発達障害の子どもに何度言っても、怒っても動いてくれない…と悩んでいませんか?毎日怒ってばかりだとママも疲れてしまうし、怒られてばかりでは子どもの自己肯定感を低くしてしまいます。この記事では、簡単な肯定の声掛けで、怒ってばかりの子育てから抜け出せた方法をお伝えします。
1.何度も指示だししても怒っても動かない子どもに疲れる毎日…
私には自閉スペクトラム症(ASD)・注意欠陥多動性障害(ADHD)の息子がいます。
保育園の頃は、周りのお友達より自分でやることが少ないなぁ、うちの子も早く自分でできるようになればいいのに…と思いながらも、甘えているのだろうと親の私が手伝ったりしていました。
毎日の着替えや歯磨き、お風呂など、日常のことは大きくなればできるだろうと思っていました。
小学生にもなり自分でできるようにはなりましたが、何度言っても目に入る物が気になってちっとも動かない…というのは変わりませんでした。
息子のADHDの特性だから仕方がないのかなと思いながらも、怒ってばかりの子育てに、ずっとこんな毎日を過ごしていかなくちゃいけないのかと、疲れて悩む毎日でした。
2.怒ってばかりの私、怒られてばかりの子ども…こんな子育てでいいはずがない!
褒める子育てがいいとはわかっていても、こんな毎日では褒めることさえできない。
怒って、怒られてばかりの毎日は、私にも息子にも絶対良くないだろう。
だけど、思い通りに動かない息子に怒るしかない自分、
イライラして見守ることが出来ない自分、
怒ってしまった自分に、
毎晩、自己嫌悪に陥っていました。
一人でどうしていいかわからず悩んでいました。
3.こんな声掛けで動くのかと驚いた肯定の声掛けとの出会い
既に、母子登校も経験し、ASD・ADHDの診断がおりていた息子に何かできることはないか、
以前からネット検索をして気になっていた声かけだけでみるみる子供が変わるという発達科学コミュニケーション。
このままでは何も変わらない。
変えたいなら動かなきゃと思い、受講してみようと決意しました。
基礎講座では、さっそく肯定の声かけを学びました。
肯定の声かけの中には、いくつものテクニックがあることを知りました。
それまで肯定の声かけは、できた時、頑張った時に「すごいね!」「できたね!」と声かけをすることだけだと思っていた私は、こんなにも褒める方法はあるのかと驚きました。
4.実況中継するだけで、子どもが動く穏やかな子育て
肯定の声かけのテクニックがいくつもあったので、まずは自分が一番やりやすいと思った「気づいていると知らせる【実況中継】」のテクニックを試してみることにしました。
「ご飯食べてるね」
「パジャマ脱げたね」
「パンツ履いてるね」
「身体拭いてるね」
日常の色々な場面を実況中継しました。
息子はママが見ていてくれるとわかって、うれしそうにしていました。
そして、行動が止まる度に実況中継をすることで、他のことで気を取られてしまっていても、「あっ、今着替えてるんだった!」と自分で気付いて、動き出すようになりました。
今までは、
「まだ着替えてないの?」
「さっきから何回も言ってるでしょ!」
「早くしなさい!」
と、指示出しや怒ることでしか気付かせることができなかったので、怒ることが一気に少なくなり、息子も私も穏やかに過ごせるようになりました。
もちろん、イライラしてしまい上手くいかない時もありますが、そんな時は無理にやらせようとせず、大人だってやりたくない時もあるよなぁと思うようにして手伝ってあげたり、
なるべく怒らないように工夫して過ごしています。
これからも、息子に合った声かけを見つけて、少しでも穏やかな毎日を過ごしていけるようにしていきたいと思います。
執筆者:いりやま あみ
発達科学コミュニケーション リサーチャー