環境変化が苦手な発達障害・グレーゾーンでも! 建築中の新居を心地のいい安心の場所にしちゃう方法

発達障害・グレーゾーンの中に多い不安の症状を感じやすく、環境変化が苦手な子。そんな子どもが引っ越しをして住居が変わることは、お母さんも心配ですよね。そこで、新居が心地のいい安心な場所になる方法をお伝えします。
 

【目次】

1.新居を建築して引っ越しを予定しているお母さんへ
2.引っ越しを決意した我が家の事例
3.環境変化が苦手な発達障害・グレーゾーンはなぜ新居への不安を感じるの?
4.建築中の新居を心地のいい安心できる場所にできる秘策
◆子どもたちへの説明はイメージできるように!
◆建築中の新居を楽しい場所だとインプット!
◆お母さんの心配を子どもに感染させない!

 

 

1.新居を建築して引っ越しを予定しているお母さんへ

 
 
もうすぐ春ですね。春と言えば、ちょうど年度の始まりで引っ越しをするご家族もいるかと思います。
 
 
新しい環境で心機一転とワクワクすることもある反面、うちの子は引っ越しをして、新居にすぐなじめるだろうか?
 
 
特にあなたのお子さんが住む場所が変わることへの不安を感じやすい場合、お母さんの心配はつきないですよね。
 
 
今の環境が居心地がいいなら、引っ越しをすることが心配なお母さんもいると思います。
 
 
しかし、引っ越しは人生のうちいつタイミングが訪れるか分からないものです。
 
 
今の環境のままいたいと思っていても、どうしても避けられないこともありますよね。
 
 
 
 

2.引っ越しを決意した我が家の事例

 
 
我が家は小学校1年生と年少の子どもがいます。
 
 
我が家の夫は転勤族で、家族全員で引っ越すことが条件で、今回の引っ越しは避けられない状況でした。今住んでいる家は社宅で、異動と同時に次の家族が来てしまいます。
 
 
もし、子どもを継続して同じ小学校に通えるようにするなら、私と子どもだけ小学校の近くにアパートを借りて、夫だけ単身赴任になるしかありませんでした。
 
 
子どもたちはお父さんが大好きなので、関わりが減ってしまうよりは、家族全員でいるために引っ越しをすることを決意しました。
 
 
夫の仕事柄持ち家があれば、今後の引っ越しは避けられます。そこで、家族全員が楽しく暮らす選択はどうしたらいいのかを考えて新居を建築することに決めました。
 
 
しかし、現在小学校1年生の長男は環境の変化がとても苦手です。小学校入学後しばらくは「学校に行きたくない」と新しい環境への不安な発言が多かったです。
 
 
そんな長男が小学校2年生になるタイミングで引っ越し・転校をしなければなりません。
 
 
引っ越しをする話をしたら、「新しい家はどこなの?お引っ越しをするの?どんな家なの?」不安な発言がありました。
 
 
できれば環境はできるだけ変えない方がいいのかな? せっかく慣れた小学校を転校して、さらに家の環境まで変わったら適応できるだろうかと心配もありました。
 
 
しかし、せっかく決断して建てた新居ですから、子どもに対して不安を軽減させてあげて、家族で楽しく暮らせるようにしようと思いました。
 
 
そこで今回は建築中の新居が心地よい安心できる場所になるように、我が家で対策をしたことをお伝えします。
 
 
 
 

3.環境変化が苦手な発達障害の子にはどんな症状があり、なぜ新居への不安を感じるの?

 
 
発達障害・特に不安になりやすく環境変化が苦手お子さんは脳の特性から、次のようなことが考えられます。
 
 
子どもだと引っ越しの経験がないことが多いです。その上経験したことのないことを憶測する力が弱いので、新しい生活の想像がつきにくく、不安になりやすいです。
 
 
ネガティブな記憶を忘れられないので、引っ越し先でおこる様々なできごとに対する不安を抱きやすいです。
 
 
特定の物や行動に対して執着したり、同じ置き場や手順にこだわることもあります。
 
 
住む場所が変わることで、物の置き場が変わることや間取りが変わる事で家の中の生活パターンが変わることが心配になることもあります。
 
 
そんなお子さんだからこそ、お母さんが新居への不安を軽減できる方法を知っておけば、親子で安心して新生活のスタートを切れると思います。
 
 
 
 

4.建築中の新居を心躍る安心できる場所にできる秘策

 
 
そこで、我が家のとった対策をご紹介します。
 
 
ポイントは新しい家での生活の想像ができること新居へのネガティブな記憶を残さないように楽しい記憶をつくること。
 
 

◆子どもたちへの説明はイメージできるように!

 
 
住む場所や引っ越しをすることは夫婦の意見で決めましたが、子どもにも引っ越しが必要なことを十分に説明しました。
 
 
長男が小学校1年生の夏休みには翌年の4月に異動することが決まったので、すぐに話をして心の準備ができるようにしました。
 
 
その時に、今の家との距離や場所を地図で確認したり、新居の近くにある楽しそうな遊び場などの紹介もしました。
 
 
現代はインターネットで実際の画像を見ることができるので、想像しやすくなり見通しがもちやすくなります。
 
 
次に絵本で新居を建築して引っ越しをするイメージももってもらいました。
 
 
私のオススメの絵本は「みんなで!いえをたてる」竹下文子作です。更地から新居建築・引っ越しをして家族が楽しく過ごしている一連の流れが分かる絵本です。
 
 

◆建築中の新居を楽しい場所だとインプット!

 
 
建築中の家の見学の際は、とにかく笑顔でポジティブな話題のみにして、楽しい記憶を作るように心がけました。
 
 
私が子どもに注意しなくても済むように、事前に子どもに話をしました。
 
 
現場には危険な工具がたくさんあります。触ってはいけない物を伝え、もし触ったり見たい場合は必ず業者の方に了解を得てからという約束をしました。
 
 
子どもも事前に情報があれば、自分自身で注意がしやすくなります。
 
 
建築が始まったら月に1~2度は建築中の現場を見に行きました。
 
 
この日はとことん楽しい記憶になるように近くの公園にも寄ったりして、最後は銭湯に寄りおいしい夕飯も食べて帰りました。 毎回新居探検ツアーと題して、家中を見て回りました。
 
 
まだ柱しかない状態でも、「ここが子どもの部屋だよ。」「ここがトイレだよ。」「これからどんな風になるんだろうね!」と場所を認識してもらい、今後へのワクワクする声かけをしました。
 
 
次に来たときには、また少しできあがっているので、「ここは何のお部屋になるでしょうか?」とクイズを出して回りました。
 
 
新居が完成する前には、子どもは家の間取りを把握できました。 間取りが把握できたら、朝の行動、学校から帰宅後就寝までの行動を確認しました。
 
 
例えば、朝なら寝室から洗面所で顔を洗って、着替えて、リビングでご飯を食べて、ランドセルを取りに行って玄関をでるまでの行動を実際に歩いて回りました。これで引っ越し後の行動がイメージしやすくなりました。
 
 
子ども部屋の棚が完成したときは、そこに入れる物を考えてもらいました。
 
 
自分の荷物の置き場を決められるのは、子どもにとって特別で楽しいことだったようで、「ここにランドセルを置いて~ここは車のおもちゃを置いて~。」と楽しそうに話をしてくれました。
 
 
携帯電話で写真を撮ってきて、家で楽しかった新居探索ツアーを思い出したりもしました。 定期的に建設会社からもLINEで写真が送られてきたので、それを子どもに見せて、経過を伝えました。
 
 
「もう階段ができたんだ!」「壁ができたんだ!」と写真も一緒に見ることで想像しやすくなります
 
 
 
 
 

◆お母さんの心配を子どもに感染させない!

 
 
最後にもう一つお伝えしたいことがあります。それはお母さんが不安に思わないこと!
 
 
心配しないと思っても心配してしまうのが親心ですが、お母さんの不安は子どもに感染します。
 
 
「きっと楽しい新生活になる!大丈夫!」とドーンと構えていた方が、楽しい新生活にするにはどうしたらいいかなとお母さん自身も楽しいことを考えるようになります。
 
 
お母さんが新しい家具を選んだり、ここに何を置こうかなと楽しそうに図面を見たりしていると、子どもも不安よりも楽しみが増えます。
 
 
もうすぐ新居は完成しますが、子どもからは「新しい家は楽しみだね!」「早く住んでみたいね!」と前向きな発言が聞かれます。
 
 
我が家での新居への不安を軽減するためにやったことが、あなたの参考になればうれしいです!新居への不安を軽減して、楽しい新生活を送りましょう!
 
 
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執筆者:小出さとみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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