「宿題しなさい」
「片付けなさい」
「お風呂入りなさい」
「ごはん一緒に食べなさい」
毎日毎日、同じことを言っている。
なのに、何度言っても変わらない。
最後にはこちらが疲れ果てて、また自己嫌悪。
そんなふうに感じているママへ。
今、必要なのは
「何度も強く言うこと」ではありません。
この子に届く形で伝えられるようになることです。
発達凸凹の子の中には、
言葉で何度も言われるほど、頭の中がいっぱいになってしまう子がいます。
「今、何をするのか」
「どこまでやれば終わりなのか」
「何から始めればいいのか」
それが頭の中で整理できず、動けないまま
怒られた記憶だけが積み重なっていく。
すると、やれることも
やらない子になっていきます。
さらに、学校や友達関係でも、
嫌なことをされた時に
言葉で伝えることを諦めてしまったり
手が出てしまったりする。
これは、性格が悪いからでも
乱暴な子だからでもありません。
脳の育ちに
アンバランスさがあるだけ。
ゆっくり育っている場所があるだけなのです。
このように
何度言っても動かないタイプは
実は、目で見て動く方が得意だったりします。
目で見て覚えるのが得意な子は、
人間関係も、言葉で教えられるより
見て体得していく子が多いということです。
「どんな友達が本当の友達なのか」
「どんな関係が心地よい関係なのか」
「自分を大切にしてくれる人は、どんな関わり方をしてくれるのか」
これは、言葉で説明されただけでは
なかなか身につきません。
子どもは、いちばん身近な家庭の中で、人との関わり方を見て覚えていきます。
自分の話を最後まで聞いてもらう。
否定されずに受け止めてもらう。
困った時に助けを求めてもいいと知る。
失敗しても見捨てられない安心を体験する。
この積み重ねが、
「人と心地よくつながるって、こういうことなんだ」
という人間関係のモデルになります。
逆に言えば、
家庭の中で安心して分かり合う経験が少ないと、外の世界でも、どんな関係が安心なのかがわかりにくい。
だから、距離感が近すぎる相手に流されてしまったり、
本当は苦しい関係なのに離れられなかったり、
我慢することが友達でいることだと思ってしまうことがあります。
実は、わが家もかつてはそうでした。
人が大好きな長女は、
中学時代から彼氏さんができました。
けれど、発コミュを学ぶ前、
親子関係がうまくいっていなかった頃の私は、その関係を見ていて、正直とても不安でした。
この子は本当に大切にされているのかな。
相手の都合に合わせすぎていないかな。
このまま傷つくことにならないかな。
そう、不安になるような相手だったから。
けれど、発コミュを学び、
親子関係が整い、長女と分かり合えるようになっていくと、長女自身の人間関係も変わっていきました。
今の彼氏さんは、
長女のいいところも、弱いところも、
全部ひっくるめて見てくれているのが伝わってくる人です。
誕生日プレゼントひとつ見ても、
「わかってるね!!!」と思う。
長女が何を大切にしていて、
何に喜び、どんな世界が好きなのか。
ちゃんと見てくれているのがわかるんです。
私はその時、強く感じました。
親子関係が整うということは、
ただ家の中が平和になるだけではない。
子どもが
「私は大切にされていい存在なんだ」
「私をちゃんと見てくれる人と一緒にいていいんだ」
と体得していくことなんだと。
だから、友達関係が心配な子にこそ、
まず家庭の中で安心のモデルを作ってあげたいのです。
「本当の友達ってこういうものだよ」と
言葉で教え込むのではなく、
ママがこの子の話を聞く。
気持ちを受け止める。
できているところを見つける。
困った時に一緒に整理する。
その関わりそのものが、
この子にとっての人間関係の教科書になります。
そして、目で見て習得する子は、
その空気をちゃんと見ています。
ママがどんな表情で聞いてくれるか。
どんな声で受け止めてくれるか。
失敗した時に、責めるのか、立て直してくれるのか。
全部、見て学んでいます。
だからこそ、ママの関わりで育っていくんです。
何度言っても動かない子は、
何も考えていない子ではありません。
どう動けばいいかが見えないだけ。
どう言えばいいかがわからないだけ。
気持ちが先にあふれてしまうだけ。
だから、関わり方を変えた時、
未来は大きく変わります。
同じことを365日言い続ける毎日から、
「言わなくても動けたね」
「気持ちを伝えられたね」
「切り替えが早かったね」
そうやって、幸せを見つける力を育む毎日へ。
一番身近なママだからこそ、
自分を大切にしてくれる人を選べる人生を、我が子にプレゼントできます。


