起立性調節障害の症状が回復しても動き出さない不登校の中学生は、「ネガティブ思考」がリセットできていないのかもしれません。思考のクセをリセットして逆戻りさせない脳に育てましょう!
【目次】
1.起立性調節障害の症状が落ち着いても動き出さない不登校の中学生
2.症状が落ち着いても動き出さないのは思考のクセのせい?
3.起立性調節障害の中学生のネガティブ思考をリセットして脳を育てる方法
①「行動」を引き出す誘い方
②「思考の整理」を助けるママとの会話
1.起立性調節障害の症状が落ち着いても動き出さない不登校の中学生
起立性調節障害の症状が落ち着いた後も、中学生の子どもの不登校が続いていることに悩んでいませんか。
実は子どもの行動を変えるには、「ネガティブ思考」をしっかりリセットできるかどうか、がポイントになります。
長期休み明けに「学校へ行く」と言っていた中学生が、結局行けなかった…。
そんな姿を見て「大丈夫だよ」と言いながら子どもと一緒にがっかりしてしまうこと、ありますよね。
学校に行けなかったことでネガティブ思考に拍車がかかり、イライラ、うつ状態になった我が子にママも焦り倍増…。
このような状況で子どものネガティブ思考が悪化すると、ますます回復が遠のいてしまうこともあります。
ですが子どもに合ったサポートができれば、1か月後には、笑顔が増え穏やかになる。
2か月後、ママにNOが言えるようになり、自分のやってみたいことから行動が増える。
3か月後「学校行ってみようかな」とトライできることが増えてきます。
そして、自分の気持ちを人に伝えながら気の合うお友達を見つけるなど、変化が見られるようになります。
こんな変化が起きるのはネガティブ思考をリセットするから。
ネガティブ思考がなくななると自分を責めなくなり、対人不安も解消するんです。
この記事では、子どもの「やってみよう」という気持ちを引き出し、トライできるようになる方法をお伝えします。
2.症状が落ち着いても動き出さないのは思考のクセのせい?
繊細タイプ&こだわりタイプの子どもは、元々ヒトよりもネガティブな情報をキャッチしやすいうえに、その思考のクセでストレスを倍増させる特徴があります。
人の顔色を気にしすぎたり、極端に人に嫌われるのを恐れたり。
あるいはマイルールに厳しかったり、自己主張の強い傾向があります。
この特徴は生まれながらに不安を感じやすい脳の特性からきています。
起立性調節障害発症後はからだの問題だけがフォーカスされ、脳の特性へのアプローチが置き去りにされるケースがほとんど。
このままでは当然回復が長引きます。
そもそも起立性調節障害とは、自律神経のバランスが崩れて全身の血の流れが悪くなり、
・おなかや頭の痛み
・ふらつきやめまい
・朝起きられなくなる
などの症状が出る病気です。
体だけの問題と思われがちですが、実は24時間ずっと脳にストレスをかけ続けているネガティブ思考への対応が重要なポイントになります。
ネガティブ思考への対処が置き去りにされると、
「人に嫌われたら終わりだ」
「完璧にできない自分はダメな人間だ」
「どうせ自分には生きる価値がない」
という思考のクセで不安や緊張をこじらせていきます。
3.起立性調節障害の中学生のネガティブ思考をリセットして脳を育てる方法
学校に行きたくても行けない中学生へは脳への負荷=ストレスをかけないことを徹底します。
まずストレスを取り去ることで、脳が成長しやすい状態を作ります。
その次に「行動」で脳を育て、「思考の整理」で不安を和らげます。
◆①「行動」を引き出す誘い方
不安や緊張の強いお子さんは脳のストレスが高まると行動をストップしようとします。
行動をストップさせすぎると、ますますネガティブ思考に傾いてしまいます。
そんな時にお子さんの行動を引き出す上手な誘い方ができると行動をキープできます。
例えばコスメ好きの中学生には「韓国コスメのお店ができたらしいよ!」
「ユーチューバーが来たお店に行ってみようよ!」
など、好きなことで誘うと「行きたい!」の気持ちで行動を引き出すことができます。
行動すれば脳が育つので、脳の活動量を落とさないためにも誘い方は工夫しましょう。
◆②「思考の整理」を助けるママとの会話
不安が募ると頭の中が整理されず、冷静な判断ができなくなるのは大人も同じですよね。
何が怖いのか整理し、言葉にすることで不安を和らげることができます。
ネガティブ思考が強い中学生は、自分でも何が不安で怖いのかわからない状態です。
それをママの質問でひとつずつ整理してあげます。
例えば「学校が怖い」と言うときは、ママの意見は封印して、まずは「そうなんだね」と共感します。
そして、具体的に何が怖いのか、原因を聞いていきます。
「先生に怒られること?」
「お友達が話してくれるか不安なこと?」
「それとも、教室の雰囲気が分からないこと?」
漠然とした不安をひとつひとつ言語化するのです。
「それって本当に起こるかな?」
「だったらどうする?」
ママとの会話を通して不安を吐き出すことで、頭の中にあった不安の正体に気づくことができます。
いかがでしたか?
ネガティブ思考をリセットすれば、起立性調節障害の中学生はやがて動き出しますよ!
思春期中学生ともうまくいく!親子の会話お伝えしています!
執筆者:大下真世
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)