3学期が始まる前に!子どもの悩みをスッキリさせるおうちカウンセリングのススメ

時間がたっぷりある冬休みこそ、普段は聞けない子どもの話をしっかり聞いてみませんか?お母さんが子どものカウンセリングをするように話を聞いてあげましょう。お母さんが子どもにおうちカウンセリングをするため話の聞き方のコツをまとめました。
 

【目次】

 
 

1.冬休みだからこそ、子どもの学校生活を知ってほしい!

 
 
あけましておめでとうございます!
 
 
気持ちも新たに2024年を迎えているかと思います。
 
 
さて、年明けのお子さんの様子はいかがですか?
 
 
年末からのお休みでしっかりリフレッシュしてエネルギーを充電できたでしょうか?
 
 
それとも、3学期を前にしてなんとなく不安気な様子でしょうか?
 
 
 
 
昨年も新型コロナが流行と落ち着きを繰り返して、いつもの年よりイレギュラーなことが多かった一年です。
 
 
お母さんも
 
 
「学校でトラブルなく過ごせているだろうか…」
 
「勉強はコロナ休校の影響で進みが早いと聞いているけれど、ついていけているだろうか」
 
 
と不安でしたよね。
 
 
3学期が始まる前の今こそ、子どもの学校生活に目を向けてほしいんです!
 
 
発達障害の子どもたちにとって、マスクが必須であったり、行事に対する見通しも立ちにくい昨今の状況で過ごすことは大きなストレスです。
 
 
感染への不安もあり、先生や友だちとコミュニケーションがとりづらい中で、困ったことをなかなか相談できていない可能性もあります。
 
 
自閉傾向のある子どもにとって、環境の変化は大きなストレスです。
 
 
これまでと違う生活様式になれば、これまでじっくり時間をかけて慣れてきたことが崩れてしまいます。
 
 
見通しが立てられず、「次はどうしたらいいんだっけ…」と常に不安かもしれません。
 
 
冬休みに入り、一旦こうした学校での困りごとから解放されました。
 
 
しかし、年が明けてまた困りごとに悩まなければなりません。
 
 
冬休みのうちに子どもの困りごとを把握して解決することができれば、3学期からの学校生活がスムーズに行くはずです。
 
 
普段はお母さんもお忙しくて、なかなか子どもの話を聞いてあげる時間が十分に取れないかもしれません。
 
 
学校が始まる前の今はまだ時間がありますよね。
 
 
普段ではなかなか言えないことも、お母さんに教えてくれるかもしれません。
 
 
ぜひこの冬休みのうちにお子さんの話を聞いてあげてほしいのです。
 
 
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2.発達障害の子どもの困りごとを解決したい!でもこんな対応はNGです

 
 
最近子どもがちょっと元気がない様子。
 
 
子どもに声をかけたら、ネガティブな言葉が続いている…3学期が始まるのが不安で自信がなくなってしまったみたい!こんなときお母さんはどんな対応すればいいでしょうか。
 
 
子どもの困りごとの内容によっては、
 
 
「どうしてそんなことで悩んでるの?」
 
「そんなこと悩んでも仕方ないじゃない」
 
 
と思ってしまうかもしれません。
 
 
だからと言って、お母さんが
 
「そんなことで悩んでも時間の無駄!」
 
というような態度で接したら子どもはどう思うでしょうか?
 
 
お母さんの立場で考えてみましょう。
 
 
子どものことで悩んで、お父さんに相談したとします。真剣に話しているのにスルーされたら悲しくなりますよね。
 
 
「こんなに悩んでるのに、ちょっと聞いてくれたっていいじゃない!」
 
「他人事だと思って!」
 
 
こんな風に感じませんか?
 
 
 
 
真剣な悩みを取り合ってもらえないと、信頼関係にヒビが入る恐れがあります。
 
 
困りごとの難しさや重要度は人それぞれ。子どもにとっては、夜も眠れないぐらいなのかもしれません。
 
 
お母さんが自分の感覚を押し付けると、子どもに 「何もお母さんは分かってないからそんな風に言えるんだ」
 
 
という思いを抱かせてしまいます。
 
 

3.話を聞いてもらうことの効果とは?

 
 
ところで、どうしてお母さんがありのままの子どもの姿を受け入れることが、問題解決に繋がるのでしょうか?
 
 
ここで少し振り返ってみましょう。
 
 
お母さん自身も、何かに悩んだとき誰かに愚痴を言ったご経験があると思います。
 
 
人間は脳は容量オーバーになると情報を整理したくなります。
 
 
その整理方法の1つが「愚痴」。誰かに話すことでアウトプットしているのです。
 
 
愚痴を言ったら劇的な解決策がひらめいた!というわけではないと思います。
 
 
一方で、愚痴を言ったことで少し気分がスッキリした、というご経験はみなさんお持ちだと思います。
 
 
そう、愚痴を言うと脳の情報が整理されてスッキリするんです!
 
 
 
 
スッキリして気分が変わると気持ちに余裕ができて、悩みに対する考えが変わることもありますよね。
 
 
愚痴を言っているときに自分の話を否定されたり、アドバイスばかりされると「スッキリ感」は得られませんよね。
 
 
やはり否定されず、指示もされず、「自分の話をしっかり聞いてくれた」という満足感がスッキリ感を加速させるのです。
 
 
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4.おうちカウンセリングに大切なお母さんの話の聞き方のコツ3つ

 
 
では、子どもが話をはじめたらお母さんはどんな対応をとればいいのでしょうか?
 
 
お母さんだったらどうしてほしいですか?そう、先ほどお伝えしましたね。
 
 
「ちょっとぐらい聞いてくれてもいいじゃない!」
 
 
コレです!子どもも同じです。アドバイスが欲しいわけではなくただ自分の話を聞いてほしい…
 
 
悩んでいる子どもをそっくりそのまま受け入れ、認めてあげてください。
 
 
子どもの話を否定せず、すべて聞いてあげるだけでいいのです。
 
 
ここではお母さんの話の聞き方のポイントをお伝えしますね!
 
 

◆「オウム返し」でひたすら話を聞く

 
 
子どもが「お母さんに受け入れてもらった」と実感するためには子どもの話を否定せず、口を挟まず、すべて肯定することがポイントです。
 
 
そのコツは「オウム返し」です!
 
 
「隣の席の子がうるさくていやなんだ」
 
「そうなんだ、隣の席の子がうるさくていやなんだね。」
 
「僕はうるさいとイライラしてくるんだよ!」
 
「そうか~、うるさいとイライラしてくるんだね。」
 
 
と、こんな感じです。
 
 
口を挟まないでひたすら聞くというのは、発達障害の子どもを育てていると意外と難しいのです。
 
 
特に言葉がゆっくりなタイプの子どもたちと、話が上手に整理されずついつい口をはさみたくなってしまいます。
 
 
また、子ども自身も話すことが苦手なので、全部話せないうちに疲れてしまうこともあります。
 
 
反対に言葉がよく発達しているタイプだと、次から次へ話題が変わるかもしれません。
 
 
お母さんの方がついていけず、「ちょっと待って!」と中断させてしまいがちです。
 
 
言葉の発達がゆっくりのタイプにも、次々と話題が変わっていくお話が得意なタイプにも、会話のキャッチボールが上手にできるのはコミュニケーションの上で大切なことです。
 
 
オウム返しで子どもの話を聞くと、お母さんがお話を聞いているというのが子どもに伝わりやすいのです。
 
 
一旦子どもの言葉をすべて受けいれ、そのまま返すことで、子どもはお母さんが話を聞いてくれている!理解してくれている!と感じられます
 
 
子どもがお母さんが聞いてくれていると感じるとどんどん言葉が出てきます
 
 
さらに、子どもの想いを吐き出させるのと同時にコミュニケーションに必要な会話のキャッチボールをする練習にもなります。
 
 
この会話のキャッチボールから自分の気持ちに気が付くこともあるのです。
 
 
オウム返しで話を聞くこと、ぜひお試しくださいね!
 
 
 
 

◆「真剣に」話を聞く

 
 
お母さんがどんな態度で聞けば子どもは満足感を得られるでしょうか?
 
 
・否定しない
・指示しない(アドバイスしない)
・口を挟まない
・アイコンタクト
・適度なうなづき
 
 
こういった姿勢で聞くことが「真剣に聞いているよ」とお子さんに伝わります。
 
 
大切なのは他のことをしながらではなく、子どもの話を聞くことに集中することです。
 
 
また、気持ちを吐き出すには対面するより横並びの位置関係の方が話しやすいかもしれません。
 
 

◆「促す言葉」をはさむ

 
 
子どもの話に対して口をはさむのはNGですが、「全部言わせる」ことが満足感とスッキリ感につながります
 
 
ですから、どんどん話の先を促してあげてください。
 
 
「そうなんだね、それから?」
 
「そうだったんだね、他には?」
 
「そう思ったんだね、それで?」
 
 
子どもが言ったことを、そのまま認める⇒次へ促すを繰り返すだけでいいのです。
 
 
子どもがすべて話しきったら子どもの脳は整理されてスッキリ感を味わっているはずです。
 
 
子どもの気持ちに余裕が生まれれば、悩みは解決されていなくても、子どもが必要以上に悩んだり自信を失ったりすることは避けられます。
 
 
お母さんが話を聞いてくれたというだけで気持ちが落ち着くからです。
 
 
具体的な解決策を考えることは後回しにしてOK!
 
 
子どもが自分の気持ちを整理して、気持ちの余裕を作ることを優先しましょう!
 
 
時間があるからこそ、子どもが言いたいことが言えるまで待ったり、言いたいことを好きなだけ話させることが大切になります。
 
 
この冬休みが子どもの悩みにとことん向き合ってみてくださいね。
 
 
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執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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