息子は発達障害・自閉症スペクトラムの小学校1年生。保育園に通っていたため、今年が初めての夏休みです。どう過ごしたらいいのか、毎日悩みます。やはり勉強面が心配なので、しっかり復習させないといけないと思うのですが…
小学校1年生・男の子のママ
夏休みをどう過ごすか悩んでいるお母さんは多いと思います。特にコロナの影響で短くなった今年の夏休み、やってほしいことはたった1つです!それは勉強ではなく、「遊び」です!
発達科学コミュニケーションリサーチャー 丸山香緒里
【目次】
1.夏休み、なにして過ごす?迷いに迷っていた私
2.2019年のアンケートデータで分かった、先輩ママたちの夏休みの「勉強」
3.ホントに勉強だけでいいの?宿題以外の勉強をしないお母さんのねらいとは
4.発達障害・グレーゾーンの子どもが「心から楽しめる」夏休みにするには?
2.2019年のアンケートデータで分かった、先輩ママたちの夏休みの「勉強」
3.ホントに勉強だけでいいの?宿題以外の勉強をしないお母さんのねらいとは
4.発達障害・グレーゾーンの子どもが「心から楽しめる」夏休みにするには?
1.夏休み、なにして過ごす?迷いに迷っていた私
学校生活では何かと窮屈な思いをすることの多い、発達障害・グレーゾーンの子どもたち。自由に過ごせる夏休みはまさに「待ってました!」ですよね。毎日どんなことをして過ごていますか?
毎日頑張って登校しているお子さんを見てきたお母さん。特に今年は新型コロナの影響で入学式が延期になったり、分散登校になったりして、子どもたちも落ち着かない1学期を過ごしました。夏休みもかなり短くなった地域もありますよね。
私の息子も、発達障害・自閉症スペクトラムの小学校1年生です。息子が通う小学校の夏休みは3週間。例年より1週間短くなりました。我が家にとっては今年が初めての夏休みということもあり、始まる前からどんなふうに過ごそうか悩んでいました。
夏休み前の懇談会では、担任の先生から「2学期になったら、漢字と繰り上がり・繰り下がりの学習が始まります。夏休みはしっかり基礎固めしてください!」というお話もあり、勉強面が一気に心配に。
毎日の宿題で手一杯だったために放置していた、通信教材の存在が頭によぎりました。
同じクラスのお母さんに話を聞くと、新しい習いごとを始める!とかサマーキャンプに参加させる!とか…何も決まっていない我が家と比べて、キラキラして見えて仕方ありません。
一方で、1学期間大きな問題もなく、頑張って過ごした息子をリフレッシュさせたい!という気持ちもありました。
2.2019年のアンケートデータで分かった、先輩ママたちの夏休みの「勉強」
私も含め、1学期の間、学校の授業についていけているか不安があるお子さんをお持ちのお母さんは、夏休みの時間を使ってしっかり復習して理解度を上げたいと思うのも当然です。
日本の学習指導要領は積み重ね型。つまづきを克服しないとその先の理解がなかなかついてこない仕組みになっています。学習面でのつまづきをなくすため、宿題をすることは当然のことながら他にもいろいろ勉強させたいと思われるかもしれません。
今年が初めての夏休みで何もわからなかった上に、息子の勉強も心配だった私は、昨年の夏休みに先輩ママさんたちがどう夏休みを過ごしたのか、とても気になっていました。
そこで、昨年の夏休み前に行ったアンケートの結果を見直すことにしたのです。
【アンケート概要】
・調査期間:2019年6月6日〜2019年6月10日
・調査方法:インターネット調査
・対象 :発達科学コミュニケーショントレーナー、リサーチャー、受講生、メルマガ会員 計101 名
・調査期間:2019年6月6日〜2019年6月10日
・調査方法:インターネット調査
・対象 :発達科学コミュニケーショントレーナー、リサーチャー、受講生、メルマガ会員 計101 名
先輩ママさんたちは、どんな風に考えていたのでしょうか?
Q1.今年の夏休み、宿題以外の学習をする予定はありますか?
第1位:ある(61.5%)
第2位:ない(29.2%)
第3位:去年まではしていたが今年はしない(8.3%)
第4位:去年まではしていなかったが今年はする(1%)
なんと、61.5%のお母さんが「宿題以外の勉強を予定している」と回答していました。
夏休みの宿題は全員一律で同じものが出るため、子どもそれぞれの苦手や理解度に応じたものではありません。子どもの勉強をしっかりフォローしていくなら、宿題だけでは足りないと感じているお母さんが多いようです。
3.ホントに勉強だけでいいの?宿題以外の勉強をしないお母さんのねらいとは
宿題以外の勉強を予定しているお母さんが6割を超えていました。一方、「宿題以外の勉強は予定していない」(29.2%)と「去年まではしていたが今年はしない」(8.3%)を合計すると40%近くになりました。
どんなお母さんも勉強が大切だと分かっているはず。でもあえて「宿題以外はしない」と決めたのにはどんな理由があるのでしょうか。
Q2.宿題以外の勉強をする予定はないという方にお聞きします。その理由を教えてください(複数回答可)
第1位:本人がやりたがらないから(54.2%)
第2位:夏休みは本人の好きなことをやらせたいから(50%)
第3位:(親が)忙しくて勉強を見てあげられないから(16.7%)
第1位は「本人がやりたがらないから」で54.2%となりました。勉強だけでなく、なにごとも誰かに強制されてもやる気は出ませんよね。子ども本人は1学期頑張って登校したんだから…と勉強はしたくない気分でいるかもしれません。
お母さんが「勉強しなさい!」と押し付けるのはNG!どうしても勉強してほしいなら、お母さんの気持ちや勉強してほしい理由を子どもに話してあげてください。子どもが納得したうえで勉強させた方がスムーズに行きます。
また、僅差の50%で「夏休みは本人の好きなことをやらせたいから」が第2位となりました。
発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、得意なことと苦手なことの差が大きいです。特に学校生活では集団行動でみんなに合わせなければならなくてストレスがたまりがち。学校の授業内容も、彼らの興味に合っているとはいいがたいです。
だからこそ、時間がたっぷりある夏休みに好きなことをトコトンやらせて得意をぐんぐん伸ばしたい!と考えているのです。そのためには勉強の時間は最小限に!子どもが自分で好きなことを好きなだけできるようにしてあげているんですね。
そこで私は、子ども本人が望んでいないのに、「勉強しなさい!」と強制するのではなく、子どもの好きなこと・興味のあることをしっかり楽しんで、夏休みを満喫させてあげるのが一番なんだ!と気づいたのです。
特に夏休みが短くなった今年、子どもが自分の好きなことに使える時間は少なくなっています。
だからこそ、勉強・勉強!ではなく、子どもが好きなことをする時間、「遊び」の時間をいかに楽しむか?と考えるようになりました。
4.発達障害・グレーゾーンの子どもが「心から楽しめる」夏休みにするには?
発達科学コミュニケーションでも、子どもの「遊び」の時間を大切にしています。
子どもが心から楽しんでいれば、次々に興味がわいて、行動量が増え、脳の発達が加速するからです。
少し思い出してみてください。お子さんは自分の好きなこと、得意なことをしているとき、とても楽しそうではありませんか?
目がキラキラして普段では考えられないぐらいの集中力を発揮して取り組んだり、普段はぼそぼそ話すのに、好きなことに関しては大人顔負けの知識をペラペラ話したり。
楽しいと、自分からどんどん取り組む。
楽しいと、しっかり集中して深い知識を得られる。
楽しいと、どんどんアウトプットする。
脳がしっかり働いているんです!「子どもを伸ばしたい」ということは子どもの脳を発達させるということです。脳をしっかり動かすことが何よりも大切です。発達障害・グレーゾーンの子育てでは、特に意識したいところです。
私の場合、まず息子が好きな活動を徹底的にリストアップし、私が考える「これから息子に挑戦させたいこと」もリストアップしました。
さらに、息子にも「夏休み、なにしたい?」と聞いてリストに追加しました。
そのなかで、コロナの影響でできること・できないこと・工夫すればできそうなことの3つに仕分けし、「できる」ことから取り組んでみることにしました。
毎日寝る前に、「できる」リストを見せて、「明日は何したい?」と息子に決めてもらっています。
息子は自分の好きな活動ができるので大満足!気持ちが満たされるからか、宿題やお手伝いも進んでやってくれています!
これから残りの夏休み、ぜひお子さんに「何がやりたい?」と聞いて、1つでも多くのことをかなえてあげてくださいね!
お子さんが好きなこと、得意なことにとことん取り組める夏休みは今からでも間に合います!
夏休みのお悩みについてはこちらで解説しています。
パステルキッズの夏休みの過ごし方をご紹介しています
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)