食べるのが遅い、発達凸凹の中学生に悩むママ
毎日必ず訪れる食事時間。
余裕のない時に、子どもがダラダラ時間をかけて食べていることにイライラしていませんか?
私もまさにそうでした。私の最大の悩みは「息子の食べるのが遅いこと」でした。
我が家には、中学生の発達凸凹男子がいます。
年齢が上がれば、私の悩みは解消されると思っていましたが、中学生なっても変わりませんでした。
「何時まで食べているの?」
「早く食べなさい!」
「朝なのに、30分もかかっているよ!学校遅れちゃうよ!」
ガミガミと声をかける日々。こんな声がけはしたくないと思っているのに、息子を見ると小言を言ってしまう。
そんな自分にも嫌になっていました。
嫌な声がけをしないように、その場から離れたり、見ないようにしたり工夫しましたが、全く効果はありませんでした。
息子も、せかされる声がけに反抗するようになり、「オレは、早く食べられないんだよ!!」と食事時間は険悪ムード。
喉に、飲みこむのことが困難な異常があるのか?
不器用で、同時に動作が出来ないのか?
と疑っていたこともありました。
もともと、食に興味ない子でした。手をかけて作った離乳食も、あまり食べませんでした。
お友達と一緒の食事だったら、早く食べられるのかな?と思い、
幼稚園・小学校での面談では、「給食は時間内に食べ終わっていますか?」と先生に聞いてみると、
先生は、ちょっと苦笑いしながら「まあ、遅いですね。最後の数名には入っています」とおっしゃって、悲しくなった記憶があります。
息子は、幼いころからハードなスポーツをしています。
そのために、身体を作らなければいけませんでした。
私は、息子のお腹の空き具合関係なく、とにかく食べさせなければいけないということに必死になっていました。
息子には、「食べること=食べなければいけない」と義務になってしまい、食事の時間が楽しいものでなく、苦痛の時間と変わっていってしまったのです。
食事がもたらす心への影響は?
食べるのが遅くて、食事の時間に叱られている子には、どのような影響がでてしまうでしょうか?
叱られ続けることで自信を失う子ども
発達凸凹っ子は、出来ないことで、叱られていることが多いので、ネガティブな記憶を残しやすいと言われています。
早く食べられないことによって、ママから毎日のように、「早く食べなさい!」と叱られます。
食事は楽しいものではなく、辛い記憶としてインプットされてしまっています。
わざとゆっくり食べているわけではないので、「なんで自分はみんな同じことができないんだ」と自己肯定感も低くなってしまうのです。
「どうせできない」とネガティブ思考の子どもに、苦手の中の小さな得意を見つけてやる気にさせる方法
心の変化が栄養の消化吸収の差に?
叱られたことによってストレスを抱えていると、緊張状態になります。
ストレスにより胃や腸で分泌される消化液が減少します。そのため消化が難しくなり、栄養の吸収が妨げられます。
反対に、食事の時間が楽しみになると、身体の中でどんな変化が起こるのでしょうか?
脳内のハッピーホルモン「セロトニン」が分泌され、消化酵素の働きが活性化され栄養素の消化吸収もよくなります。
リラックスした状態だと、胃や腸で分泌される消化液が増加します。
消化した食べ物が、腸内を移動し、体外へ排出する動きが活発になるため、消化と吸収がうまくいくのです。
食事が楽しみになったのは自分で決めた時間?
早く食べられるようになったのは、子どもが決めた時間に食事をとることでした!
どういうことか、ご紹介しますね。
今までは、ママが決めた時間に食事をとっていましたが、決めた時間にこだわらず、食べたい時間を、子どもに決めてもらいます。
ママの声掛けは、
「朝ご飯は、起きてすぐ食べる?もう少し時間が経ってからにする?」
「夕ご飯は、塾の前にする?帰ってからにする?」
と子どもに聞くのです。
子どもは一日のスケジュールから、いつ食べるのが自分にとってベストな時間なのかを考えます。
「朝起きてすぐには食べられないから、○時○分でお願い!」
「塾の前だと、眠くなっちゃうから、帰ってきてから食べる!」
自分で決めることで、食事に使える時間を把握し、何時までに食べ終えなければいけないと考えます。
結果として、早く食べられるようになったのです!
本来、食事は家族や友人と一緒に食べることで、コミュニケーションがとれるとても大切な時間です。
一人で食べるよりも家族みんなで食べるほうが、より美味しく食べられる人も多いと思います。
しかし、中学生になると、部活の練習や、塾などで忙しい子も多く、家族みんながそろって食べることが難しくなります。
思春期の中学生男子は常にお腹が空いていると思われますが、そうではない子もいるのです。
自分で決めた時間なので、お腹の空き具合もわかり、より美味しく食べることができるようになります。
今では、苦痛な思いをして、必死に食べていた息子は居なくなっていました。
私が毎食言っていた「早く食べなさい」「まだ、食べているの!」と、食べるのが遅い息子に対して発していた言葉は、消えていました。
私のイライラも消えたことにより、息子との穏やかな会話も増え、
「これ何?美味しいね。」
「具だくさんの味噌汁って、野菜がとれていいよね。」
など、食に対する興味も出てきたのです。
お休みの日の昼食も、「自分で作るからいいよ」と野菜を入れたラーメンを作るようになり、ますます食事に対する興味が出てきました。
「食事=楽しい」と思う子どもは、食べることが好きになり、生きる力の基本ともいえる「食べる意欲」が高まります。
食べるのが遅い中学生に、悩んでいるママのお役に立てたら嬉しいです。
執筆者:池田さちえ
(New Mammyアンバサダー★)
思春期からの食事のお悩み解決の方法はあります!
▼無料メール講座の登録はこちらから