を知って活用することができたら、専門家が脳科学を活用することよりも凄いことになるに違いありません!
今、発達科学ラボでは脳科学を学んだお母さんが直接わが子に発達支援を行うことが始まっています。
そして、発達支援の専門家と自負する私でさえ、驚くような変化が子どもたちに日々起きています。
わが子の発達支援、お母さん自身が取り組んでみませんか?
それとも、いつくるか分からない順番を待ちながら専門家に任せますか?
お母さんの一手で子どもが変わるヒミツ、お伝えしています!
執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)