給食が食べられない・嫌いは精神的につらい…発達障害の子に効果的な3つの給食対策

 

小学生の子どもに多い「給食が食べられない」「給食が嫌い」と言うお悩み。実は放っておくと、精神的にもつらく、行きしぶりや不登校につながることも少なくありません。そこで今回は発達障害・感覚過敏の子どもに効く、小学校の給食対策を伝授します。
 

【目次】

 

1.「子どもが給食を食べられない」と悩んでいませんか?

 
 
幼稚園や保育園とは違う点が多い小学校生活。
 
 
・時間割がきっちり決められている
 
・集団で一斉に行動する機会が多い
 
・これまで以上に身の回りのことは自分でやることが求められる
 
 
など、発達障害グレーゾーンの子どもにとってはつまずきポイントがたくさんありますよね。
 
 
そんな困りごとの中でも、特に小学校入学をきっかけに深刻化しやすい悩みがあります。
 
 
それは「給食が食べられない」と言う問題です。
 
 
ひと昔前のように「完食を無理強いする」と言うことはほとんどないと思いますが、学校や先生によって対応に差はあります。
 
 
例えば
 
 
・クラス全員が食べ終わるまで外で遊べないと言う決まりが設定されている
 
・片付けが終わらないので給食当番に文句を言われてしまう
 
・完食したクラスは表彰される制度がある
 
 
など、給食が食べられない子どもが精神的に大きなストレスを抱える場面に直面することもあり、「給食が嫌い」となってしまうことがあります
 
 
その結果、「学校に行きたくない!」と行きしぶりや不登校につながってしまうことも少なくないのです。
 
 
また、小学校時代に叱られたことがトラウマになり、成長した後も、
 
 
・食べることに恐怖心を抱くようになってしまった
 
・人と一緒に食事をすることができなくなる
 
 
などの症状で苦しんだり、極端な偏食が続くケースもあります。
 
 

 
 
「給食が食べられない」「嫌い」と言うのは「ワガママ」「努力不足」と捉えられてしまうことも多いですがそれは違います。
 
 
実は「時間内に食べきれない」「偏食が多い」と言う問題には、脳の特性が大きく関係しています。
 
 
だからこそ、周りの大人が本人の辛さを理解して、正しい対応をしてあげることが非常に重要なんです。
 
 
そこで今回は、苦手なことが多い発達障害の子どもに効く給食対策をお伝えします。
 
 
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2.発達障害の給食問題はなぜ起こる?

 
 
発達障害の子どもの「給食が食べられない」「嫌い」という問題には、脳の特性が大きく関係しています。今回は主な原因を3つお話しします。
 
 

◆感覚過敏

 
 
発達障害の子どもは偏食が多い傾向がありますが、その背景には感覚過敏があります。
 
 
感覚過敏とは、自閉症スペクトラム(ASD)タイプによく見られる特性の1つで、刺激に敏感に反応してしまうことです。
 
 
実は感覚過敏があると
 
 
・イチゴのつぶつぶした種が気持ち悪い
 
・コロッケなど揚げ物の衣が当たって痛い
 
・キノコなど表面がツルツルしたものがゴムのように感じる
 
 
など、私たちには想像がつかないような感覚に苦しんでいるのです。
 
 
発達障害の子どもの偏食はわがままではなく、生理的な問題です。そのため、無理強いするとさらに偏食が悪化してしまうことになるのです。
 
 

◆こだわりが強い

 
 
発達障害の子どもはこだわりが強いため、ルーティーンを好んだり、予想外のことが起きると不安からパニックを起こしてしまうことも多くあります。
 
 
そのために
 
 
・特定の色や食感の物しか食べられない
 
・食べたことがない物を口にすることができない
 
 
などと偏食が起こりやすいのです。
 
 

 
 

◆不注意傾向がある

 
 
発達障害の子どもは不注意な傾向があります。注意力が弱いと
 
 
・気が散りやすく1つのことに集中できない
 
・2つの作業を同時にこなすことができない
 
 
などの困りごとが出てきます。そのために、給食の時間では
 
 
・気が散ってなかなか食べ終わらない
 
・時間を気にしながら食べられない
 
・おしゃべりに夢中になって食べ終わらない
 
 
などの問題が出てくるのです。
 
 
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3.発達障害の子どもに効く3つの給食対策はコレ!

 
 
では、発達障害・感覚過敏の子どもに効果的な給食対策とは何でしょうか?
 
 
先ほどもお話ししたように、発達障害の子どもの「給食が食べられない」「給食が嫌い」という問題には感覚過敏が大きく関係しています。つまり、偏食は本人の努力でなんとかなるものではないのです。
 
 
ただし、感覚過敏は脳の発達が未熟なことが原因であるため、脳が発達してくると偏食も改善されてくる場合があります。
 
 
食べられない物が多いとお母さんはついつい焦ってしまいますよね。
 
 
しかし、大事なことは子どもに食事を好きになってもらうこと。
 
 
偏食をなんとかしようと必死になるよりも、「食べられなくても大丈夫」と安心させてあげたり、楽しくコミュニケーションを取りながら食事をすることで脳を発達させてあげることの方が効果的なんです。
 
 
そこで今回はおうちでできる、3つの給食対策をお伝えします。
 
 

◆①スモールステップで食べられる物を増やす

 
 
1つ目は、スモールステップで食べられる物を増やしてあげることです。
 
 
先ほどもお伝えしたように、発達障害の子どもの偏食には、こだわりや不安の強さが大きく関係しています。
 
 
ですから子どもが「どんな食感が苦手なのか?」「何に不安を感じているのか?」を理解して対応してあげると、食べられる物が少しずつ広がっていくんです。
 
 
例えば、同じ食材でも
 
 
・硬い物が苦手
 →すり下ろす、水分を含ませるなど柔らかくする
 
・柔らかい物が食べられない
 →焼く・揚げるなどでカリカリにする
 
 
というように、調理方法を工夫すれば食べられることも多くあります。
 
 
また、「何が入っているのかが分からなくて不安で食べられない」というタイプには、献立を使って食材を説明しておくと安心して食べられることがあります。
 
 
まずは子どもの特性を理解して、「食べられた!」という成功体験を少しずつ積んでいきましょう。
 
 

◆②時間内に食べる練習をする

 
 
2つ目にやってほしいことは時間内に食事を食べる練習をすることです。
 
 
だいたい小学校の給食の時間は20分くらいです。
 
 
時間内に給食を食べきれるようにするためには、お母さんの声かけで食事に集中する習慣をつけることと、成功体験を積ませることが必要になります。
 
 
そこでまず、食事のときに子どもが15分くらいで余裕で食べきれる量を出します。
 
 
そして食べているときは「おかず食べてるんだね」「もう半分も食べれたね!」など子どもができていることをそのまま伝えてあげてください。
 
 
食べ終わったら「もう食べれたの!小学校の給食は余裕だね!」などとしっかり褒めてあげてくださいね。
 
 
「でも少ない量を食べきれても給食対策にはならないんじゃないの?」と疑問に思われる方もいるかもしれません。
 
 
量に関しては、食べる前に自分で量を減らすことができる場合が多いです。
 
 
先生に配慮をお願いしたり、「多かったら減らすことができるから大丈夫だよ」と伝えることで子どもを安心させてあげてくださいね。
 
 
また、完食することに慣れてきたら、お母さんが意識的に話しかけて「会話をしながら食事をする練習」も行っていきましょう。
 
 

◆③小学校の先生に伝える

 
 
3つ目にやってほしいことは、小学校の先生に偏食についてきちんと伝えておくということです。
 
 
先生も大人数を1人で見なければいけないですし、いきなり苦情として言うと協力が得にくくなります。
 
 
ここで大事なのは
 
 
・あくまでも「お願い」として伝えること
 
・具体的にどう言う対応をして欲しいか伝えること
 
 
の2つです。口頭で説明するだけではなく、
 
 
・感覚過敏が原因で苦手な食べ物が多い
 
・完食することを強制しないでほしい
 
・苦手な食べ物は口に入れられただけでも褒めてもらえると嬉しい
 
 
などと書面に書いて渡すと先生に伝わりやすくなりますよ。
 
 

 
 
いかがでしたか?発達障害グレーゾーンの子どもの「給食が食べられない」問題で大事なポイントは
 
 
・子どもの成長を見守りながら、食べる楽しさを大事にしてあげること
 
・お母さんのコミュニケーションで脳を発達させてあげること
 
 
です。
 
 
偏食の問題も、食べる量も成長と共にだんだん変わっていきます。
 
 
お母さんの適切な対応で給食問題を解消して、子どもが楽しい小学校生活を送れるようにしてあげてくださいね。
 
 
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執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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