肌のかゆみは子どもにとってとても辛いもの。かゆみは肌だけに原因があるのではありません。心や脳の働きをみていくと子どものかゆみを解消する対策がみつかりました。ネガティブな感情が強い子どもの辛い痒みをお母さんの力で乗り越える方法をお伝えします! |
【目次】
1.子どものかゆみはお母さんもストレス⁈
2.小さな頃からかゆみとの戦い
3.かゆみの原因はストレス?脳の働きに解決のヒントがあります
4.お医者さんにも解決できないかゆみ対策法はこちら!
◆毎日のスキンケアを念入りに
◆ネガティブな気持ちに共感し、言葉に出す
◆イヤなことから気を逸らす
1.子どものかゆみはお母さんもストレス⁈
暑い夏が続いていますね。
暑くて汗をかいた子どもたちが「お母さんかゆい〜」と言って、汗を拭いてあげたりシャワーで汗を流したりしてスキンケアをしてあげるお母さんも多いと思います。
子ども達の中には、気温や外部の刺激により体がかゆくなるだけでなく、色んな気持ちの変化に反応して頻繁にかゆくなってしまう子もいます。
思い当たるお母さんいませんか?
一旦かゆくなりはじめると、なかなか治らず、勉強にも集中できないし、撫でてあげたりたたいてあげたりするのも大変ではないですか?
今回は、しょっちゅうかゆくて辛い子どもに向き合うお母さんが楽になれる方法をお伝えします!
2.小さな頃からかゆみとの戦い
我が家のギフテッドで自閉症スペクトラム(ASD)傾向もある長男は、小さな頃から痛みやかゆみを訴えることが多くありました。
幼稚園の頃までは、たくさん動いたわけでもないのに足やお腹が痛いと泣いたり、蕁麻疹が出てかゆくなったりすることが頻繁にありました。
成長とともに、痛みを訴えることはなくなっていきましたが、それでもかゆみの訴えだけはなかなか減りませんでした。
一旦かゆくなると、どんどん掻いてしまい血が出てしまうこともありました。
「血が出ちゃうからやさしく掻くんだよ」と言うと、「お母さん掻いて〜」と頼んでくるようになりました。
「いいよ〜」と言って優しく擦るように掻いてあげるのですが、なかなかかゆみが治らないため、何分も、何十分も掻き続けてあげなければならない状態で、家事や下の子の世話ができなくなるということもありました。
冷やしてあげたり、痒み止めを塗ってあげたりしてもすぐにぶり返し、あまり効果はみられませんでした。
そんな状態が小学校高学年になっても続き、「私はいつまでこの子のことを掻いてあげなければならないの?」と焦ってしまいました。
「自分で掻いていいんだよ!」と自分でなんとかしてもらおうと促しても、やりたがらないことが多かったのです。
息子がかゆいと訴えるのは、こんな時でした。
・勉強をやっているとき
・勉強が終わったとき
・勉強以外でも何かわからないことがあるとき
・不安なとき
・疲れたとき
これらのことをしているとき、息子は「かゆい〜かゆい〜」と言うものの、「勉強が嫌だ」とか「辛いことがあった」とか言うことはあまりありませんでした。
3.かゆみの原因はストレス?脳の働きに解決のヒントがあります
息子のような、子どものかゆみが起きる原因はストレスです。
勉強が楽しくなくてイライラ…
不安なことがあってドキドキ…
疲れてしまって「あ〜あれ嫌だったなぁ」と振り返っているときの気持ち。
ネガティブな気持ちを心に抱えてしまうことで、かゆみが起きます。
なぜストレスがかかるとかゆくなるのでしょう?
それは、皮膚感覚と感情は同じ脳のエリアを使っているからなんです。
イヤなことが起きたとき、言葉で伝えたりイヤな気持ちをコントロールできずに自分の中にためこんでしまうと、その感情が神経にも伝わりかゆみが起こるのです。
特に、ASD傾向のある子はうまく自分の言葉で気持ちを表現することが苦手です。
更に、小さな頃から感覚過敏がある場合、お母さんにギュッとハグされたり撫でてもらったりして気持ちが落ち着く経験ができていないこともあります。
ネガティブな感情のやり場がなく、体に現れてくるんですね。
ストレスはネガティブなことだけではありません。
楽しすぎて興奮したり、ワクワクしすぎて緊張したり、そんな一見ポジティブな感情も刺激の一種でストレスになることもあります。
4.お医者さんに聞いても解決できないかゆみ対策法はこちら!
ストレスによってかゆくて辛い場合の対策をお伝えしていきます!
◆毎日のスキンケアを念入りに
基本的なことですが、肌自体の状態を整えておくことはとても大事です。肌のもともとの状態が荒れているとかゆみはひどくなってしまいます。
なるべくバランスのとれた食事をし、正しく保湿剤を使い、場合によってはかゆみ止めのお薬をお医者さんに出してもらうといいですね。
おさまらないかゆみは本当に辛いもの。
我が家の息子も小さな頃から乾燥肌だったので病院で処方してもらった保湿剤を使用していたのですが、使用するタイミングを間違えていたことが判明!
お風呂上がりすぐのほてった肌に塗っていたのですが、血行を促進するタイプのものだったため、ほてりが治ってから塗ったほうがいいいと聞き、使うタイミングを変えたところ暑さによるかゆみは改善することができました。
◆ネガティブな気持ちに共感し、言葉に出す
これは、イライラしたり、うつうつとしたり、イヤだな〜と思ったりと、ネガティブな気持ちが湧いてきてかゆみが出てくるときに対する対策になります。
「うまくいかなくてイライラするよね」
「色々と考えちゃって不安だよね」
「難しくてイヤになっちゃうかな」
等と、子どもの抱えていそうな気持ちをお母さんが代弁してあげましょう。
決して、「イライラしてないで、さっさとやっちゃいなよ」と、感情を無視して行動させようとしないでください。
ネガティブな感情を子どもが自覚して、お母さんに受け止めてもらえることで安心できるようになると、かゆみに意識が向きにくくなりますよ。
◆イヤなことから気を逸らす
苦手なことを無理矢理やろうとするのではなく、苦手なことを楽しくできるようにお母さんはサポートしてあげましょう。
苦手な計算問題でイライラしてかゆいときは、
・キャラクターのドリルを使う
・1問解くごとにおやつなどのご褒美をあげる
・机に向かってやることを強制せずに立ちながら飛び跳ねながらやってもOKとする
など、楽しくできるようにしてあげましょう。
また、ガラッと場面を変えて好きな遊びをしてからもう一度チャレンジしても良いと思います。
ネガティブなことに集中しすぎないようにするトレーニングもあります。
イヤな気持ちが沸き起こってかゆみが出ているとき、子どもはイヤな感情に集中してしまっている状態なのです。
その集中を本来のありのままの自分に集中させるためのトレーニングとして瞑想法がありますが、かゆくて辛い時にいきなりやることは難しいので、普段の生活から子どもと一緒に取り入れていくことがオススメです。
体の力を抜いて、ゆったりと呼吸をし、呼吸に集中します。
これは慣れるまで大人でも難しいものです。まして、子どもにとってはじっとしているのは難しいし、呼吸に集中するってどういうこと?と混乱してしまいます。
そこで、子どもの瞑想練習としてメンタルカウントというものがあります。
お母さんと一緒に1から20、心の中で数える練習です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ゆっくりと落ち着いて20まで数えられるようになると、ネガティブなことばかりに集中してしまう傾向が改善していきますよ!
暑い夏は、暑さが苦手な子にとっては暑いだけでも辛いことかもしれません。
お母さんの優しさは子どもが感じているストレスを和らげてあげる効果があります。是非、優しい共感の言葉と楽しい遊びやトレーニングで子どものネガティブな気持ちが気にならないメンタルを作ってあげたいですね!
瞑想する前の練習として呼吸法のトレーニングもオススメです!
勉強ストレスの子どもには遊びから学びにつなげる方法を取り入れましょう。
子どもの脳を成長させて体調も良くなる方法をお伝えしています!
執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)