なぜ待てないの?我慢ができない発達障害の子どもが待てる子になる!3ステップ成功法

幼児期の発達障害の子どもたちは、我慢ができない、待てないということがよくあります。お母さんは焦ったり、イライラしたり、さらに待てないことを叱ると癇癪を起こすことも…。そんなお母さんに子どもが待てるようになる3ステップをお伝えします。
 

【目次】

 

1.待てない発達障害・グレーゾーンの子どもに困ってました!!

 
 
今を全力で生きている子ども達。
 
 
特に幼児期の発達障害やグレーゾーンの子ども達は、今、目の前にあることに対して執着するケースが多く見られます。
 
 
我が家の子どもも「我慢ができない」「待てない」ことで失敗した経験があります。
 
 
当時の私は、仕事をしてたので、子どもをお迎えに行き、一緒に帰宅してから夕飯の準備をする毎日です。
 
 
もう、時間との闘い!早くご飯を作って、食べさせて、早く寝かさないと!と、とにかく焦っていました
 
 
そんな時、子どもの要求は待ったなしです。「この折り紙作って」や「おもちゃ壊れたから直して」と何度も「お母さん~」と呼ばれます。
 
 
そのたびに、
 
母:「ちょっと待ってね」
 
子ども:「今やってほしいの」
 
と繰り返し、そのうちに、駄々をこねる子どもに、私もイライラが抑えられませんでした。
 
 
また、当時の私はダメなことはダメ!とちゃんと叱って、しつけをするべきだ!とも考えていましたので、最後には、
 
 
「ちょっと待ってって言ってるでしょ!!」
 
「自分の都合ばかり言わないで!!」
 
と叱ってしまい、子どもが癇癪を起し、号泣して手が付けられなくなってしまうこともよくありました。
 
 
我が家のように、「我慢ができない」、「待てない」子どもとの関わりに、日々苦戦されているお母さんも多いのではないでしょうか。
 
 
では、どうして、子どもは「我慢ができない」「待てない」のでしょうか?
 
 
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2.待てない、我慢ができないのはどうして?

 
 
1つは、こだわりの強さです。
 
 
脳の特性から、
 
 
「今、これがしたい」
 
「これをやって欲しい」
 
 
と思ったら、その気持ちを変えることが難しいのです。
 
 
そのため、「今やりたい」子どもは、お母さんの「ちょっと待ってね」が受け入れられないのです。
 
 
2つ目は、状況判断の苦手さです。
 
 
発達障害・グレーゾーンの幼児は特に、視野が狭く、周りの状況がどのようになっているのか把握することが難しいのです。
 
 
そのため、お母さんが忙しそうにしていることが分からず、自分の都合を優先しているように見えてしまいます。
 
 
3つ目は、お母さんが伝わりにくい表現を使っていることです。
 
 
子どもが言葉を覚えていく過程では、まず最初に具体的な表現から学び、そこから徐々に抽象的な表現へと進んでいきます。
 
 
「ちょっと」とか「ちゃんと」、「きちんと」などはとても抽象的な表現ですよね。
 
 
それがどのくらい「ちょっと」なのかは分かりにくいため、待つことができないのです。
 
 
特に、発達障害・グレーゾーンの子どもはあいまいな表現を理解することが苦手という特性もあり、よけいにお母さんの言葉が伝わりにくいのです。
 
 
お母さんの「ちょっと」は10分でも、子どもの「ちょっと」が1~2分であれば、子どもにしてみれば「十分に待っているでしょ!もう待てない!」となってしまうのです。
 
 
では、次に「我慢ができない」「待てない」を解決して子どもの自発的な待つ力を育てる3ステップをご紹介します!
 
 
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3.待つ力を育てる3ステップ

 
 

◆①「待つ」理由を伝える

 
 
お母さんが「待って」と言うのには理由があると思います。
 
 
幼児期の子どもには理解が難しいこともあるかもしれませんが、待ってほしい理由を伝えてあげてください。
 
 
大人からしてみると当たり前に思うようなことでも、まだ経験が少ない子どもには理由が分からないことがたくさんあるのです。
 
 

◆②どのくらい待って欲しいのか具体的に伝える

 
 
私たち大人でもそうですが、「ちょっと待って」と言われると、「いつまで?あと何分?」と聞きたくなりませんか?
 
 
発達障害やグレーゾーンの子ども達は特に、時間感覚が身についていない子も多く、予測することも難しいのです。
 
 
そのため、タイマーを使って「これが鳴るまで待ってね」、時計を使って「この長い針がここまで来るまで待ってね」など具体的に伝えてあげて欲しいのです。
 
 
 
 
これを繰り返すことで、時間感覚が自然と身について来ます
 
 
うちの息子の場合は、1人遊びが苦手なこともあり「これが終わるまで見ながら待っててね!」と、タイマー代わりにDVDや録画していたアニメを見せていました。
 
 

◆③待てたら褒める!

 
 
子どもが待てたときには、思いっきり褒めてあげましょう。
 
 
「待ってくれてありがとう」
 
 
「ちゃんと待てたね」
 
 
ぎゅっと抱きしめてあげるのもいいですね!
 
 
ポイントは約束の時間まで待てたら、ではなく少しでも待てたら途中でも褒めることです。
 
 
それだけで、次は約束の時間まで待てる可能性が高まります。
 
 
待つことで褒められる、ということを学習すれば、また褒められたくなり次第に指示が通りやすくなります。
 
 
しっかり待てたことに対してお母さんから褒められることで、子どもに自信がついてくるのです。
 
 
そして、どのポイントにも共通する大切なことがあります。
 
 
それは、子どもに話しかけるときの声のトーンです。
 
 
わたしがおすすめなのは「ラ」のトーン。ドレミファソラシドの「ラ」です。これはどんな場面でも効果抜群です。
 
 
人間は言葉そのものの内容よりも、ニュアンスや雰囲気、表情を読み取っています。
 
 
低い声、きつい語尾、大声…
 
 
それだけで子どもは恐怖を感じ取ります。表情が難しくても声だけでも頑張ってみて下さいね。
 
 
お母さんが「これならうまくいくだろう」と思っていても、実際に試してみるとうまくいかないこともあるかもしれません。
 
 
そんなときは、子どもに伝わりやすい言葉や方法だったかを考えてみることも大切です。
 
 
「自分は待てる子なんだ」という肯定的なイメージ育まれると、きっと大きな自信につながるはずですよ!
 
 
 
 
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執筆者:瀬名香織
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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