わが子を「普通」にしたくて完璧主義に…子育てが辛いお母さん
わが子の性格に合わせた対応をしてあげたい。
叱ることがあっても、子どもとの時間はできるだけ笑顔で過ごしたい。
どのお母さんもそう思っています。
ところが、です。
発達障害やグレーゾーンの子育ては、一筋縄ではいかなくて悩んでしまうことも多いですね。
小学6年生の息子の子育てもそうでした。
息子が発達障害の可能性があるとわかったのは2歳のときでした。
こだわりのルーティン通りにできないとかんしゃくを起こし、要求が通るまで泣き続ける。
動物園や水族館でも生き物に関心がない。
児童館や公園でもほかの子どもたちを避け、人の少ないコーナーで1人黙々と遊び続ける。
幼少期はいろんな人や場所からたくさんの刺激を受けることが大事と思い込んでいた私は、息子の行動が思っていたのとちがうことに、不安を募らせていきました。
幼稚園に行き始めるようになっても「ママ、バイバイ」がなかなかできず、私は息子が落ち着くまでしばらく園にとどまっていました。
ほかのお母さんは誰1人いない中、にこりとも笑わず先生や友達の中で不安そうにしている息子の様子を見守るのは、私には辛い経験でした。
うちの子はやっぱり普通じゃないのかな?どうしたら、ほかの子と同じようにできるんだろう?そればかり気になっていました。
しつけ文化の強い背景で、お母さんが不安を抱えるワケ
ほかの子と同じようにできないと、どうして不安になってしまうのでしょうか?
それには日本人の国民性が大きく関係しています。
まじめな気質の日本人は、子育て=しつけという考え方を強く持っています。
お母さん自身も人に迷惑をかけないように、などと言われて育ってきたケースも多いと思います。
当然といえば当然ですが、無意識に自分が育てられたのと同じようにわが子にも接することになります。
すると、子どもを褒めたり認めたりする肯定よりも、叱ったり注意したりする否定の声かけが多くなってしまいます。
そのため、わが子の個性に合わせるよりも、育児書の内容や世の中の常識から外れないようにすることに重きを置いてしまうのです。
自信が持てなくなったお母さんは、自分で考えることをしなくなります。
わが子をいわゆる「普通」にさせようと必死になり、できないことばかりに注目してしまう。
そして否定ばかりされた子どもは、お母さんの言葉をシャットアウトするようになるという負の連鎖が起きるのです。
いつも子どものことを真剣に考え、一生懸命なお母さん。
肩の力を抜いて、ニコニコ笑顔でいられる時間を増やすことを一番に考えてみませんか?
まじめで頑張り屋なお母さんに、やってほしいこと
まじめで頑張り屋なお母さんにぜひやっていただきたい方法が2つあります。
「べき」「ねばならない」思考を捨てよう
子どものことに一生懸命なお母さんは、自分が完璧主義になっていることにさえ気づいていないことがあります。
この完璧主義の代名詞ともいえる「べき」「ねばならない」という考え方は、自分を追い込み苦しめます。
まずはこの思考を捨てることから始めてみてはどうでしょうか?
常識はもちろん大切で、自分が今まで生きてきた価値基準の1つではありますが、それはいったん横に置いてください。
音読の宿題をやりたくないとごねる子どもに、今日はやらなくてもOK!と言ってあげるのもありだと思います。
食事は1日3回、と思い込んでいたけれど、1日1回や2回の日もあっていいと思いませんか?
たとえ郵便物がテーブルの上で山になっていたとしても、お母さんがご機嫌でいる方が子どもは安心するのではないでしょうか?
完璧主義はもう手放していいのです。
できないこと、苦手なことを認めてしまう。
それが辛い子育てをラクにしてくれます。
がまんすることをやめよう
家族内でほしいものを選ぶような場面で、お母さんは残り物でいい、とがまんしなくていいんです。
堂々と「お母さんはこれがほしい!」と主張してください。
無理して何とかこなしてきたこの仕事は1人では負担が大きすぎる、今までやり過ごしてきたあの家事は実は苦手なんだと気づいたとします。
そんなときは遠慮せず、周りの人や家族に助けを求めましょう。
辛いときは辛いと言っていいのです。
やらないことを決める、というのもいいですね。
私は自分で思っていたほど実は料理が好きではないと気づいてからは、積極的に惣菜や便利なインスタント食品を活用するようになりました。
私の息子は、大好きな宅配ピザを頼む日には、それはもう大喜びです。
自分がラクできて家族も喜ぶ方法はほかに何があるかな?と探してみてはどうでしょう。
辛いだけだった子どもとの時間が、なんだか楽しいかも!と思える瞬間が増えていきますので、ぜひやってみてくださいね。
執筆者:にしがみあやか
(New Mammyアンバサダー★)
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