ADHDキッズの「片付けができない」に悩んでいませんか?いつも散らかっている、何度言っても片付けられない、そんな子どもにイライラしているお母さんは多いですよね。今回はお母さんの声掛けを変えるだけで子どもの片付け力がアップする方法をご紹介します。
【目次】
1.ADHDキッズの「片付けができない」に悩んでいませんか?
2.「片付けができない」は親子関係まで悪化させました
3.お母さんのことばが「片付けができない」を加速させていた
4.「片付けができない」を卒業して片付け上手になる!お母さんのやるべきたった1つの声掛け
1.ADHDキッズの「片付けができない」に悩んでいませんか?
ADHDの子どもを持つお母さん、毎日のように「片付けしなさい!」「またいっぱいにして!」「なんで片付けしないの!」と繰り返していませんか?
いくら怒っても全く片付けをしようとしない、すぐに散らかしてしまう…そんな悩みを抱えている方は多いと思います。
最終的には「片付けしないならもう捨てちゃうよ!」と言ってしまうことってありますよね。
実は「片付けをする」と言っても、
・おもちゃをしまう
・服を洗濯かごに入れる
・幼稚園バッグを元に戻す
・ごみを捨てる
・食器を片付ける など
やることがたくさんあります。
お母さんとしては
・もとのところに返してほしい
・正しい場所に移動させてほしい
・捨ててほしい など
やってほしいことがたくさんあって、あれもできてない!これもできていない!となっているんですね。
いつも部屋が散らかっている状態にイライラし、「もういい加減にして!」と感情的になる。
この悪循環、そろそろ卒業したいですよね。
2.「片付けができない」は親子関係まで悪化させました
私には、発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の小学3年生の息子がいます。
息子は小さい頃から片付けがとても苦手で、家の中はいつも散らかっていました。
そして、物がなくなる、探し物が増える、忘れ物が多い…日常生活で困ることが多く、そのたびに私は息子を叱ってばかりいました。
片付けができないことの、最大の欠点は怒られる機会が増えることです。
私はもちろん毎日のように怒ってばかり、週末になると家にいるパパにまで怒られてしまいます。
ついには、夜中に帰ってきたパパが片付けできていない息子を叩き起こすまでになってしまいました…
しかし、怒れば怒るほど、息子はますます片付けをしなくなり、最終的には「パパに怒られる」と怯えるようになっていきました。
このままでは、息子が「僕はダメな子だ」と自己肯定感を失い、親子関係がさらに悪化する…
何か対策を考えなければと感じはじめました。
3.お母さんのことばが「片付けができない」を加速させていた
「片付けしなさい」と何度言っても片付けない発達障害・ADHDキッズに困っているお母さん。
実は、「片付けしなさい」という言葉が、逆に片付けをできなくさせている可能性があります。
なぜなら、脳は注目された行動を強化する仕組みになっているからです。
できないこと=「あなたは片付けができない」「また片付けできていないの」と、できない行動に注目されることで、その行動が強化されます。
そして、ますます片付けができなくなってしまします。
逆に、できること=「片付けできたね」「おもちゃを箱に入れられたね」と、少しでも片付けができたときにそれを褒めることで、片付けができる行動に注目されます。
そのことが脳のご褒美となり強化され、子どもは自ら進んで片付けをするようになります。
発達障害・ADHDキッズは、家でも学校でも片付けができないことで指摘される場面が多く、できないことに注目されがちです。
「片付けができない」という行動を減らしたいのなら、「片付けができない」という行動はスルーして、「片付けができる」という行動に対して注目して声掛けをすることが大事ですよ。
4.「片付けができない」を卒業して片付け上手になる!お母さんのやるべきたった1つの声掛け
では、お母さんが今日からできることをお伝えしますね。
それは、子どもが片付けを少しでもできたときに、その行動に注目して褒めることです。
例えば、
・片付けをやり始めたら「片付けを始めたね」
・おもちゃを元に戻したら「自分で片付けができたね」
といった具合にできたことを褒めます。
それを繰り返していくことで、
「こうやってやればいいんだ!」
「片付けするとお母さんが喜んでくれる!」
「お母さんがニコニコで嬉しい~」
「最後まで頑張ろう!」
と、子どもの片付けへのネガティブなイメージがポジティブなイメージに変わり、途中で放り投げることなく片付けができるようになっていきます。
結果的に、「片付けしなさい」と怒らなくても、子どもは自ら片付けをするようになりますよ。
発達障害・ADHDの子どもを持つお母さんが悩む「片付けができない」という問題。
「片付けしなさい!」と怒るのではなく、「片付けができたね」とできたことに注目して褒めることで、子どもが自信を持ち、片付けができる未来が待っています。
声掛けの仕方を少し工夫して、お子さんの片付け力をぐ~んと伸ばしてあげてくださいね。
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執筆者:石井花保里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)