新学期を乗り越え大型連休が過ぎると、子どもは頑張ってきた疲れが出てきてうつ状態や不登校に陥りやすい時期です。子どものSOSサインを見つけたら様子を見ていて大丈夫かな?と思わずにお母さんができる対処法でケアしてください! |
【目次】
1.子どものSOSに気付いてる?
2.子どものSOSに気づいたら
①子どもを肯定する
②朝起きたら部屋を明るくする
③運動する
④バランスよく栄養をとる
4.ピンチな子どもを救うお母さんができるケア
3.こどもの安全基地
1.子どものSOSに気付いてる?
大型連休が開けてしばらくすると、心身の不調を訴える子どもが増え、不登校の数も増えやすいです。
新学期の新しい環境からの疲れが出る時期であるととともに、今年はコロナウイルスの更なる感染拡大も起きています。発達に特性がある子ども達は学校生活でストレスを溜めやすく、そのストレスは家庭の中でSOSのサインとして出てきます。
SOSサインとはどのようなものでしょうか?
◆体調のSOS
夜眠れない
朝起きられない
食欲がない
頭痛や腹痛がある
◆行動のSOS
学校に行きたがらない
友達と遊ばない
同じ動作や行動を何度も繰り返すようになった
暴言が増えた
暴力的になった
暴言暴力がSOS?と思ったらこちらをご覧ください。
◆自分を傷つける行動や言葉でのSOS
髪の毛を抜く
爪を噛む
「生まれてこなければよかった」と言う
「消えたい、いなくなりたい」等と言う
子どもは言葉で自分の苦しさを上手く伝えられないため、些細なクセから生死に関わることまで、SOSは様々な言動に現れてくるのです。
2.子どものSOSに気づいたら
我が家の息子は小学4年生のときに不登校になりました。
息子に不調がみられ始めたのは不登校になる1ヶ月前頃からでした。一日に何度も腹痛を訴えたり、夜中に頻繁に目が覚めたり、食欲がなくなりおやつばかり食べたがったり、不安な気持ちを口に出したりするようになりました。
この時点で病院受診やスクールカウンセラー等に相談すればよかったなと思います。心配しつつも他機関へ相談することなく、あまり無理をさせないように様子をみていました。
その後本格的な不登校となり、学校や私からの登校刺激により精神的にも不安定が増して身体的にも行動的にも症状が本格的になりました。
「生きているのが辛い…でも死ぬのも怖い」と、人生を悲観する言葉を発したこともありました。
その後児童精神科を受診しましたが、主治医からは「無理はしないように。薬は出す程ではなさそうなので好きなことをして過ごすといいですよ。」と言われました。
「無理をさせないようにする」だけでは不安で、もっと自分にできることをしたいと考えた私は息子を元気にしたい一心で色々と自分でリサーチしました。
今回は、子どものSOSサインを受け止め、効果のあった方法をお伝えしていきますね!
3.ピンチな子どもを救うお母さんができるケア
◆①子どもを肯定する
子どもの発するSOSへのお母さんができる対処法として、簡単で効果的なのが子どものことを肯定するということです。
・朝起きてきたら「おはよう!よく起きたね」
・ご飯を少しでも食べれたら「ご飯食べてくれて嬉しいよ」
・ゲームをしていたら「面白そうだね!順調にいってる?」
などと、子どもが行動したことをひたすら肯定して伝えてあげます。褒めるのではなくていいんです。ただ実況中継するだけでも大丈夫。
日常の大したことがないと思える行動でもお母さんが認めてくれることで、安心感が生まれ、自分に自信が持てるようになっていきます。
気をつけたいのは、子どもが「生きていても仕方ない…」等と自分の命を否定するような発言をしたとき。
お母さんにとっては大事な子どもがそんな発言をするのはとてもショックですが、その強い想いから「そんなこと言わないの!」と子どもの発言を否定してはいけません。
自分の悩みも否定されてしまったと子どもが思ってしまう場合があります。
子どもの想いを肯定し受け止め、
「そんな風に思うほど辛いんだね。話してくれてありがとう。お母さんはあなたのことが大切でいなくなってほしくなんかないよ!」
と、子どもの存在が大事であり心配していると伝えることが必要です。
◆②朝起きたら部屋を明るくする
朝になかなか起きられない場合、朝起きたら日光の光を浴びると良いですよ。光を浴びることで体内時計がリセットされて夜眠りやすくなります。
朝は起こすといつも辛そう…という場合は、子どもがいつも起き上がる30分前ぐらいに、寝室のカーテンを開けてしまってもOK。
目を閉じていても網膜から光刺激は入るので、眠っている間にもホルモン分泌がゆるやかに活性化していきます。そうすると、次第に目覚めていきます。
もしも、昼夜逆転してしまっている場合、朝早くに光を浴びることは逆効果になる場合がありますので注意が必要です。こちらの記事を参考にしてみてください。
◆③運動する
朝は学校のことを考えて憂鬱になり運動どころではない!というお子さんがほとんどではないでしょうか。
しかし、実は、定期的な運動は心の安定にとっても効果的なのです!
子どもの気持ちが落ち着いている時間帯で大丈夫です。30分程度できそうな運動はありますか?
我が家では、テレビを見ながらバランスボールを跳ねたり、ガムを噛んだり、家の中で鬼ごっこをしたりと子どもが楽しめるものを取り入れて運動する機会を取り入れていきました。
また、呼吸も運動の一部です。小さな子どもには少し難しいかもしれませんが、呼吸法を日常に取り入れるといいですよ。
鼻から息を吸って、お腹に空気をためてから、鼻から息を吐き出します。ゆっくり呼吸することを意識します。最初は「鼻でゆっくり息を吸って〜吐いて〜」とお母さんが誘導してあげてください。
規則的な呼吸を身に付けることで自律神経が整い気持ちも落ち着いていきます。息子は自律神経測定アプリを使い、視覚で自分の呼吸リズムを確認しながら毎日1〜2分程度呼吸することを習慣にしています。
「自律神経」や「呼吸法」と検索するといろいろなアプリがあるので、お子さんと楽しくできそうな物を探してみるのもいいですよ。
◆④バランスよく栄養をとる
発達障害やグレーゾーンの子どもは感覚過敏であることも多いです。元々あった感覚過敏がひどくなり食事が偏ってしまったり、食欲自体がなくてご飯が全然食べられない…ということもあるかもしれません。
気分が憂鬱だと子どもが大好きなお菓子やスイーツ系のデザート等を食べさせてあげて、元気にしてあげたいと思ってしまいがちですが、甘いものの食べ過ぎは要注意です。
血糖値が乱れてしまい、「だるい」「疲れた」「動けない」といった症状がより強くなってしまうこともあります。
我が家では、「甘いもの禁止」は子どももストレスが溜まるのでほどほどにし、量を加減するなどしていました。バナナやチーズを食事やおやつとして取り入れたり、お肉やお魚をしっかり食べられるおかずを作ったりしていました。
野菜は、味覚や臭覚の過敏でほとんど食べられなくなった時期があったので、無理強いせずにサプリメントで栄養を補うようにしました。
4.子どもの安全基地
家庭でできる対策をしていくことで、我が家の息子の心は安定していきました。
心が落ち着いてくると、笑顔が増え、楽しいことや興味のあることを教えてくれるようになり、勉強したり、外出などにも参加できるようになっていきました。
ときどき、過去のフラッシュバックがあったりして「危ないな、気持ちが落ちるな」というときでも意識して対策を強化することでひどく落ち込むことが防げているなと感じています。
学校の課題や対人関係で悩む子ども達にとって、お母さんがどっしりと明るく家庭で接してくれることが1番の安心となります。
お母さんは、子どもが学校へ行けなかったり、勉強がスムーズに行かなかったり等、子どものSOSを感じても頑張らせた方がいいんじゃないかと迷うこともあると思います。
しかし、数日、数ヶ月、数年学校に行けないといういうことに問題を感じ、子どもの心が壊れてしまったり本当に命の危険を感じるような事態になってしまうことは絶対に避けてほしいのです。
一番身近なお母さんが子どもの安全基地になりましょう。
お母さん自身も今回お伝えした方法で心と体を整えると、子どものケアが楽しくできるようになりますよ!
SOSを出している子どもがお母さんのケアでグングン元気になるメソッドがまだまだあります!
執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)