修学旅行でぐったりして帰ってきた子ども。ネガティブな発言が続いても、その体験を嫌な思い出で終わらせず、自信につなげるサポートができます。この記事では、感覚過敏や不安の強い子への関わり方を、体験談を交えて紹介します。
1.修学旅行後の子どものネガティブ発言、気になっていませんか?
勇気を出して参加した修学旅行。
「行きたい、行きたくない…」と揺れながらも、一歩踏み出した子ども。
でも帰宅して出てくるのは、
「…最悪」
「もう行きたくない…」
といったネガティブな言葉ばかり。
たくさん頑張ったあとほど、疲れやストレスが一気に出て、否定的な言葉が増えるのは自然なことです。
とはいえその様子を見ると、
「どう声をかければいいんだろう」
「このまま嫌な思い出にならないかな…」
と心配になりますよね。
けれど、ネガティブな体験も、その後の関わりしだいで少しずつ前向きな記憶へ整理されていくことがあります。
無理に元気づけなくても大丈夫。
まずは子どもの気持ちに寄り添い、話をじっくり聞くだけでも、自然に心が落ち着いていきます。

2.修学旅行でぐったり…息子の様子
我が家の息子は感覚過敏があり、環境の変化や集団での活動が得意とはいえません。
修学旅行を前に、不安とワクワクがずっと行ったり来たりしていました。
それでも「行ってみたい」という気持ちを大切にし、勇気を出して参加。
しかし、初めてづくしの二日間を終えて帰ってくると、とても疲れた表情で、第一声は
「もう行きたくない」
でした。
その後、負担に感じた場面がポツポツと出てきました。
- 移動の時間が長く、体調が安定しなかった
- 慣れないスケジュールに体力が追いつかなかった
- にぎやかな環境でずっと気を張っていた
健康面・体力面・環境面のすべてが重なり、息子にとっては大きな挑戦になっていたようです。
「よく頑張ったな」と思う一方で、この体験をしんどい記憶だけで終わらせたくないと感じました。

3.感覚過敏のある子どもにとって、修学旅行は大きな挑戦
感覚過敏がある子にとって、修学旅行は刺激のオンパレード。
息子も例外ではありませんでした。
■聴覚過敏
- 集団のざわざわした声
- 急に聞こえる大きな音
- 宿泊先の騒がしさ
■嗅覚過敏
- バス特有のにおい
- いろいろな食べ物が混ざったにおい
■前庭覚過敏
- バスの揺れ
- 長時間の移動による体調変化
一つでも負担になりやすいのに、修学旅行ではこれらが連続します。
バスのにおい、数十人の声、長い移動、テンションの高い空気…
子どもにとっては、頑張り続ける時間だったのだろうと感じました。
「楽しい」と「しんどい」が同時に存在する。
これが感覚過敏のある子の修学旅行のリアルです。
息子にとって、修学旅行に参加することを決めて二日間をやり切ったこと自体が大きな挑戦でした。

4.ネガティブな体験を自信につなげる関わり方
帰宅後、私は発達科学コミュニケーションで学んだ「ホームカウンセリング」を意識して関わりました。
これは、まず子どもの気持ちを否定せずに受け止める関わり方です。
- 「うん、うん」と相づち
- 評価やアドバイスは入れず、子どもの話を最後まで聞く
子どもが吐き出しきってから、
「辛かったね。しんどくても本当によく頑張ったね」
と受け止めると、ポジティブな話も出てきました。
- すごく美味しいものがあった
- 話せる子が増えた
- 景色がきれいだった
ここでも「そうだったんだね」と共感しました。
そして後日、写真を一緒に見ながら、「楽しそうだね」「いい顔してるね」「ここですごく感動してたよね」など、ポジティブな場面を振り返る時間をつくりました。
嫌だったことは、子どもから触れない限り、こちらからは無理に話題にしないようにしました。
最初はイヤだったことばかり話していた息子でしたが、少しずつ楽しかったことを口にするようになり、「自分は頑張った!」と話すことも増えていきました。
修学旅行での経験が、「大変だったけれどやり切れた」という自信につながっていったように感じています。

5.心配なお母さんへ
この経験を通して、一見ネガティブな体験も、関わり方しだいで子どもの自信につながっていくことを感じました。
大変な修学旅行だったとしても、帰宅後の関わりによって、子どもの記憶は少しずつ前向きに整理されていくことがあります。
子どもが嫌だったことを十分に吐き出し、頑張りを認められ、楽しかったことや頑張れたことを振り返る。
そうした積み重ねが、「自分はできた」という感覚につながり、次の挑戦へ向かうエネルギーになっていくのだと思います。
子どもが挑戦した経験は、すぐには自信にならないこともあります。
でも、お母さんが気持ちを受け止めながら一緒に振り返ることで、その経験は少しずつ「自分にもできた」という感覚につながっていきます。
焦らなくて大丈夫。
子どものペースで、その挑戦を大切に育てていけるといいですね。

\“どう関わればいいか迷う”ママへ/
「待つ?手伝う?」と悩みやすい場面での関わり方を
不安が強い子が「自分でやる」を少しずつ増やしていく
視点と具体的な声かけにまとめました。
執筆者:たかなしりら
発達科学コミュニケーション トレーナー




