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小学校は支援級か普通級か「就学相談体験記」発達障害の子どもに大切なこととは

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小学校入学を半年後に控え、発達障害・グレーゾーンの年長さんのお母さんは悩みが増える時期ですね。就学相談を受けるかどうか迷っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。今回、実際に就学相談を受けたお母さんにインタビューさせていただきました。
 

【目次】

 

1.就学相談を受けたきっかけとは

 
 
発達科学ラボのリサーチャー・森中博子さんの息子さんは発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプ小学校1年生
 
 
現在通常級(通常学級・普通級)に在籍しているということですが、もともと支援級を検討されて就学相談を受けられました。
 
 
今回、森中さんにこの1年を振り返っていただき、就学相談や入学後の困りごとや対応方法についてインタビューさせていただきました。
 
 
4回にわたってお送りする森中さんのインタビュー、第1回の今回は、就学相談についてお送りします。
 
 

――小学校入学前に就学相談は受けましたか?

 
 
「市の教育委員会が実施している就学相談を受けました。
 
息子は年長のときから児童発達支援の療育に通っていて、園の先生・療育の先生とも相談し、支援級も検討していたので、その相談として受けました。
 
支援級を検討していたものの、どういう形での支援が息子のためになるのか分からなくて…それもあって就学相談を受けることにしました。」
 
 
◆ポイント解説
 
療育に通っているなど、発達支援を受けているケースは就学相談を受ける方も多そうですね。
 
 
発達障害やグレーゾーンの子どもの学びの場は通常級支援級通級利用、とさまざまな選択肢があります。
 
 
何が子どもにピッタリなのか、どの程度の支援が必要なのか判断しかねる場合は、就学相談を利用してみるのがオススメです。
 
 
 
 

2.就学相談を受けてよかった点、今ひとつだった点は?

 
 

――実際に就学相談を受けて、よかったと思うのはどんな点でしたか?

 
 
「私自身が通常級・支援級・通級などの選択をよく分かっていなくて、それぞれのモデルケースを知ることができたのはよかったです。
 
また、必要に迫られて、ではあったのですが、あたらめて息子の特性と向き合って、「人に伝える」という目線でまとめることができたのはよかったと思います。」
 
 
◆ポイント解説
 
支援の仕組みを詳しく知るには、就学相談は最適な機会ですね。行政が行っている就学相談もっとも正確な情報を得られる場所です。
 
 
支援体制は地域によって異なる場合もあります。どんな支援が得られるのかは必ず正確に確認しておきたいですよね。
 
 
また、就学相談を通して、「人に伝えられるように子どもの特性をまとめる」という作業をされた森中さん。大変な作業ですが、就学相談の段階でやっておくと、小学校に入学した後の先生とのやりとりもスムーズに行きそうですね。
 
 

――反対に、今ひとつだったという点はありますか?

 
 
「結局のところ、就学相談を受けただけでは、息子をどういう支援の場に入れた方がいいのかを選ぶ決め手にはあまりなりませんでした
 
就学相談の場では支援の場についていろいろ聞くことはできたのですが、就学相談だけではどうしたらいいかわからなかった、という意味です。
 
就学相談は、どの学級が適当か、という判定会議がセットになっているんです。就学相談から判定会議までが2か月ほどあり、就学相談の最後に、「支援級を希望されるなら連絡ください」と言われて終わりました。
 
ですが、支援について説明を受けただけでは、息子が通常級に行ってもいいのかどうか分かりませんでした。」
 
 
◆ポイント解説
 
就学相談は、支援についての情報は得られます。しかしその情報は、子どもの発達特性を踏まえて、どんな支援を必要としているのか知っていてこそ役に立ちます。
 
 
「うちの子は○○だからこんな風に支援してほしい」という具体的なイメージを持っていないと、「それがかなえられる学びの場所はここだ!」という確信が持てないままになってしまいます。
 
 
 
 

3.就学相談のその後―「判定会議」の結果を得て感じたこと

 
 

――判定会議の結果、森中さん自身が希望した結果になりましたか?

 
 
「最初は『支援級』を希望していましたが、判定会議では『通常級が適当』という判定がおりました。それで今、通常級に進学しました。
 
私のなかでは『支援級がいいかな?』と思っていたのですが、判定を聞いて、『うちの子、通常級で行けるんだ!』とほっとしたのも事実です。
 
今思うと、通常級を選ぶのに、誰かに背中を押してもらいたかったのかもしれません。
 
でも、もし判定会議で「支援級が適当」と出ていれば、納得して支援級に進んだのではないかなと思います。」
 
 
◆ポイント解説
 
通常級に行ける!とほっとされたという森中さん。発達障害やグレーゾーンのお子さんを持つお母さんとしては当たり前の感情かもしれません。
 
 
でも、一番大切なのは子どもが無理なくのびのびと学べ、生活できる環境です。そのための支援が得られるのはどこなのか、「子どもファースト」で考えることが大切ですね。
 
 
 
 

4.発達障害・グレーゾーンの年長さんのお母さんへー体験者が語る、就学相談を受けた方がいいケースとは―

 
 

――今年長さんのお母さんで就学相談を受けるか迷っている方もいらっしゃると思います。実際に受けられて、どういったケースは受けた方がいいと思いましたか?

 
 
「まずは、支援級や通級を少しでも検討している方は受けた方がいいと思います。また、そういった支援の仕組みがよく分からない方も受けた方がいいと思います。
 
うちもそうなのですが、第1子の場合、小学校ってどんなところなのか分からないんですよね。小学校がどのレベルを求めているのか、分からなくて…ですから、どれぐらいの特性なら通常級でいけるのか、ということも分かりませんでした。
 
実は私のなかでは『絶対に支援級じゃないとだめだ!』と思っていた部分もあったんです。『うちの子みたいな感じで普通級にいってもいいのかな』という、どこか他人からの評価を気にしていたのかな、とも思えます。
 
何よりも小学校を楽しくスタートしたいと思っていたから、はじめは支援級からで、と考えていました。いまひとつ子どもをしっかり信じ切れてなかったのかもしれません。
 
就学相談や判定会議は、総合的に子どもを見て判断してもらえる場だと思いますので、第1子の方は受けてみてもいいのかと思いました。」
 
 

――ありがとうございました!

 
 
 
 

5.体験談から見えた、就学相談を受けるポイント

 
 
森中さんからお話を伺って、就学を相談を受けるポイントが見えてきました。
 
 
何らかの支援を受けたいなら、就学相談を受ける
 
②就学相談を受けて、地域の支援について正確に情報を得る
 
③子どもの特性と、必要な支援について具体的にイメージして、担当者に伝える
 
 
という3つのポイントです。
 
 
就学相談は、子どもの学びの場を決める判定会議につながります。ですから特に「③子どもの特性と、必要な支援について具体的にイメージして、担当者に伝える」はとても重要なポイントです。
 
 
・発達障害やグレーゾーンの子どもの困りごとをどう支援したいのか
 
・その支援が得られる場所はどこなのか
 
 
という2つの観点で考えていくことが必要です。
 
 
そう!まず目を向けるのは学校ではなく子ども自身なのです「子どもファースト」が何よりも大切なのです。
 
 
もし今すでに就学相談を受けられているという方も遅くありません。
 
 
この2つの観点で考えれば、子どもが入学した後にミスマッチを起こしたり、お母さん自身が「なんか違う…」と悩んだりすることもないはずです。
 
 
何よりも大切なのは子どもが無理なく学べる場所・生活できる場所を探すこと!これを忘れずに入学までの準備を進めていきましょう。
 
 
次回は、入学後の生活についてお送りします。
 
 
支援級を検討しながらも通常級に進学した森中さんの息子さん。どんな問題があってどう解決したのでしょうか?ぜひお読みくださいね。
 
 
 
 
 
 
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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