発達障害・グレーゾーンの子どもは、学校で人一倍苦労していることが多いですよね。いろんなストレスを抱えてしんどいお子さんが、「学校に行きたくない」という前に、お母さんにぜひ使ってほしい〇〇のテクニックがあるんです。 |
【目次】
1.「学校に行きたくない」ほどではないストレスをあなどるなかれ!
2.子どもがお母さんに気持ちを話すことの大切さ
3.〇〇のテクニックで子どもの心の扉を開こう!
4.「聴く」テクニックがはぐぐむ親子の信頼関係
1.「学校に行きたくない」ほどではないストレスをあなどるなかれ!
2学期は学校への行きしぶりが増える時期です。
発達障害・グレーゾーンの子どもは、学校特有の集団行動や管理体制の中で過ごすことに普通以上に敏感にストレスや苦痛を感じやすく、1学期の間、学校で人一倍苦労した子が多かったのではないでしょうか。
・じっと授業を聞いていないといけない
・友達関係がうまくいかない
・授業がわからない
こういったストレスを何とか乗り切ってやっと安らぎの夏休みを過ごしていたのに、またあのストレスあふれる場所に行かなければならない…。
こう考えただけで、子どもたちの心は不安でいっぱいになるのです。
怖がりな我が娘の場合は、
ドッヂボールで当てられて痛かったこと、発表したのに拍手があまりもらえなかったこと、先生から注意されたことなども、ストレスに感じて引きずっていました。
夏休みが終わりに近づくと、学校に行きたくない気持ち、外で頑張ったけどうまくいかなかったこと、不安な気持ちを話してくれるお子さんも多いのではないでしょうか。
そんなとき、あなたはお子さんに対してどのように答えていますか?
・イヤなことがあっても弱音を吐かずにがんばろう
・あなたが甘えているんじゃないの?
・イヤなときもあるよ。でもきっと2学期はいいことがあるかもしれないからがんばろう
こんなふうに答えていたとしたら要注意!
あなたのお子さんはますますストレスをためてしまい、お母さんが学校への行きしぶりの原因を作ってしまう結果となる可能性があるのです。
2.子どもがお母さんに気持ちを話すことの大切さ
子どもが学校で傷ついたこと、辛かったこと、悔しかったことをお母さんに話すのはなぜでしょうか?
それは、お母さんに話すことで自分の感じるストレスを和らげようとしているのです。
「甘えているんじゃないの?」や「がんばって」という言葉は、すでに学校で頑張って、心も体もすり切れていた子どもにとっては、さらに頑張ることを強制することになります。
「お母さんは自分の気持ちを分かってくれない」
と感じた子どもは口をつぐみ、ストレスを発散するはけ口をなくしてしまいます。
子どもがお母さんに心を閉ざしてしまったら、他に心を開く場所を見つけることはとても難しいでしょう。
お母さんが子どもの気持ちを受け止められる存在になることは、とても大切なことなのです。
では、どうすれば子どもが安心して気持ちを話せるようになるのでしょうか?
実は、お母さんがあるテクニックを手に入れて、心を開くことばを使えるようになると、子どもとの信頼関係がグッとアップして、気持ちを話せる環境が整うんです!
3.〇〇のテクニックで子どもの心の扉を開こう!
心を開くことばを使うためにまず大切なことは、「聴く」ということです。
「聞く」ではなく、「聴く」です。
「聴く」は、注意深く、積極的に耳を傾けることを言います。
「傾聴(けいちょう)」と表現してもいいですね。
子どもの発することばそのものを聴くことはもちろんですが、表情や声やしぐさの観察も含めて、子どもがどんな気持ちでいるかを感じ取ることです。
このときに心に留めておいてほしいことは、
「傷つく基準は子どもによって違う」ということです。
大人の基準で、これくらいで傷つくなんて…というのは一方的な偏見です。
うわべだけで聞くのでなく、お子さんと向き合って、心で聴いてあげてほしいのです。
すると、自然と共感のことばが出ます。
・そうかぁ、その気持ちわかるよ
・〇〇だったんだね、それは大変だったね
・なるほどねぇ
・よく話してくれたね、ありがとう
このとき、決してアドバイスを急がないようにしましょう。
親は子どもを思ってつい、大人目線でアドバイスや意見を言いたくなりますが、そこはぐっと飲みこんで「聴く」ことに集中することがポイントです。
4.「聴く」テクニックがはぐぐむ親子の信頼関係
こうしてじっくり話を聴いていくと、お子さんは、少しずつ自分自身で心の整理をつけ、解決策を見つけていけるようになります。
お母さんに聴いてもらえ、理解してもらえたことで、夏休み明けに学校で頑張れるエネルギーになります。
学校で苦労の多い発達障害・グレーゾーンの子どもたち。お母さんに愚痴をぶつけてくるのは、お母さんを信頼しているからです。
正しく「聴く」ことで、行きしぶりや不登校につながる可能性を減らすこともできます。
外でつらいことがあってもそれを乗り越えられる強さというのは、最終的に、どんな自分も受け入れてくれるという安心感や心の拠りどころがあって初めてはぐくまれるものです。
だから、どんなささいなことであっても、子ども自身の感じ方自体を否定することなく、心の声に耳をすませてください。
「聴く」テクニックを手に入れて、お子さんの心を、お母さんへの信頼と安心でぜひ満たしてあげてくださいね!
執筆者:水原沙和子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)