荒療治はNG!発達障害グレーゾーンで忘れ物が多い子が3週間で変わる非常識なママの対応

 

発達障害×グレーゾンで忘れ物が多いというお子さん。一度実際に忘れ物をして困った経験をしたら次からは忘れ物をしなくなくなるだろうという荒治療していませんか?それ、逆効果です!シンプルな手助けでできたを積み重ねましょう!
 

【目次】

1.発達障害グレーゾーンの子どもの忘れ物対策どうしていますか?
2.忘れ物が多くなる原因と、失敗から学ぶことのデメリットとは?
①なぜ発達障害グレーゾーンの子どもは忘れ物が多くなるの?
②失敗から学ぶという荒治療はなぜ避けるべき?
3.忘れ物防止には、シンプルな手助けが最も有効!

 
 

1.発達障害グレーゾーンの子どもの忘れ物対策どうしていますか?

 
 
発達障害グレーゾーンのお子さんで忘れ物が多いことにお悩みの方、いらっしゃいませんか?
 
 
幼稚園と違って小学生になると持ち物は基本的に本人が管理するもの。
 
 
親としても子ども自身で持ち物を確認して、準備ができるようになってもらいたいと思いますよね。
 
 
我が家には発達障害・自閉症スペクトラム傾向の息子がいます。
 
 
小1の時は、まだ1年生だからと毎日の持ち物の確認は一緒にやっていましたが、小2になり、そろそろ自分でできるようになろう!と本人に任せることにしました。
 
 
しかし、準備の時間になってもなかなか動こうとしない、取り掛かっても中途半端で自分では全ての持ち物を準備できない、と結局は私が手伝ってばかり。
 
 
大して興味のない図工で必要なグッズを持っていくことを覚えていなかったり、時間割を見ながら必要なものを確認して取り出しランドセルに入れるという一連の動作の途中で他のことに意識が向いてしまう、というのが主な忘れ物に繋がる原因のようでした。
 
 
そこで、自己責任で実際に忘れ物をして困る経験をしたら次からは気を付けて自分でやるようになる!という荒治療的なものを耳にした私…
 
 
何を血迷ったか、我が家の息子にこの荒治療を1度やってしまったのです。
 
 
結果は完全に大失敗
 
 
 
 
少々完璧主義なところがある息子でしたので、忘れ物をしてしまったという事実がショックな出来事。
 
 
次は忘れ物をしないように気を付けよう、という前向きな気持ちが湧くことはなく、もうお母さんが全部やって!と言われてしまいました。
 
 
こんな荒治療を決行してしまったために、これまでできていた準備すらもやらなくなってしまい、結果私の負担が増えただけになってしまいました。
 
 
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2.忘れ物が多くなる原因と、失敗から学ぶことのデメリットとは?

 
 

◆①なぜ発達障害×グレーゾーンの子どもは忘れ物が多くなるの?

 
 
持ち物準備と忘れ物に関しては、発達に凸凹がある・ないに関わらず、多くの親御さんが抱える定番のお悩みではないでしょうか。
 
 
忘れ物をしてしまう原因は様々であると思いますが、ここでは発達凸凹キッズに焦点をあてて主な原因を考えてみましょう。
 
 
・情報を一時的に記憶したり整理する機能であるワーキングメモリーが弱い傾向にあり、注意すべきことがわからない、その結果忘れものに繋がってしまう
 
 
・一つのことに注意を向けるのが難しい「不注意」傾向がある(注意欠陥多動性障害タイプに見られがち)
 
 
・自分の興味のあることはよく覚えていて行動も起こすが、興味のないことはすぐに忘れがちである(自閉症スペクトラムタイプに見られがち)
 
 
など、本人の努力とは関係なく特性によって忘れ物をしてしまうことがあるのです。
 
 
 
 

◆②失敗から学ぶという荒治療はなぜ避けるべき?

 
 
次に、なぜ忘れ物をしたら困るという経験から忘れ物しなくなるという荒治療は発達凸凹・グレーゾーンの子どもには避けて欲しいことなのでしょうか?
 
 
それは、できなかった失敗体験として強く記憶されてしまうからです。
 
 
ただでさえ、学校生活の中で注意や指摘を受ける場面が多くなりがちな発達凸凹・グレーゾーンの子どもたち。
 
 
忘れ物をしたことでさらに注意される機会が増えてしまい、自信を失うことに繋がってしまいます。
 
 
注意されることが多いと、大人でもやる気をなくしてしまうことありますよね。
 
 
加えて、不安が強い傾向の子どもにおいては、忘れ物をしてしまった、次も忘れたらどうしよう、怒られたらどうしよう、と不安な気持が湧いてしまい、ネガティブな感情を貯めてしまうことになってしまうのです。
 
 
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3.忘れ物防止には、シンプルな手助けが最も有効!

 
 
では、どうしたら忘れ物をなくし、自分でできるようになるのでしょうか?
 
 
結論から言うと、大人がシンプルに手伝う!ことです。
 
 
大人が手伝うと自分でやらなくなるのではないか?と心配されるかもしれませんが、そんなことはありません!
 
 
当初私が考えていた、”もう小学2年生なのだからできる”という大人の考えの根拠はどこにもありません。
 
 
学年はその子個人の発達段階には関係のないこと。
 
 
できないことを無理やりやらせようとするのではなく、大人がサポートして少しずつできた体験を積み上げていくことで、自分はできるんだという自信がつき、行動に繋がっていきます。
 
 
 
 
実際に我が家で取り組んだ方法をご紹介しますね。
 
 

◆①持ち物チェックリストを作る

 
 
1から作らずに毎週配られる時間割を使用しました。
 
 
時間割には基本的な持ち物が記載されていますので黒白でコピーして使用しました。
 
 
また、お便りで知らされた追加の持ち物などは時間割に直接書き込みました。
 
 
地域によっては時間割が固定で毎週配られる時間割がない学校もあると思います。
 
 
小学校低学年のうちは教科も少なく持ち物も毎日そこまで代り映えしないので、簡単な持ち物リストを作り、コピーしてもよいかと思います。
 
 

◆②ランドセルや手提げバッグに入れたものから蛍光ペンで線を引く

 
 
自分で手を動かし持ち物チェックリストに色がついていくことで、視覚的にも何を入れたのか分かりやすくなります。
 
 
香り付き蛍光ペンをその日の気分で選んで使うこともちょっと楽しさが増したようです!
 
 

◆➂準備開始、準備の途中、準備終わりに必ず肯定的な声かけをする

 
 
そして何より大事なのは、
 
 
「準備開始したね」
 
「特別必要なものも確認できたね」
 
「今日はすごく早く準備が終わったよ、すごい!」
 
 
と、取り掛かりから準備が終わったときまで肯定的な声かけをすることです。
 
 
こうして3週間ほど経つと、次第に蛍光ペンで線を引かずとも目で時間割を確認して手を動かして準備ができるようになりました。
 
 
そして以前は準備に取り掛かるのにも時間がかかっていたところ、「明日の準備はOK?」の声かけですんなりと動くことが増えてきました。
 
 
大人が手伝うことで取り掛かりのハードルを下げてあげ、実際に自分で手と目を動かして準備をしてきたことで、自分はできるんだという成功体験を積み上げていった結果だと思います。
 
 
まずはシンプルに手伝う!
ここからスタートしてみてくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:菅美結
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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