発達障害やグレーゾーンの子ども達、特に幼児のうちは自分の体調を説明するのが下手な子が多く、体調管理も悩ましいですよね。いつもと違う愚図りや、癇癪は病気の前兆かもしれません。今回はうちの息子のエピソードと、悪化させない為にできることをお伝えします。 |
【目次】
1.発達障害の子どもが自分の体調を説明するのが下手な理由
今日は朝から機嫌が悪いな、こんなことで怒るの?など、いつもと違う様子の日にはトラブルも起こりがちですよね。
いつもより睡眠時間が短かった、気に入らないことが多かったということなども考えられますが…
発達障害・グレーゾーンの子ども、特に幼児期には自分の体調を説明するのが下手なケースが多く見られます。
その為「いつもと違う」は、熱が出たり病気になるサインの可能性もありますので注意が必要です。
なぜ、発達障害の子どもは自分の体調を説明するのが下手なのでしょうか。
そもそも、自分の中の不快感を正確に認識して言葉にすることは、幼児期にはまだまだ難しいことです。
しっかりと言葉を取得しているはずの私たちでも、体調に異変が出たときに正確に説明できないときってありませんか?
病院の先生に症状を聞かれて、
「なんだか今日はこのあたりが、いやこっちかな?とにかく痛いんです」
「この辺がなんというか…」
なんて答えること、私はいまだにあります。
言葉の習得が未発達である子どもたちなら尚更、自分の中の変化と言葉をうまく結びつけられず、説明することができません。
ただ単に機嫌が悪かったり、癇癪が多くなったりと、言葉以外の方法で表現していることが多いのです。
ですので、事前に出ているサインをキャッチして早めに対応すれば、体調不良を悪化させず、病気がひどくなる前に対応できるかもしれません。
2.体調を崩しそう!息子が発信したサイン発見
うちの息子は自閉症スペクトラムの診断が出ています。
夜熟睡ができず疲れやすいという特性があった為、4歳くらいまではしょっちゅう熱を出して、1週間単位で休む、ということも頻繁にありました。
息子の体調不良のサイン、前触れとしては、やたら機嫌が悪くなる以外にもいくつかあります。高確率で、熱が出る数日前から右目が腫れぼったくなり、一重になり目つきが悪くなります(笑)
これは、あくまでも息子のケースです。医学的な根拠はありませんが、これまでの経験上、これが息子の体調の変化のバロメーターとなっています。
これはまだ事前に悪化を防げるパターンです。
あるときは、私が夜遅くにお風呂に入っているときにドアをトントンと叩く音が。
びっくりしてドアを開けると、息子が微笑を浮かべてこちらを見つめていました。 「どうしたの?」と聞いても無言。頬を指さして困ったように微笑んでいます。
この頃は言葉を話せるようになっていたので、まったく状況が読めず息子に部屋に戻るように伝えました。
そして、私がお風呂からあがってからもまだ起きていて、頬を指をさしてこちらに視線を投げかけてくるのです。
息子が指さすところをよくよく見てみると少し腫れているような…。気になりつつも、熱もないし、機嫌も悪くなかったのでその日はすぐに一緒に眠りました。
しかし!その後高熱が出てみるみる耳の下が腫れてきて、翌日には「おたふくかぜ」の診断が出ました。
もしかすると、夜の時点ではまだ痛くなかったのかもしれません。でも違和感はあったのでしょう。
振り返ると、この前々日くらいから不安そうな表情をしていたり、やたら抱っこをせがんだりする場面が多々あったのです。
このように、うまく説明できないけど自ら異変を伝えられる場合もありますし、よほどでない限りは自分で気付けない場合もあります。
日ごろから観察しておいて、体調不良・病気になる前のサインを見付けておけると良いですね。ママだからこそ分かる前触れやサイン。もしかしたら、見つかるかもしれません。
3.体調不良、病気の前兆かな?と思ったときにやるべき3つの大事なこと
ます1つは、早めに寝るなどしてゆっくりと過ごさせて体力を回復させる。
我が家では、息子の右目が一重になり腫れぼったくなっている日は、習い事も無理させず、いつもより早めに寝かせるようにしています。
2つめは、たくさん抱きしめてあげる。
身体の中に言葉にできない違和感、不快感があるわけですから、当然ながら気持ちも不安定になりますよね。
その不安定さを取り除くためには、やはりスキンシップが効果的です。うちの息子は、体調が崩れてくると腕枕でしか寝てくれない、というこだわりまで出てきます。
スキンシップを嫌がるお子さんには向きませんが、大好きなママとの触れ合いは、ときには言葉よりも効果絶大なのです。
3つめ、もうこれは当然のことですが早めの受診!
2つめまでで回復する程度の体調不良であれば、さほど問題ありません。しかし、あまりの高熱の場合などは、感染症などにかかっていることもありますので、早めの受診が必須です。
そもそも、発達障害の子どもはとても疲れやすく、すぐに体調を崩してしまいます。
なぜなら、感覚過敏が特性として見られることが多く、そういった子どもたちにとっては、いわゆる「ふつう」の生活も刺激が強すぎるのです。
また逆に、感覚が鈍麻な特性を持ったお子さんもいます。その場合には、ちょっとした体調の変化や痛みに本人が気付けないため、親が気付くのも遅れがちです。
症状が重症化して初めて気付く、ということにもなりかねません。早期発見の為にも、ママがお子さんの特性をきちんと把握しておく、ということがやはり大切になってきます。
そして、小児科はこの先生、歯科はここ、耳鼻科はここ…と、お子さんの特性に理解がある先生と出会っておけると安心ですね。
説明下手なお子さんへの対応はこちらです!
執筆者:瀬名香織
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)