当たり前のことができない!発達障害中学生の過干渉を手放す親の対応

 

当たり前のことができない中学生の原因は親の過干渉にあります!先回りの指示出しは暴言暴力が悪化します。過保護な対応が親子の関係を修復し子どもの自立を促す親の対応をお伝えします。

 

 

【目次】

1.なぜ発達障害中学生は当たり前のことができないのか⁉
2.先回りの指示出しは過干渉!子どもの暴言暴力が悪化する
3.過保護な対応が親子関係を修復の秘訣!

 

1.なぜ発達障害中学生は当たり前のことができないのか⁉

 
 
当り前のことができない原因として、発達障害が考えられます。
 
発達障害は生まれつきの脳の特性が原因で、人によって症状はさまざまです。
 
例えば…
 
●授業や会話などに集中し続けることができない
●気が散りやすい
●忘れ物が多い
●人の話を聞いていない
●じっとしていることができない
●落ち着きがない
●突発的な言葉や行動が多い
●時間管理ができない
 
などの特徴があります。
 
 
これらの特徴は、子どもの努力不足と捉えられてしまいがちですが、それは大きな間違いです。
 
 
子どもが低年齢の場合は、ちょっとヤンチャでおっちょこちょいな子ぐらいの認識です。
 
 
しかし、小学校の3~4年生になると通常発達の子どもとの違いはハッキリしてきます。
 
 
なぜなら、周りの子どもが心身ともに成長し、分別がつけるようになってくるのに対し、発達障害の子どもは一斉指示は入らないからです。
 
 
つまり発達障害の特性が際立ってくるのです。
 
 
親にとしては、できて当たり前のことが目の前にいるわが子が、当たり前のことができていない!
 
 
「なんとかできるようにしなくちゃ!」
 
 
って必死になるので、口うるさく指示出しばかりになってしまうのです。
 
 
素直にいうことを聞いてくれれば、親にとっていい子にみえますが、それは違いますよ。
 
 
大人になっても指示がないと動けない人になってしまう可能性があるので要注意です。
 
 
ですが、中学生になっても当たり前のことができないでいると、学校や家庭で叱られ続け、自己肯定感は低下していく一方!
 
 
さらに、思春期になると、脳のホルモンバランスが崩れキレやすい脳となり、暴言や暴力などの二次障害に発展してしまうこともあるのです。
 
 
 
 
でも、大丈夫です!
 
 
脳の発達が緩やかなだけで、その子どもに合った脳の成長を加速させる方法があるのです!
 
 
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2.先回りの指示出しは過干渉!子どもの暴言暴力が悪化する

 
 
私は、ワーキングマザーで注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の長男、中学2年生と小学3年生の息子がいます。
 
 
長男の発達の特性については、幼少のころから理解していたつもりでした。
 
 
「環境の変化に気を付けましょう」という医師からのアドバイスを受けて、私はなるべく先回りした声かけや対応をしていました。
 
 
朝起きられない長男を起こしてあげたり、学校の準備が進まないときは「早く!」と声をかけたり、
 
 
食べた食器を片づけないとき、宿題をやらないときは「やらなきゃダメでしょ」と諭したり…
 
 
私からするとどれも「やって当たり前!」ですが自分のことなのになかなか行動しない長男にいつもイライラしていました。
 
 
すると長男は自分で動くどころか、「うるせークソババア!」暴言やテレビのリモコンや弟にあたる暴力ひどくなり、さらには登校しぶりまでみられるようになってしまいました。
 
 
子どもが荒れるのは思春期でホルモンバランスの崩れもあるから仕方ないのかなと思いながらも、長男の将来が不安で居ても立ってもいられませんでした。
 
 
なぜ息子の行動がうまくいかないのか?発達科学コミュニケーションで学びを深めていくうちに、過干渉が暴言暴力の原因だと気づきました。
 
 
過干渉とは、親が子どもを自分の意思に過度に従わせようとすることで、結果として子どもの意思や判断を極端に制限してしまう関わり方のことです。
 
 
過干渉で育てられた子は、のちのち社会に出てからいい子症候群や他人本位、相手を支配しようとするなどさまざまな問題を抱えるケースが多くなります。
 
 
 
 
私は、長男のため良かれと思って声かけをしていたので、ちっとも自分が過干渉だと気付いていませんでした。
 
 
なぜなら発達凸凹の長男は、忘れっぽかったり切り替えが下手なので、親のサポート(過保護)が不可欠だったからです。
 
 
ですが、私が長男がやるべきだと思っていた「当たり前のこと」は私がやらせたいだけで、長男が望んだことではなかったんです。
 
 
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3.過保護な対応が親子関係を修復の秘訣!

 
 
私は少しずつ先回りの指示出し=過干渉を手放し、長男にどうしてほしいのか確認をし、過保護対応をすることにしました。
 
 
まずは時間割を長男がやりやすくするため、各教科毎にファイリングし、前夜に準備するように声をかけるようにしました。
 
 
しかし、ある日ゲームを中断できず夜に時間割の準備しなかったため、朝から慌ただしくなってしまい、
 
 
「俺だっていろいろやって頑張っているのに、疲れていていきなり全部やれっていわれてもできないんだよ!」
 
 
「起きるのだって大変なんだよ!」と長男が怒り出しました。
 
 
一般的には中学生になるとこれぐらいできても当たり前ということがたくさんありますが、学校の準備や宿題をやることなど長男には難しかったようです。
 
 
時間割をすることは常識では過干渉と言われていますが、そのときの長男の本心は手伝ってほしかったのです。
 
 
そこで、長男の気持ちに寄り添いその日の体調や状況で準備していくことにしました。
 
 
自分でできるときはやる、どうしてもしんどいときは自分でやらなくてもOKとし、「やってくれたらいいな、できるようになったらいいな」の段階に下げることにしました
 
 
すると、暴言ではなく、「(時間割)できるよ。自分でやる。」「悪いけどちょっと手伝って。」と自分の気持ちを言葉にして伝えてくれるようになりました。
 
 
行動するかどうかは長男次第!
 
 
過干渉かどうかの答えは子どもの気持ちの中にあったのです。
 
 
世間の常識や正しいことが、今のわが子にできていなくても、子どものできる力を信じて、わが子のペースで挑戦していくことが大切ですね。
 
 
子どもが動き始めた考動を認めて、今できているところを認める」ということから始めてみましょう。
 
 
 
 
発コミュで子どもの気持ちに寄り添いながら過干渉を手放していきませんか?
 
 
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執筆者:神田久美子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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