発達障害の子どもが春休みに自ら勉強に取り組む方法とは

発達障害のお子さんを持つお母さんは、春休み中に勉強も少しがんばってほしいと思っているかもしれませんね。親子の会話を増やして言葉の発達も促しながら、自分から勉強に取り組む習慣がついてほしいと思うお母さんにオススメの方法をご紹介します!
 

【目次】

 

1.春休みこそ勉強させようと焦っていませんか?

 
 
これから春休み!そのあとすぐに進級して授業にちゃんとついていけるかと心配するお母さんも多いのではないでしょうか。
 
 
だからこそ、春休み中にお子さんに少しでも勉強してもらいたいですよね。
 
 
しかし、春休み中は進級を控えてのお休みなので、学校からの宿題はほとんど出ないことが多いですよね。
 
 
休みの期間自体は短いですが、なにもしないのも親としては心配
 
 
自主的に勉強してほしいところですが、それもなかなか難しいものです。
 
 
わが家には発達障害の小学3年生の息子がいます。息子は軽度知的障害域のIQながら、本人の希望もあり普通級のクラスにいます。
 
 
しかし、勉強はかなり息子にとって難しいのが正直なところ。
 
 
先生とも相談して、本当に基本的なことを息子のペースで勉強させてもらっていますが、お休みの時に少しでも分かるところを増やしたいと思うのが親の正直な気持ちです。
 
 
昨年の春休みのこと。
 
 
新しく問題集を買っても全然しないのが目に見えていたので、学校で使っていた漢字ドリルと計算ドリルだけでも復習させようと声をかけたものの、予想通り全く興味を示しません
 
 
 
 
一日の勉強時間は少なくても、勉強するという行動を習慣化させたいと思う母親の気持ちとは裏腹に、勉強が苦手な息子にとっては自分から勉強を始めるなんて考えてもいなかったのです。
 
 
私が「ちょっとは勉強したら?」と何度も言葉をかけて、やっとしぶしぶ机に座る息子。
 
 
それでも本意ではないので、機嫌も悪くなかなか勉強も進みません
 
 
その様子を見ているうちに私も息子の感情に巻き込まれてイライラしてしまい、せっかくの楽しい春休みが全く楽しめないものになっていました。
 
 
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2.発達障害の子どもが自分から勉強に取り組めない理由とは?

 
 
発達障害の子どもは見通しを立てることが苦手な特性を持っています。
 
 
宿題のように量が決まっていると取り組みやすいですが、ただ勉強しろと言われてもどうしていいのか分からないのです。
 
 
脳の聴覚のエリアの発達が遅いことも多く、一度指示しただけでは理解せずに終わってしまうこともあります。
 
 
そのため、親からの指示も通らないことも多いのです。
 
 
また、家の中は自分の好きなものをすぐに取り出せる環境です。
 
 
集中力も途切れやすいので、勉強よりも自分の好きなものに興味が移ってしまい、そちらに夢中になることもよくあります。
 
 
 
 
勉強もせずゲームばかり!とイライラしてしまう方も多いかと思いますが、それも無理のないことなのです。
 
 
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3.言葉の発達を促し、勉強もやる気にさせる方法はコレ!

 
 
では、少しでも勉強に取り組んでほしいと思うお母さんはどうしたらいいでしょうか?
 
 
ちょうどその頃に、私は「発達科学コミュニケーション」に出会いました。
 
 
脳はネガティブなことに敏感に反応し記憶しやすいこと。
 
 
しかし、ポジティブな言葉をかけていくことで、ネガティブではなくポジティブな記憶を脳の中に残し、行動力も上げていくことができることを知りました。
 
 
毎日ずっと一緒にいるお休みが、親子でイライラしたまま終わってしまうのはあまりにも寂しい!
 
 
勉強を少しでも楽しく取り組んでほしいと考えた私は、声かけを変えました
 
 

◆スモールステップで始めよう!

 
 
まず、私はスモールステップで息子に勉強に取り組んでもらおうと思いました。
 
 
勉強の中で、「やるなら何したい?」と息子に聞きました。
 
 
漢字の書き取りより算数の方が好きな息子は、予想通り「計算ドリル!」と答えました。
 
 
そこで、息子ができそうな問題を1ページ選び、その半分だけをやってみようと提案しました。
 
 
さらに、書き写すことが苦手な息子のために、問題を私が書き写すことにしました。
 
 
息子からすると、1ページの半分。しかも問題が書いてあるので自分は解くだけです。
 
 
息子もハードルが低いと感じたのでしょう。素直にやり始めてくれました
 
 
もし半分が多ければ、もっと減らしてもいいかもしれません。
 
 
「勉強しても、嫌じゃなかった」
「思ったより早く終わった」
 
と感じた息子は、私の声かけにのってくれるようになりました。
 
 
ここでポイントは、最初に決めた量を終わった後で、「できるならもっとさせよう」と思わないこと!
 
 
私も実はこれをやって大失敗したことがあります。
 
 
お母さんからすると、こんなにスルスルと解けたならもう少しできるのでは?と欲張りになってしまいますよね。
 
 
しかし、お子さんは今日の目的を達成した時点で集中力が切れています。
 
 
もう少しさせようとすると、せっかく勉強にポジティブな感情が記憶されていたのに、またネガティブな感情で上書きされてしまいます。
 
 
 
 

◆子どもががんばれるご褒美をあげよう!

 
 
さらにオススメは、ご褒美を用意することです。
 
 
「これができたら、お菓子食べようね」
 
「これが終わったら、ゲーム10分ね」
 
 
など、子どもが楽しみにしていることであれば何でもオッケーです。
 
 
ご褒美は大人にとっても子どもにとっても嬉しいもの。
 
 
これのために頑張れる!という対象があれば、子どものやる気はアップします!
 
 
こうやって、毎日の声かけを変えご褒美を準備したことで、息子は毎日勉強するという習慣を身につけることができるようになりました。
 
 
会話も増えたことで、言葉が発達している様子も実感できました。
 
 
勉強する内容や量はお子さんによって違うと思います。
 
 
そこはお母さんが見てあげて、ここまでなら無理なくできるという量をさせてあげてくださいね。 
 
 
そのうち、勉強に少し自信がついてくると、自分から決めた以上の内容を勉強するようになりますよ。
 
 
いかがでしょうか?
 
 
春休みはあっという間に終わってしまいます。だからこそ、親子ともに有意義な楽しいものにしていきたいですね!
 
 
親子のコミュニケーションを高めて、勉強の時間も楽しく過ごしていきましょうね!
 
 
 
 
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執筆者:筒井ともこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
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