算数100点も夢じゃない!発達障害の子どもの勉強への意欲を引き出す対応とは?

学習内容が難しくなる2学期。勉強嫌いの発達障害ASD・ADHDの子どもを持つお母さんは、勉強についていけるか不安が高まっていませんか?実はお母さんの対応次第で「勉強しなさい!」と言わずとも子どもの勉強への意欲を引き出すことができるのです!
 

【目次】

 

1.発達障害ASD・ADHDの子どもに勉強が嫌いな子が多いワケは?

 
 
10月になりだんだんと学校生活も通常のペースを取り戻してきた頃ですね。しかし今年は夏休みが短く、また土曜日も学校のところなどもあることから心身共に負担が大きいように思います。
 
 
さらに授業も進み宿題の量も1学期に比べて格段に増えます。また、2学期は最も学期が長く、学習面では1学期で学んだ内容を2学期でさらに深めていく、つまり学習内容が難しくなっていく時期だと言えます。
 
 
   
 
 
そんな中、発達凸凹の子どもたちは宿題や勉強を意欲的に取り組んでいますか?
 
 
宿題に取り組むことを嫌がっていたり、授業に苦手意識を持っている様子が見られたりすると、勉強についていけるのかしら?と不安が募るお母さんは多いのではないでしょうか。
 
 
特に発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、いくつかの理由から、学習に取り組みづらい傾向があります。
 
 
例えば、発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の傾向が強いと不注意や衝動性が高いので勉強に対して集中力を保てなかったりします。
 
 
また、発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)の傾向が強ければこだわりが強く興味対象の幅が狭いため、なかなか学習に対する意欲がわきづらかったりするのです。
 
 
しかしながらご安心ください!我が家の発達凸凹の息子が、算数で100点をとるようになった変化を以下に少し紹介させていただきますね。
 
 
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2.算数で100点!自ら勉強をするようになった息子の変化

 
 
発達凸凹の小学校一年生の息子は、机上活動が苦手で発達の遅れがありひらがなの読み書きがままならないまま小学校に入学しました。
 
 
現在は私の考えもあり通常級に在籍しておりますが、一年くらい前の就学相談時には情緒支援クラスが妥当、という判定が市から出ていました。
 
 
昨年は 「書く」こと自体に苦手意識があってなぞり書きのプリントを見ただけで「無理」「難しい」「疲れた」と言って、習い事の教室から帰りたがる始末。
 
 
今年の4月の段階では、「1年生の間に名前を書けるようになればいいかな~」くらいに考えて、悪く言えば期待していなかったし、良く言えばゆったり構えていました
 
 
数字は書けるものもありましたが7と8がごっちゃになる、という感じでした。
 
 
 
 
ところが、なんと算数のテストで100点をもらって帰って来たのです!もちろん嬉しかったですし、「がんばったね!嬉しいよ!」と労いの言葉と私の素直な気持ちを伝えました。
 
 
しかし正直、100点をとったことよりもその変化や過程自体がとても誇らしく嬉しかったのです。
 
 
学校に行くことさえハードルが高く、2週間登校拒否をしていた時期もあった息子。
 
 
そんな息子が今では毎日登校し、毎日 プリントに自分の名前を書いて宿題にも取り組んでいるんです!
 
 
もちろん、全部はやり遂げられない日もありますが少しだけでもトライする姿が見られるようになりました。子どもが成長する力には驚かされます。 
 
 
では、私が息子が勉強に取り組めるようになるのを目標にして、どんな対応をして何が成功だったのか、お伝えしたいと思います。
 
 
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3.勉強嫌いにさせずに、勉強への意欲を引き出す対応は?

 
 
勉強が苦手だった息子を いかに「勉強嫌い」にさせないか、「勉強しなさい」と言わずして勉強への意欲を引き出すかを目指して過ごしていましたが、息子の変化や成長は私が目指したレベル以上でした。
 
 
それでは発達凸凹の子の勉強への興味を引き出すポイントをお伝えしていきます。
 
 
 
 

◆ちょっと簡単すぎるかも?と感じるところからスタートする

 
 
「1年生だからこのくらいは~」というように学年を基準とするのではなく、子どものレベルに合ったものから取り組ませて「わかる!」「できる!」と感じられる安心感と自信を積み重ねることが大事です。
 
 
特に、発達障害やグレーゾーンのお子さんには背伸びして少しチャレンジさせるより、まずはレベルを下げて、ちょっと簡単すぎるかも?と感じるところからスタートするのをお勧めしています。
 
 
もちろん、その子の特性にもよりますが高いレベルのものをやらせようとして失敗するケースを見てきました。人間だれしも分からないものには恐れを感じるものです。
 
 
お勉強の雰囲気が漂うドリルはレベルに合っていないだけなのに不安や恐れを抱えてしまう可能性が…
 
 
それでなくとも、発達障害の子どもは不正解、間違いに対して極度に反応する子どもも多いのです。ですから、先取り学習をさせたい場合には注意が必要です。
 
 
ただ、逆に言うと学校の勉強が復習になっていると学校で不安を抱えずに済むので、少しだけでも家庭で予習ができているとベターであるということも言えます。
 
 

◆ご褒美があること

 
 
苦手なことや初めてのことにチャレンジさせる場合に、子どものやる気を引き出すもの・・・それは何と言ってもご褒美と言っても過言ではありません!
 
 
「ご褒美」についてですが、よく質問を受けるので補足しておきます。
 
 
ご褒美にお菓子を使うことはありです!とお伝えすると「お菓子がないと何もやらなくなるのでは?」と心配されるんですよね。
 
 
でも、大丈夫です!お菓子のご褒美がないと勉強しない、仕事しない大人っていますか?いませんよね。だから大丈夫。成長によってご褒美の対象は変わっていきますから。
 
 
ご褒美=物と思っている方が多いのですが子どもにとってはお母さんからの誉め言葉や労い、笑顔、全てがご褒美です。
 
 
子どもの意欲や興味が勉強に向くためには勉強にとりかかったときや途中で声をかけること、最後までできなくてもこまめに褒めることが大切です。
 
 
また、お母さんと一緒に遊べる、お母さんと一緒に楽しい時間を過ごすだけでも子どもにとってはこの上ないご褒美になりますよ。
 
 
 
 

◆子どもの脳が成長するのは夢中でやっているとき

 
 
そして、最後にもう1つ大事なポイントをお伝えして終わりたいと思います。実は子どもの脳がぐーっと成長しているタイミングをお母さんが発見することができるんです。
 
 
そのタイミングとは「子どもがやりたがることを夢中でやっているとき」。この時間ほど脳が成長している時間は他にはないでしょう。
 
 
 『脳には旬がある!』のです。その旬はお母さんが来て欲しいと思う時期じゃないかもしれないし勉強じゃなくて趣味のものかもしれません。
 
 
でも、夢中になれることをやらせることで脳が育って、集中力がついたり、できることがどんどん増えていっているんだと思うとやらせてあげたくなりませんか?
 
 
その力は勉強にもいつかのタイミングで少なからず必ず役立つはずです。
 
 
 
 
肯定的な関わり方を重ねていくことで苦手なことにもチャレンジしようとする力を育てていきたいですよね。
 
 
子どもたちが、自分らしさを大事にしながら社会で活躍できるようになるためにも今からしっかりと丁寧な土台作りをしていきましょう!
 
 
 
 
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執筆者:瀬名香織
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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